2019年10月、鹿児島の薩摩半島の湯を時計回りにハシゴする旅も3日目の日暮れ前。
上質な湯の宝庫、霧島市牧園町へ来ていたが、暗くなる前に入浴できるのはあと1湯ぐらい。
初日からの行程のリンクをいつものように並べる。
<初日>
ラーメン楽天 日当山店 (食事)
居酒屋 ひろみち (食事)
<2日目>
筑豊ラーメンセンター 山小屋 川内店 (食事)
<3日目>
福寿温泉の後は上中津川にひっそりとあるらしい共同浴場へ。
弘寿温泉と同じく坂本衛氏の「超秘湯!!」で取り上げられていた浴場だ。
こちらがかなり分かりにくいところだという情報のため、何とか明るい内にたどり着きたい。
福寿温泉からだと南東へ、直線距離だと2kmぐらいなのだが、噂のようにすぐには見つからない。
看板や案内などはなく、目印になるような建物も周りにはないのだ。
ヒントは川沿いと、建物は湯小屋の特徴がしっかりあるとのこと。
民家に交じって湯気抜きのある建物を発見![]()
これが横瀬温泉共同浴場。
宿や一般的な日帰り施設、源泉販売の会社などもなく、横瀬温泉としてはこの浴場が1つのみ。
純粋な意味で地域の方のための共同浴場である。
駐車場は無いが、先客と思われる人の車が何台かあった路肩に邪魔にならないように並べて停めた。
駐車禁止の標識は無かったはず
(あったらごめんなさい)
そこから湯小屋に向かって歩く。
無事日が残っている内に到着。
周りをあれこれ観察すると日が落ちてしまいそうなので、とにかく中へ入ることに。
建物の裏が川なのだが、結局チェックできなかった。
横瀬温泉
入口に営業時間が掲げてあり、7時半~22時となっている。
こちらの横瀬温泉、いつから営業されているのかは調べてもよく分からなかった。
昭和の初期頃にはもうあったと思われる。
ただし1986年の中津川地震で一時湯脈が断絶。
住民の方や町が協力して復活させたらしい。
新たに掘削したという話もあるが、分析書では自然湧出となっているのでそれに準じる。
また今の建物は1999年に建て直されている。
それも住民の方々の出資によってなされたとのこと。
出資した方の名前が建物入ってすぐのところにズラ~っと並んでいるのは感動的である。
旧建物の写真もパネルになって掲げてあった。
いかに地元のとって大事にされてきた浴場なのかが伝わってきて胸が熱くなった。
それでは男湯の中へ。
受付は無人。
こちらの味わい深い湯銭箱へ入浴料200円を投入。
ありがたくお邪魔させていただきます。
こちらの棚だけ見ると先客無しに思えるが、別の場所に衣類の入った篭が2つあった。
後客もあり、独り占めはできなかったが時間的に仕方あるまい。
中には同規模の浴槽が2つ並んでいたが、湯は片方しか張ってなかった。
こちらも重炭酸土類泉系のクリーム~茶色系の沈着や析出が見て取れる。
湯口の上にある貼り紙には「洗わないお尻は危険」と![]()
それはまことに危険だ、ホントにやめていただきたい![]()
湯の張ってる浴槽から張ってない浴槽を見た図↓。
湯を張ってたときは投入量調整とかで温度違いとかにしてたんだろうな~。
洗い場には水道の蛇口が3つあるのみ。
湯は浴槽から汲むというわけだ。
床は元の素材がどうなっていたのかが析出物と沈着で分からなくなっている。
ちょっと不気味に感じる方は即スルーで(^-^;
源泉でほぼ無色透明、浴槽で灰茶色っぽく透明~ややささ濁りの湯は、源泉名はそのまま「横瀬温泉」。
もちろん自家源泉単独使用。
源泉温度50.5度、pH6.1のナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉。
成分総計は2.077g/kg。
陽イオンを見ていくと、ナトリウムが167.3mg、カルシウムが94.3mg、マグネシウムが54.7mg。
赤茶色の沈着も見えるが分析書だと鉄イオンは無い。
陰イオンだと塩素イオンが126.2mg、硫酸イオンが94mgに対して炭酸水素イオンが701.3mg。
他に目立つのが遊離二酸化炭素の520.8mg。
メタケイ酸も259.5mgある。
使用方法は完全かけ流し。
温度計をまた持込み忘れたが、浴槽で43~4度ぐらいのやや熱めな感じだった。
湯口が古代の要塞のミニチュアみたいでカッコいい![]()
上に見える黒いパイプは加水用。
ぼくが居る間はずっと閉じられていた。
湯口の周りのイボイボな析出物も存在感たっぷり![]()
淡い金気臭があった。
炭酸のシュワ感は僅かに感じられるぐらいだが、炭酸の甘味や酸味はあった。
特に甘味は重曹泉的なこともあるのか強め。
鉄イオンは数値に無くても僅かに鉄味っぽさも感じる。
僅かなエグ味もあったか。
思い返すと諏訪温泉にはもっとエグ味があったかも…ということで、加筆訂正。
全体的に福寿温泉にも似ているし、以前に入った安楽や妙見の湯にも似ている。
そういう太い湯脈があるのだろう。
しっかりとしたスベスベ感があった。
あ、入浴前にしっかりお尻は洗ったので危険人物じゃないすよ![]()
![]()
地元にしっかりと根付いた共同浴場に入ることができ、かなり満足度が高かった。
このエリアにはまだまだ行きたい湯があったのだがタイムアウト。
また別の機会に訪れることを誓う。こちらはそのときに再訪してもいいな~![]()
そしてこの日の立寄り湯は宿泊先へ向かう途中のあと1湯に決めた。
横瀬温泉
霧島市牧園町上中津川132-3 (番地は分析書の源泉湧出地 建物の番地は確証もてず割愛)
入浴料 200円
7:30 ~ 22:00
<源泉名:横瀬温泉>
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉 (低張性・中性・高温泉)
50.5度
pH6.1
成分総計2.077g/kg
54リットル(自然湧出)
源泉でほぼ無色透明
浴槽で灰茶色透明~ささ濁り
微金気臭あり
炭酸のシュワシュワ感僅かにあり
酸味、しっかりとした甘味、微鉄味、微エグ味あり
クリーム色や赤茶色の沈着・析出などあり
しっかりとしたスベスベ感あり
完全かけ流し
2019年10月入湯
※数値はH21の分析書より

















