よしもとばななさんの短編小説。

これ、昔書いた『とかげ』という短編小説のセルフリメイクらしい。変わった企画…。

気功師の「とかげ」と、児童専門の心のクリニックでアシスタントをする「私」。不思議とひかれあい、プロポーズをする「私」に、「とかげ」は秘密を打ち明ける。

とかげは、目が見えなかったことがあるという。

よしもとばななさん自身も、子供のころ目が見えなかった時期があったと、どこかで語っていた。子どもが目を見えなくしたいと思うときって、どんなときなのか。きっと、ものすごく辛いことがあったのではと思う。

とかげはずっと気功師をやりたくて、でもその真面目さゆえに33歳まで回り道をしてしまう不器用な感じとか、すごく好き。

「できなさ」を心ゆくまでモタモタ味わい、そして決心して一歩踏み出すこと。スピード命の現代に、そういうのってほとんど軽んじられてる。本当に納得いってない気持ちのままなにかを始めたら、相手に迷惑かもしれない、と想像できること。

こういう、人生に対する真剣さ、私も捨てずに生きていきたい。
 
 
●吉本ばななさんの本(隠居の本棚より)
 
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