「MEG ザ・モンスター」　★★★～もっとバカになれ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

もっとバカになれ ★★★

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC. （2018年／アメリカ／113分／The Meg）【　監督　】ジョン・タートルトーブ【　出演　】ジェイソン・ステイサム
リー・ビンビン
レイン・ウィルソン
ルビー・ローズ
ウィンストン・チャオ
クリフ・カーティス
マシ・オカ

【あらすじ】

　大陸から200マイル離れた海洋研究施設。そこでは、探査船が未知の海溝を発見し、潜水艇で調査に乗り出すことになった。

　しかし、探査中に潜水艇が巨大な何かに襲われ、身動きが取れなくなってしまう。そこで、かつて深海救助のプロフェッショナルだったジョナス・テイラーを呼ぶことにする。ジョナスは、人命を救助しきれなかった過去が原因で引退していたが、状況を聞き、それが過去に起きたことと酷似していたことから救助を引き受ける。

　潜水艇を襲ったのは、200万年前に絶滅したと思われていた巨大ザメ“メガロドン”だった。そして、メガロドンは海洋研究施設の者たちを襲い始める―

【コメント】

　さて、今回は、数々のモンスターパニック物で最も映像化されているであろう“サメ映画”の本作を鑑賞。前々から散々予告編で観ていたしね。

　正直、こんだけ映像化されてもはややり尽くした感のあるサメ映画をなぜに今さら？という疑問はあったものの、各国で大ヒットしているようだし、なんといってもステイサム兄さんが主演とあれば観といて損はないと思い、「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

チャイナマネー炸裂の王道サメ映画

　うん、王道中の王道。特段のひねりはないストレートで真面目なモンスターパニックアクションでしたね。とはいえ、直球なだけに王道の安定感はあるし期待は裏切らない。見せるところは見せるし、ハラハラドキドキなアクション展開も楽しめる。もっとも、いつもの中国系の製作会社が絡んでいるだけに、出演者もこれでもかというくらいのチャイニーズが登場するので、正直若干ウンザリする感は否めないものの、CGもしっかりしているし、バカでかいサメの“メガロドン”の迫力もさすが。クライマックスのメガロドンとの一騎打ちも「んなわけねーだろ！」的なツッコミどころのあるもの迫力は満点。なんだかんだで大画面で観るには十分に楽しめる作品だったと思います。

相変わらずカッコいいぜ！ステイサム兄さん

　いやしかし、主演のステイサム兄さんことジェイソン・ステイサムは相変わらず~~禿げてるのに~~セクシーでカッコイイ！無骨で正義感にあふれて、御年51歳にもかかわらず未だアクションで体を張っている。最近はもっとムキムキのドウェイン・ジョンソン兄貴のほうが映画もヒットしているし人気が高いけど、スマートさとセクシーさを取ってみればステイサム兄さんのほうが上ですな。ドウェイン兄貴に負けずに頑張ってほしいです。

　ちなみに、本作のヒロイン的存在のリー・ビンビンも相変わらずお美しい限り。御年45歳というからさらに驚きの美しさ。アジアン・ビューティーとは彼女のことを言うんですな。

もっとバカになれ

　冒頭でも言ったように、スティーブン・スピルバーグの代表作である1975年の『ジョーズ』以来、ありとあらゆるサメ系のパニック映画が作られてきました。『ディープ・ブルー』や『オープン・ウォーター』のような純粋にサメの恐怖を描いたものから、最近じゃアサイラムというテレビ映画専門の映画会社が作っている「シャークネード」シリーズや、首が2個ある『ダブルヘッド・ジョーズ』、タコと合体した『シャークトパス』、土の中を泳ぎまくる『ビーチ・ジョーズ』といった、もうなんでもありのバカ系サメ映画まで多種多様。

　本作は、アクションをふんだんに盛り込んだ、わりと真面目に作ったサメ映画でしたが、これだけのサメ映画があるならばもっとブッ飛んだ設定や展開が無いと、やっぱり他の作品との差別化が図れないし、王道を突き進むならば、もっと映像や見せ方を工夫する必要があるかと。

　今後のサメ映画は、もっとバカにならないと抜きん出るのは難しい題材でしょうね。