よしもとばななさんの2002年の日記本。

11月、台湾に久々に戻るときに、なんとなく、変化を全力で心が拒否していたので、せめて読書時間だけは誰かの、衝撃の結末とか無縁の、変化のない日常に浸ろうと思ってちまちま読んでいたやつ。

相変わらず、何気ない日々のなかにカミソリみたいな鋭い名言が差し込まれる。

「自分の看板で立ったことがない人の仕事のつめは甘い」(友人の発言)
「人は、本当にいつどうなるかわからない。でも、それが人生の質をそこなうことを恐れることはない。病気がその人なのではないから」
「人間はちゃんと食べて、出して、しめつけないでいれば、たいていの疲れからは眠ることで解放される」
「悪いことがおきたときに楽しいことをやめるのはいちばんよくない(中略)そういう考え方が戦時中いちばんいいこととされたが、後になっていちばんいやなことだと思った」(よしもと父の発言)

だがしかし、こういうことって20代の、若さでいろんなことを押し切れる時代にはわからなかったことかも。

あと、「太郎に訊け!」という本を読んで、感動して岡本太郎記念館に行ったらとても良かったというエピソードがあり、ちょうど私も成田から出発する前に滞在した東京で美術館を挟もうと思っていたたので、行ってみたら、岡本太郎の残留思念が強すぎて具合が悪くなってしまった(笑)。

私も岡本太郎の本は好き、そして作品も見るの楽しい、だけど記念館自体が、岡本太郎本人が何十年も暮らした家ということで、あんなエネルギー過剰型の人と省エネ人生の私が合うわけもなく、帰り道もずーっと後ろからついてきて「隠居なんていう中途半端な本書くな!文章は爆発だ!」と怒られているような気がしたことでした(笑)。




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