【帚木25-③】古典文法~「なり」の識別☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木25-③】古典文法~「なり」の識別☆

こんばんはラブラブあいです。

 

重要古語一覧はこちら

ぜひ毎日の勉強にご活用下さい♪

 

さて。

 

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《今回の重要古語》

■【深し】…奥深い

■【とり置く】…しまって置く

■【たまふ】…~なさる(尊敬の補助動詞)

■【べかめり】…~はずのようだ

※【べか】…当然(推量)の助動詞「べし」連体形「べかる」の撥音便の表記しない形

※【めり】…推定の助動詞「めり」の終止形

■【已然形+ば】…~ので、~すると(順接)

■【二の町】…二流どころ、第二級品

■【心安し】…気安い、心配のない

■【なる】…断定の助動詞「なり」の連体形

■【べし】…推量の助動詞「べし」の終止形

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今日は、「なり」の識別です☆

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古文の中で、「なる・なり」と出てきた場合、

識別問題がよく、大学入試で出題されます。


 

「なる(なり)」を品詞に分けると、次の4種類があります。


 

【「なり・なる」の分類】

■断定の助動詞「なり」

■伝聞・推定の助動詞「なり」

■形容動詞「○○なり」の活用語尾

■四段動詞「なる」


これらの基本事項は以下の通り☆


 

■断定の助動詞「なり」

・なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ

・体言・連体形などに接続


 

■伝聞・推定の助動詞「なり」

・○/なり/なり/なる/なれ/○

・終止形に接続


 

■形容動詞の活用語尾

・なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ(ナリ活用)

・状態・様子を表すものが語幹にくる。

・「いと~」などの形で不自然でないか


 

■四段動詞「なる」
・なら/なり/なる/なる/なれ/なれ(四段活用)
・自立語として「為る」という意で使われる。


詳しい見分け方は、今週末のアメンバー記事にて♪


 

今回は、「心安きなるべし」ですので、

この「なる」が、形容動詞の語幹なのか、

それとも助動詞なのかを確認してもらいます!

(o^-')b

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形容動詞の「なる(なり)」は、

・状態・様子を表すものが語幹にくる。

・「いと~」などをつけて自然につながる。

 

などの識別ができます。


 

心安きなるべし」

 

ああ、たしかに、「心安」いというニュアンスは、心の中の状態を表していますね。

それに、「いと心安きなり」とつけても、別に不自然ではありません


 

じゃあ、「心安きなり」は形容動詞?

(°Д°;≡°Д°;)


 

また、前に連体詞「ある」をつけて見分ける方法もあります。

 

(ある)明らかなり←不自然

(ある)明るさなり←自然

 

「ある」をつけて自然なら、断定の助動詞というやつです。


 

でも、今回の…

 

(ある)心安きなり

 

…不自然ですよね^^;


 

じゃあ、「心安きなり」は形容動詞?

(°Д°;≡°Д°;)

 

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ちがいますよね^^;

 

あなたはすでに、

「心安き」というのが形容詞「心安し」の連体形だと知っているので、

 

「ああ、形容詞の連体形+断定の助動詞ね!」と、

すぐに分かります。

 

ですが、見たことのない形容詞の場合はどうでしょう^^;?


 

識別法のコツだけをマスターして、

基本的な文法問題だけ解けるようになって、

分かったつもりになってる人が、

模試や本番で、失敗してしまうんですよねー^^;




 

心安げなり

心安きなり

  ↑

どちらが形容動詞か判別がつきますか?


 

今回の「心安きなる(なり)」は、「なる」のあとに体言(ここでは「手紙」)が省略されています。

 

・口惜しきなり

・清きなり

・えうなきなり

・いとほしきなり

・わろきなり

 

こういうのは、形容詞の連体形である、この形を知っておくこと。

それによって、「なり」の直前に、体言が省略されているという文脈まで、理解できます!

(*^ー^)ノ


源氏物語【イラスト訳】で古文・国語の偏差値20アップし、大学受験に合格する方法

 

あやふやなあなたは、以下の単語が形容詞であることを押さえてみてください!

 

【入試によく出る形容詞】

■あいなし ■あさまし ■あたらし ■あぢきなし

■あやし ■あやなし ■あらまほし ■ありがたし

■いとほし ■いはけなし ■いぶせし ■いまいまし

■いまめかし ■いみじ ■うし ■うしろめたし

■うしろやすし ■うたてし ■うつくし ■うるはし

■えうなし ■おとなし ■おほけなし ■おぼつかなし

■おもしろし ■かしこし ■かたし ■かたはらいたし

■かなし ■からし ■くちをし ■心憂し ■心安し

■心苦し ■心づきなし ■心なし ■心にくし

■心もとなし ■こちたし ■こちなし ■さうざうし

■左右(さう)なし ■さかし ■さがなし ■しるし

■すきずきし ■すごし ■すさまじ ■たいだいし

■つきづきし ■つらし ■つれなし ■ところせし

■疾(と)し ■なつかし ■なまめかし ■なめし

■なやまし ■はかなし ■はしたなし ■はづかし

■ひがひがし ■便(びん)なし ■まさなし ■まめまめし

■むつかし ■めざまし ■めづらし ■めでたし

■めやすし ■ものうし ■ものぐるほし ■やさし

■やむごとなし ■ゆかし ■ゆくりなし ■ゆゆし

■よし ■よろし  ■よしなし ■らうたし ■わびし

■わりなし  ■わろし ■をかし



(o^-')b

 

 

今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?

難しいようなら、イラスト訳や他の重要語句を復習してね♪

    ↓

【今日の源氏物語】

深くとり置きたまふべかめれば、二の町の心安きなるべし。

 

 

 

【帚木25-①】イラスト訳

【帚木25-②】イラスト解釈


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☆その他の重要古語☆
たまふ

べかめり

べし①  べし②  べし③

ば(接続助詞)

二の町

心やすし

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あいでしたラブラブ