【帚木198-3】複数形の「ども」について☆
勉強お疲れさま~あいです。
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【本日の古文単語】
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■【火(ひ)】…灯火のこと
■【ほのか】…かすかな様子
■【背く(下二段)】…背を向ける
■【萎ゆ(なゆ)】…(着物などが着慣れて)柔らかくなる
■【たる】…完了の助動詞「たり」の連体形
■【衣(ころも)】…着物、衣類
■【~ども】…複数形をさす
■【の】…~で(同格の格助詞)
■【厚肥ゆ(あつごゆ)】…厚ぼったくなる
■【たる】…完了の助動詞「たり」の連体形
■【大いなり】…大きい
■【籠(こ)】…ここでは伏籠(ふせご)のこと
※【伏せ籠(ふせご)】…伏せた籠のこと。その上に衣服をかけ、香を焚きしめたりする
■【うち~】…ちょっと~(接頭語)
■【~て】…~して(単純接続)
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今日の古語詳解は、「ども」について☆
では行ってみよ~♪
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「ども」という言葉は、現在でも、「子ども」などというように、複数形として用いますよね。
現在では、人を表す言葉について、
複数であることを示したり、
「私ども」などと謙譲の意を表したりします。
しかし、古文では、
今回のように、人に限らず、さまざまな名詞について複数などの意を表します☆
【~ども(共)】接尾語
①(名詞について)複数を表す
②(単数の人を表す名詞について)見下した感じ・親近感を添える。多く呼びかけに用いる。
③(自分や自分側の者について)謙譲・卑下の意を添える。
(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)
人を複数で表したときの「~ども」は、
現在では「~たち(達)」という接尾語にシフトしていますが、
人以外の名詞につく複数の接尾語って、
あんまり思いつきませんよねぇ~^^;
英語なら、複数形の「s」って、当然のようにありますが、
それを日本語に訳す場合、
複数であることを考慮した訳出をしない場合もあるし、
「いくつかの~」、また「~など」というふうに、
文脈に応じて、訳出をアレンジしていくと思います。
古文の現代語訳もそんな感じ☆
今回の、「衣ども」という表現なら、
現代にも主に複数形として存在する「衣類」という語に置き換えることができますね!
ヽ(゚◇゚ )ノ
源氏物語の中で、接尾語の「ども」が随時出てきますので、
他にも、どんな訳出にアレンジできるか、
出てきたものから考えてみてくださいね♪
(o^-')b
ちなみに、
現代よく使う「子供」という表現は、
もともとは、②の意の「こども(子共)」から来た語だと思われます。
それが、「子供」と表記されるようになり、
「供」は「そなえる」という意味だから使わない方がいいという傾向から、
「子ども」と表記されるのが、現在一般的になっているようです。
詳しくはこちらのHPに検証されていますので、
機会があればご覧になってみてくださいね♪
↓↓
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木198(原文)
「…火ほのかに壁に背け、萎えたる衣どもの厚肥えたる、大いなる籠にうち掛けて、…」
自力での現代語訳が難しい場合は、
下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
(※その他重要古語一覧はこちら )
あいでした