よしもとばななさんの短編小説。奈良美智さんのイラストつき。


街のはずれにあるアルゼンチンビルに住む、ちょっと風変わりなアルゼンチンババア。主人公のみつこは、母を亡くしたあと、父がまさかのアルゼンチンババアを新しい伴侶に選んだ…のを、とても自然に受け入れ、爆笑するところがいい。それはお父さんが自分で決めること。私が口出しすることではない。だけどあまりにもおかしいから爆笑だけはさせてもらうわよ!ていう距離感、いいなぁ。基本的な信頼がないと、こうはいかないですよね。


「どうして、お父さんがおかしくなることをまずじっと見つめようとしないで、いきなり見知らぬ施設を想像してしまったのだろう」

「どうして人はそんなふうでなくてはいけなくなったんだろう」

「きっと人は、愛する人の変化がこわいからって、そんなふうにしてしまったのだ」

「人の死ぬ時の形を死ぬ本人が選べなくなってずいぶん時間がたつような気がする」


生きていると忘れてしまう、与えられたままのものでうっかり済ませてしまう、でもほんとはそうあるべきではない大切なことを、ちょっと奇妙な話に織り込むのが、よしもとさんの得意技!


 

 

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