【帚木115-②】「しのばる」の品詞分解☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木115-②】「しのばる」の品詞分解☆

おはようございますラブラブあいです。

 

この【イラスト解釈】は、古文常識や入試問題のコツなどを書いていきます。

毎日読んで、古文目線を定着させてくださいね♪



↓今日の源氏物語はコレ↓

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「…しのばるべき形見をとどめて、深き山里、世離れたる海づらなどにはひ隠れぬる、をり。…」
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【源氏物語~これまでのあらすじ】

桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。ある五月雨の降る夏の夜、宮中の宿直所で、光源氏は頭中将(源氏の義兄)と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります。「品定め」とは、身分を定めるという意味。頭中将は、女性の身分を3つに分けます。それを受け、左馬頭は具体的な女性の話をし、どういう人を妻とすべきか論じます。

今日の古文解釈は、「しのばるべき形見」とは

では行ってみよぉ~♪

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次の部分を品詞分解するとどうなるか?

 

1.しのばる / べき / 形見

2.しのば / る / べき / 形見

3.しの / ばる / べき / 形見

4.しのばるべき / 形見


こういう問題が、私大などでは時々出題されます。

 

さあて!分かりますか?

(o^-')b


 

見たことのない、ひらがなの繋がりが出てきたら、

知らない単語かな?と思って、

オロオロしちゃうようなことないですかぁ^^;


 

正解は……

(o^-')b


 

「しのばる」というのは、確かに単語としてありそうな響きですが、


 

しのば / る

「しのぶ」+「る」

  ↓

【しのぶ】
①(忍ぶ)我慢する、人目を忍ぶ

②(偲ぶ)恋い慕う、賞美する


 

「形見」につながっていくので、

①「忍ぶ」ではなく、②「偲ぶ」のほうが適切です。

(*^_^*)

 

そして、その「偲ぶ」の未然形が、「しの」です。

 


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☆あい流「る」の見分け方☆

 

直前の語が「」の発音であれば、

完了の助動詞「り」の連体形

 

直前の語が「」の発音であれば、

受身・尊敬・可能・自発の助動詞「る」の終止形

 


 

「しのばる」という接続から、下に続く「る」は、

受身・尊敬・可能・自発の助動詞「る」と考えられます。


 

【る(助動詞)】

※未然形に接続する

 

れ / れ / る / るる / るれ / れよ

 

1.(受身)~られる

2.(尊敬)~なさる

3.(可能)~できる

4.(自発)自然と~せずにはいられない

 

そして、「偲ぶ」と、この「る」のつながりなんですが、

 

心中動詞との接続→【自発】

基本的には、「思ふ」「嘆く」「推し量る」など、

心の動きを表す動詞に接続した場合、

自然と~せずにはいられない」という自発の意となります。

 

「偲ぶ」というのは、その言葉の響きから、

なかなか心中語と見分けがつきにくいですが、

 

ここで、あなたは、

「偲ば」+自発「る」のつながりを覚えてください!

 

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心に恋しく懐かしく思い出さずにはいられないような、

形見を置いて、蒸発してしまった妻…

 

「しのばるべき形見」というイメージを、

言葉とともに、理解していきます。

 

その積み重ねが「古文の慣れ」なんです。


(o^-')b

今回の源氏物語イラスト訳はこちら→
 

 

あいでしたラブラブ

 

※夕方5時ごろに、【本日の重要古語】を更新しますね♪