本論文は、新型コロナウイルス感染で精液所見が低下することを示しています。
Hum Reprod 2021; 36: 1520（イタリア）doi: 10.1093/humrep/deab026
要約：新型コロナウイルス感染から回復した18〜65歳の男性43名を対象に、唾液、射精前の尿、精液、射精後の尿を採取し、新型コロナウイルスの有無を検査しました。また、陽性の場合にはパートナーの女性の検査も実施しました。11名（25.6%）で精液所見の著しい低下を認めました（無精子8名、乏精子3名）。33名（76.7%）でIL8（男性生殖器の炎症性マーカーの一つ）の増加を認めました。また、精液所見の著しい低下は新型コロナウイルス感染の重症度と一致していました。3名では、唾液、射精前の尿、精液、射精後の尿の検体のいずれかから陽性反応が出ましたが、翌日には陰性化していました。
解説：新型コロナウイルス感染により、精液内にウイルスが存在することが存在することが報告されています。精液所見の低下については賛否両論があります。本論文は、新型コロナウイルス感染で精液所見が低下することを示しており、注意すべき点であると考えます。
下記の記事を参照してください。
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2021.5.12「☆新型コロナウイルスワクチンに関する声明：日本産科婦人科学会」
2021.4.21「☆新型コロナウイルスワクチンに関する声明：ASRM」
2021.4.17「妊娠初期に新型コロナウイルス感染した症例」
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2020.4.29「☆新型コロナウイルス感染：ビタミンDが有効！？」
2020.4.12「☆新型コロナウイルス感染：妊娠中の感染 その２」
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2020.4.3「☆新型コロナウイルス感染症対策：妊婦の方々へ」
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2020.3.6「☆新型コロナウイルス感染：産婦人科学会ガイドライン」
2020.2.27「☆新型コロナウイルス感染 その３」
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