小林健さんと吉本ばななさんの対談本。

ひとことで味気なくいうと、どうすれば毎日悔いなく楽しく生きていけるか、っていうありふれた話なんだけど、お二人の言葉のチョイスがね、ほんとにいいんだよ〜。どっかで聞いたような言葉じゃなくて。

吉本さんのいま直面している大きな変化の話、おもしろかった。それは、人の心の闇みたいなものにマジで立ち向かうこと、なのだそうです。小説を通じて、「みんな、死んだように生きてちゃダメだよ!」と言う係をずっとしてきたが、「いや、死んでいるほうが楽だから」と言われまくってきた。でもいつか必ずどうにかなる、と信じて書き続ける、と。

ヒカルランドがつくる本って、ちょっと現代の常識では通じないような、変わった人ばかりが変わった話ばかりしてて、好きだなー。

独特のわかりにくさがあって、でもよく読むと、わかる人にだけわかるように注意深く編集されている。言ってはいけないことに、オカルト・B級の隠れ蓑をかぶせているような感じといいますか。

でもなんか、あーそういう伝え方もあったかと、勝手に心強く思ってしまう、そんな一冊なのでした。


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