でもまだまだここでレースを捨てるわけにはいきません。なにしろこれが北海道マラソンの前に走る最後のフルマラソンです。ここでの走りはすべてが北海道マラソンにつながります。苦しくなってからも頑張りきって走ることが、今の私には重要なことです。
いまだに42.195kmを歩かずに走り通したことのない私です。このフルマラソンの距離を最初から最後まで走り通す。北海道マラソンの前にそれを経験するチャンスは、今しかないのです。絶対に今度こそ走り通します。たとえ歩く速度より遅くなったとしても、絶対に最後まで走り通します。私はその思いだけで、よろけながら走り続けました。
4時間17分54秒。目標のサブフォーには遠く及ばないタイムでした。でも自己ベストを一気に30分以上も更新しています。そしてなにより、生まれて初めて42.195kmを歩かずに走り通しました。
でも北海道マラソンの関門と比較すると、32kmで失速してしまったために、35km関門の制限時間をクリアできていませんでした。まだまだ北海道マラソンを完走するためには力が足りません。このままでは完走に向けて黄信号どころか赤信号が点る走りでした。
とはいえ北海道マラソンまでは残り3ヶ月。けっして時間が十分にあるとはいえませんが、まだまだ鍛える余地はあるはずです。今回、自己ベストを30分以上も縮める走りができたのです。これから北海道マラソンまでのトレーニングをきっちり積めば、あと20分の短縮も夢ではないはずです。あと20分と思うとちょっと重くも感じますが、32kmからの10kmをしっかり走りきる力をつければいいだけです。そこまでは十分に完走できるペースだったのですから。そう思えばなんとかなりそうにも思えてきました。
それからは、北海道マラソンの完走経験がある仲間から北海道マラソンの完走を狙うための練習としていろいろなアドバイスを受けました。そんな中でも目標としたトレーニングは4時間走です。フルマラソンを4時間で走ろうと思うなら、まずは4時間走り続けることができる体を作ることが大切と教わりました。そのために、ゆっくりでいいから4時間走り続ける練習をすべきということです。そうして4時間走り続けられる体を作り上げれば、あとはレースのペースを体に覚え込ませることだというのです。私はその教えを守り、4時間走にチャレンジしました。このときは4時間で約35kmを走りました。
バックナンバー
1.無言の抗議
2.思い上がり
3.初フルでの挫折
4.ホームページ開設