【桐壺173-③】古文単語~「さるべき」とは☆
こんばんはあいです。
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■【慰む(なぐさむ)】
■【や】
■【さるべき】
■【人びと】
■【参らす(まゐらす)】
■【せたまふ】
■【なずらひ(なずらふ)】
■【だに】
■【かたき(かたし)】
■【世(よ)】
■【かな】
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今日はこの中から、
「さるべき」についてお話しします。
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「さる」とは、「然る」という漢字をあて、
基本形は「然り(さり)」というラ行変格活用動詞です。
あれ?
ラ変動詞は、「あり」「をり」「はべり」「いまそかり」だけでは?
(`・д´・ ;)
実は、「然り」は、「さ」と「あり」がくっついた形で、
「あり」の複合動詞なんです(;゚;∀;゚;)!
「然り」は、「さり」と「しかり」と読み方がありますが、
「さり」のほうは、単独で用いられることはあまりなく、
「さる(然る)」という形や、「さりとて」「さりとも」などの複合語で押さえておけばいいです。
「さり(然り)」は、「そう、そのようである」という指示語☆
それに「べし」のついた形です☆
(※「べし」の意味についてはこちら→ )
なので、基本的には、
そのようであるべきだ、そうであるだろう
こんな意味になりますが、
「さるべし」ではあまり用いられず、
「さるべき」と複合語になることによって、
特有のニュアンスがつきます。
【さるべき】
①しかるべき、適当な
②そうなる運命の
③相当な、立派な
これらは、「べし」の意味から、いろんなニュアンスが生じます。
①しかるべき、適当な
(「べし」を適当の意味でとらえ、)
そうするのが最もふさわしい、というニュアンス☆
②そうなる運命の
(「べし」を当然の意味でとらえ、)
そうなるのが当然であるような、というニュアンス☆
③相当な、立派な
(①の意から、さらに限定的に、)
「その場にふさわしい」→プラスの意味をつけ足したもの☆
これ以外、その場その場に応じて、訳出はアレンジしてかまいません。
「さる(然る)」「べし」というニュアンスをお忘れなきように♪
(o^-')b
ちなみに、「しかるべき」という語は、今でも「ふさわしい」という意味で用いられますね!
(●´エ`●)
◇今日の古文単語◇
「さるべき」は「そうなるはずの、そうするべき」という基本ニュアンスをもとに、「適当な、相当な、立派な」など、訳出に幅を持たせてね♪
☆その他の重要古語☆
■「や」についてはこちら→
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【古文】
「慰むや」と、さるべき人びと参らせたまへど、「なずらひに思さるるだにいとかたき世かな」と、
今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、もう一度イラスト訳を復習してね♪
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あいでした