皆さま、おはようございます!
日高本線・蓬栄(ほうえい)駅です!
蓬栄駅を訪れたのは今年の6月のこと。
朝に苫小牧市内でレンタカーを確保し、
高潮による路盤流出によって鵡川駅以東の区間が運休中の
日高本線の駅を見て歩きました。
日高本線の駅の多くは、室蘭市と浦河町を結ぶ
浦河国道(国道235号線)沿いにあるのですが、
その国道から分岐する町道をちょっとだけ入った場所に
それにしても、待合室の形状の奇妙なことときたら…
何すか、この五角形は?
外壁のホーム寄りが斜めにカットされていて、いびつなのですよ。
いやいや、そう思う自分の心がいびつなのか?
実はアシンメトリーを取り入れた最先端の空間デザインだったりして。
待合室は道内の駅らしからぬ、吹きざらしな造りです。
そんな豊栄駅、無人駅なのにトイレが完備されておりましたよ。
汲み取り式だって、扉がない吹きざらしだって、あるだけで満足です。
ん?これって間違いなく蓬栄駅の待合室ですよね?
実はただの町営トイレだったとか、そんなオチはないですよね?
ちなみに小便器・大便器は壁で仕切られておりますが、
さてさて、蓬栄駅が開業したのは昭和33年のことです。
日高本線は昭和32年の旅客列車の気動車化が完了しており、
翌年に蓬栄駅を含め、4つの停留所タイプの駅が開業しましたの。
ところがこの4つの駅、いずれも待合室を持つ駅ですが、
なぜか異なったデザインが用いられているのですよ。
見てくだされ。
以前にもブログで紹介した絵笛駅 。
こちらは日高東別駅。
そして大狩部駅って、なんなのよこれ!
これらが同時に開業した駅の待合室だっていうんですから驚きですよ。
画一的なデザインの駅を量産するJR某には
ぜひ見習って欲しいところですね。
こちらは蓬栄駅に貼られていたポスター。
なお、宮脇俊三先生の著書に
蓬栄駅の西側には、蓬莱岩と呼ばれる岩があります。
写真の矢印の先にある、ホームからも見える岩です。
こちら、戦いの末に命を失った怪獣が
怪獣でかっ!
その岩の名と、繁栄を願う気持ちを込めた
「栄」の字を組み合わせて「蓬栄」という駅名が付けられたとか。
そんな蓬栄駅が開業してから67年。
現在は代行バスが運行中の日高本線ですが、
自分が見ている前で、2名のお客さんが乗車されました。
駐輪場にも数台の自転車が停まってましたし、
駅名に込められた願いは成就しているのかもしれませんね。
乗客の皆さんのためにも、
日高本線の全線復旧の願いも成就しますように。
日高本線
↑(苫小牧駅方面)
蓬栄駅(平成27年6月3日)