【夕顔375-3】古文単語「なやむ」
重要古語の記事では
源氏物語イラスト訳で出てきた古文の
単語を1つピックアップしています♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
古文単語は、
1.とにかく丸暗記して覚える語
2.漢字やイメージで覚える語
3.文脈判断で決める語
があります。
今回は「イメージ」で覚える古語です♪
【今回の源氏物語】
思し忘れぬるかと、試みに、
「承り、悩むを、言に出でては、えこそ、
問はぬをもなどかと問はでほどふるに
いかばかりかは思ひ乱るる…」
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今回出てきた古文単語
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■【思し忘れ】…ラ行下二段動詞「思し忘る」連用形
※【思し忘(わす)る】…お忘れになる
※「思(おぼ)す」…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」連体形
■【か】…疑問の係助詞
■【と】…引用の格助詞
■【試(こころに)み】…試し
■【に】…資格の格助詞
■【承り】…ラ行四段動詞「承る」連用形
※【承(うけたまは)る】…「聞く」の謙譲(空蝉⇒光源氏)
■【悩(なや)む】…心を痛める
■【を】…逆接の接続助詞
■【言(こと)】…言葉
■【に】…対象の格助詞
■【出(い)で】…ダ行下二段動詞「出づ」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【は】…区別の係助詞
■【え】…とても~でき(ない)(陳述の副詞)
■【こそ】…強意の係助詞
■【問は】…ハ行四段動詞「問ふ」未然形
※【問(と)ふ】…見舞う。尋ねる
■【ぬ】…打消の助動詞「ず」連体形
■【を】…対象の格助詞
■【も】…強意の係助詞
■【など】…どうして。なぜ(疑問副詞)
■【か】…疑問の係助詞
■【と】…引用の格助詞
■【問は】…ハ行四段動詞「問ふ」未然形
■【で】…打消接続の接続助詞
■【ほど】…時。月日
■【ふる】…ハ行下二段動詞「経」連体形
※【経(ふ)】…(時が)経つ
■【に】…時を表す格助詞
■【いかばかり】…どれほど。どれくらい
■【かは】…疑問の係助詞
■【思ひ乱るる】…ラ行下二段年「思ひ乱る」連体形
※【思ひ乱る】…心が乱れる
◇ 今回は「で」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「なやむ」 ☆
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思し忘れぬるかと、試みに、
「承り、悩むを、言に出でては、えこそ、
問はぬをもなどかと問はでほどふるに
いかばかりかは思ひ乱るる…」
問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。
1.光源氏が病気であると聞きまして、気持ちが沈むので
2.光源氏の病状をお聞きして、私も病気になりましたが
3.光源氏が病気だということを受け、非難しておりましたが
4.光源氏が病気になったと聞き、思いを馳せているけれど
5.光源氏が病気であるとうかがって、心痛めていたのだが
こういう、
主語や目的語のない解釈問題が
国公立大学の二次試験なんかに
よく出題されます。
基本的には、まずは重要古語☆
「承る」「悩む」という古語の意味を
まずはきちんと押さえましょう!
o(^-^o)(o^-^)o
【うけたまはる(承る)】
【他動詞:ラ行四段活用】
①【「受く」の謙譲】お受けする
②【「承諾する」意の謙譲】承諾申し上げる
③【「聞く」の謙譲】お聞きする。うかがう
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
押さえておきたいのは
謙譲語だということ。
つまり、謙譲語のようにへり下って訳出してない選択肢は
△印をつけておきましょう!
(*・ ェ ・*)ノ
1.光源氏が病気であると聞きまして(△)、気持ちが沈むので
2.光源氏の病状をお聞きして(○)、私も病気になりましたが
3.光源氏が病気だということを受け(△)、非難しておりましたが
4.光源氏が病気になったと聞き(△)、思いを馳せているけれど
5.光源氏が病気であるとうかがって(○)、心痛めていたのだが
【なやむ(悩む)】
【自動詞:マ行四段活用】
①心を痛める。苦労する。難儀する
②病気で苦しむ。わずらう
③非難する。とやかく言う
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
重要古語としては
②の「病気になる」という意味を覚えているかと。
実は、今回の部分は
「承り」と「悩むを」が倒置された形として
「悩む(病気になる)のを承り」
という解釈をしているものもあるのですが…
私は、あとのつながりから
昨日のイラスト訳のような解釈にしました。
(※つまり、「悩む」を①の意でとったってこと)
【答え】…5
思し忘れぬるかと、試みに、
「承り、悩むを、言に出でては、えこそ、
問はぬをもなどかと問はでほどふるに
いかばかりかは思ひ乱るる…」
● 過去記事リンク
■か・かは
■こそ
■も
■ふ(経)
■ばかり
■か・かは
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