【帚木293-3】「承る」という敬語☆
あいです
【今回の古文単語】
■【目のあたり】…目の前、眼前
■【なら】…断定の助動詞「なり」の未然形
■【ず】…打消の助動詞「ず」の連用形
■【とも】…逆接の仮定条件の接続助詞
■【さるべき】…しかるべき
※【さり】…そのような(ラ変動詞「さり」連体形)
※【べき】…当然の助動詞「べし」の連体形
■【む】…婉曲の助動詞「む」の連体形
■【雑事】…雑用
■【~ら】…複数を示す接尾語
■【承る】…お受けする(「受く」の謙譲)
■【む】…意志の助動詞「む」の終止形
■【あはれなり】…殊勝だ、心にしみじみ感じる
■【むべむべし】…もっともらしい
■【はべり】…~です、ます(丁寧の補助動詞)
今日は、「承る」について☆
では行ってみよ~♪
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「承る」という言葉は、今でもよく用いますよね。
ですが、これが謙譲語であるということをきちんと考えて、
訳出している受験生は、どのくらいいるでしょうか。
【承る(うけたまはる)】
①お受けする
②承諾申し上げる
③お聞きする
※『全訳古語例解辞典 』(小学館)より
みなさんもよく使う、承知する、の「承」ですよね。
意味も、現代と同様、「承知する」「承諾する」というニュアンスです。
もともとは、「受く」という動詞に、前回も出てきました謙譲の補助動詞「たまはる」がついた形ですので、
「受く」の謙譲としての意味が基本です。
貴人の仰せや命令を「受ける」という意味で、
「お聞きする」という、「聞く」の謙譲語としての③の意味があるんです。
ご意見・ご指摘等があれば、コメントよろしくお願いします。
今日のブログも、お役に立てば幸いです♪
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木293(原文)
「……『…目のあたりならずとも、さるべからむ雑事らは承らむ』
と、いとあはれにむべむべしく言ひはべり。…」
自力での現代語訳が難しい場合は、下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■さるべき
■いと
■はべり
(●´エ`●)。
あいでした
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