【帚木337-3】「ことさらぶ」~「こと―」一覧☆
お疲れっす あいです☆
古文ガンバってますかー?!щ(゜Д゜щ)
【今回の古文単語】
■【衣の音なひ】…衣ずれの音
※【おとなひ】…音、響き、物音
■【はらはらと】…物がふれ合うかすかな音。さらさらと
■【し】…サ変動詞「す」の連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【若き声ども】…ここでは、若い女たちの声
※【―ども】…複数を示す接尾語
■【にくからず】…あいきょうがある、感じが良い
■【さすがに】…そうは言ってもやはり
■【忍ぶ(しのぶ)】…人目を気にする
■【など】…例示の副助詞
■【する】…サ変動詞「す」の連体形
■【けはひ】…ようす、ありさま、気配
■【ことさらぶ】…わざとらしいように見える
■【たり】…完了の助動詞「たり」の終止形
今日は、「ことさらぶ」についてです☆
ーーーーーーーーーーーーーーー
「こと」とひらがなで出てくると…、
「言」 「事」 「殊」 「異」
( ゚Д゚)クワッ
古文では、いろんな漢字が思い浮かんで、
またそれぞれ意味が異なる重要古語なので、
戸惑っちゃいますよね~;
!(゚Д゚;≡゚Д゚;)
でも、「ことさら」という語は、現代でも用います。
「ことさらに(副詞)」「ことさらなり(形容動詞)」と同様、
「ことさらぶ」は、これらの動詞化したもの。
【ことさらぶ(殊更ぶ)】
(バ行上二段活用動詞)
…わざとらしいように見える
小学館全文全訳古語辞典
ところで、上記の「こと」について。
いろいろある単語を羅列的に見れば、混乱してしまいます><;
それよりもむしろ、系統立ててイメージするほうが、頭に入りやすい!
(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
たとえば、「殊」は、「異」に通じます。
「ことに(殊に)」という副詞は、【とりわけ・その上なお】という意味で現代でも使いますが、
古文では、【殊に】・【異に】の両方用いられています。
( ̄○ ̄;)
つまり、特殊なこと、他とは異なることを、
「殊」「異」という漢字は表しているのでしょう。
また、「言」は、【言葉】の意味ですが、
「事」(=こと)から分化したものではないかと言われます。
「事」っていうのは、「事柄」全般をさし、
【出来事】に始まって、【行事】【事件】【行い】…
文脈に応じて、いろんな訳出をします。
(。 _ _)。o
なので、「言葉」にも使ったんじゃないかと…
(;゚;∀;゚;)
「あはれ」が、「あわれ(哀れ)」と「あっぱれ(天晴れ)」に分化した感じかな?
Σヽ(゚□゚ ;)
そして、「事」は、
「そりゃぁ、コト(=大事件)ですよね~!」
「ことごとし(事事し)」=大げさだ、仰々しい
など、固定的になっていったんじゃないかなー?
Σ(~∀~||;)
では、最後に、「こと―」で始まる重要古語一覧を載せておきましょう♪
(o^-')b
■【こととふ(言問ふ)】=物を言う、尋ねる
■【ことしげし(言繁し)】=あれこれ言われる、噂がやかましい
■【ことしげし(事繁し)】=仕事が多い
■【ことがまし(事がまし・言がまし)】=口やかましい
■【ことふる(事古る・言古る)】=古めかしくなる、言い古される
■【ことごとし(事事し)】=大げさだ
■【ことざま(事様)】=物の様子、人の様子、人柄
■【ことなし(事無し)】=何もすることがない、無事である
■【ことなしび(事なしび)】=素知らぬふりをすること
■【ことなしぶ(事なしぶ)】=何もなかったようにふるまう
■【ことことなしがほ(事成し顔)】=自負にあふれた表情
■【ことざま(異様)】=通常とは異なる様子
■【ことなり(殊なり)】=格別すぐれている
■【ことなり(異なり)】=普通と違っている
■【ことに(異に・殊に)】=特に、とりわけ、別に、加えて
■【ことごころ(異心・他心)】=浮気心、他念
■【ことひと(異人)】=別の人
■【ことさら(殊更)】=わざとする様子
■【ことさらぶ(殊更ぶ)】=わざとらしくする
■【ことさらめく(殊更めく)】=わざとらしくふるまう
(*´∀`*)ノ
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木337(原文)
衣の音なひはらはらとして、若き声どもにくからず。さすがに忍びて、笑ひなどするけはひ、ことさらびたり。
● 本日の古語~過去記事リンク~
■憎からず
■さすがに
■しのぶ
ーーーーーーーーーーーーーー
お役に立ちましたでしょうか?(o^-')b