指宿温泉 村之湯温泉 | 温泉×酒÷音楽≒テディ熊谷

温泉×酒÷音楽≒テディ熊谷

サックスやフルートを吹いてるテディ熊谷のブログです。基本的に自分の忘備録のための温泉日記が中心です。参考になれば幸いですが、その湯は知ってる知らない、入った入ってないで張り合うつもりは一切ありません。そのほか酒や食話、もちろん音楽のことも取り上げます♪

2019年10月の鹿児島一人ハシゴ湯旅、2日目。

 

恒例の初日の行程は以下。

ご覧になられてる方はスルーを。

 

重久温泉

ラーメン楽天 日当山店 (食事)

永盛温泉

湯の華温泉

大黒温泉

天然温泉 湯之山

川辺温泉

二月田温泉 殿様湯

松元温泉 玉利浴場

里の温泉 吉乃湯

居酒屋 ひろみち (食事)

指宿温泉 温泉宿 元屋 <建物編>

指宿温泉 温泉宿 元屋 <温泉編>

 

そして2日目にまず訪れたのが、湯之里地区の「東郷温泉」。

そこの何とすぐ隣にあるのが次ぎの目的地、「村之湯温泉」。

外観のパッと見は地味だが、明治15年創業の指宿では一番古い浴場なのである。

湯はそれより前から湧いており、創業前の明治7年には西郷隆盛も入りに来ているそうだ。

指宿温泉と言えば砂蒸し風呂が有名だが、一般浴場で一番有名なのはこちらかもしれない。

 

 

着いたのは8時15分頃。

事前の調査で東郷温泉と同じ7時オープンと思っていたので、朝一のお客が帰った頃かと思っていたのだが、先客が車1台。

どうやら現在は8時からの営業のようだった(^-^;

 

 

村之湯温泉

 

 

 

東郷と同じく、オーナーさんの母屋と湯小屋は別になっている。

 

 

受付は同じく母屋にあった。

 

 

無人…いや、お休み中の猫が一匹ニコニコ

管理人の猫くんに来訪を告げ、入浴料300円を箱に投入。

 

 

来訪を猫くんに告げて料金を支払ったシチュエーションとして、今は亡き中山平温泉「レストハウス星沼」を思い出したにひひ

 

そんな話はさておき、こちら村之湯温泉では4本の源泉があるという。

 

 

母屋の方だったので湧出場所の観察は遠慮したが、泉質は似ているが温度の違う源泉を単独だったり混ぜたりして男女2つずつ、計4つの浴槽へ供給。

内1つの源泉は、その4つある浴槽のとある1つの浴槽の底、すなわち足元より湧出しているのだビックリマーク

詳しい話は後程。

 

湯小屋の外観は先述したようにわりと地味。

 

 

樹木でよく見えなかったりするし。

ただし立てかけられた看板に十分年季は感じる。

 

営業時間を整理すると、現在は8時~22時

年中無休とのこと。

 

 

それでは男湯へ。

湯小屋内に入ると、その激シブ具合に思わず息を呑んでしまった。

 

 

実際は若い先客が奥に一人いたのでこれ↑は独り占めできた2分間に撮影したものだが、時代の重みだけでない、風格を持った美しさのある浴場だ。

床材などはおそらくリニューアルもしているだろう。

脱衣所と浴場の境はなく、ある意味一体型とも言える。

 

 

雑然とているが、古い掲示物も色々とあった。

いぶすき観光ネットによると、「昭和20年5月頃、今次大戦の天王山であった沖縄侵攻中の敵艦隊に対し、当時指宿海軍基地の勇士等が唯祖国の必勝を期し心おきなく当温泉場で身体を清めた後、勇躍特攻出撃して従った忘れ難き歴史的温泉であります」とのこと。

 

 

明治15年当時の由緒や効能が書かれたパネルもあった。

 

では浴場エリアへ。

 

 

3人規模ぐらいの浴槽が縦に2つ並ぶという、意外に珍しい構造。

実は最初に明かしてしまうと、この男湯の奥の方の浴槽の真下から湧出している源泉が1つあるのだにひひ

その源泉もその浴槽だけではなく、他の浴槽へも供給。

基本的に全ての浴槽が床下からの源泉投入になっている。

 

洗い場としてのカランやシャワーなどはなく、各々は浴槽脇に座ってかかり湯をしつつ身体を洗う。

壁の段になったところに角材が見えるが、これは椅子にしたりトド寝の枕にしたりするのだろう。

 

床下からの源泉とは別の源泉で「飲み湯」のエリアがあった。

 

 

この飲み湯による印象を先に。

淡い焦げダシ臭を感じる。

マイルドな塩味マイルドなダシ味がある。

東郷温泉よりかは全体的に少し淡い風味。

 

 

そして2つの浴槽は床下からの源泉投入だと少しぬるい。

 

 

どちらの浴槽だったか忘れたが、一番温度が低かった状況で37.8度ほど。

これだとさすがにぬるく、皆さん熱い源泉を足して入浴するのだ。

実際のところどちらの浴槽も体感で40~41度ぐらいになっていた。

 

ではその熱い源泉を足す方法。

男女の壁の真ん中あたりに、熱い源泉の湯が引かれている。

 

 

こちらを実測すると。。。

 

 

60.6度あった。

この湯は浴場の床下を通して、各浴槽の中にセルフ投入できる仕組みになっている。

 

 

いずれの浴槽も、浴槽の角にこのような紐の付いた棒↑が刺さっており。。。

これを抜くと。。。

 

 

熱い源泉が投入されるのだ。

 

掲げてあった唯一の分析書にある源泉は混合加温用としてあったのでおそらくこの源泉のことであろう。

源泉名は「湯之里83号(混合加温用)」。

源泉温度63.2度pH6.5ナトリウム-塩化物温泉

成分総計4.090g/kg

ナトリウムイオンと塩化物イオンの他で目立つ成分は、カルシウムが236.6mg、メタケイ酸が184.6mgあたりか。

あくまで差し湯としての源泉。

入浴では混合泉となる。

 

奥の浴槽から。

 

 

女湯には申し訳ないが、この浴槽のみが足元湧出と名乗れる浴槽であるにひひ

とは言え女湯には男湯に使用してない源泉を使用しているという情報もあり、まあどっこいどっこいということで。

 

足元湧出と言ってもジャンジャン湧いて出てくる感じではないので、泡まみれになるとかそういう実感もない。

 

 

浴槽でほぼ無色透明~僅かに黄色透明といった色合い。

細かなオレンジ色の湯の花も僅かに舞っていた。

 

この写真↑は天井が映り込んでいて床の構造がよく分からないので、もう1枚↓。

 

 

このようにスノコ状になっている。

これはもう一つの浴槽も同じ。

 

奥の足元湧出浴槽でお約束の半顔入浴写真。

 

 

もちろん完全かけ流し

そしてしっかりとしたスベスベ感があった。

 

もう一つの手前側の浴槽。

 

 

湯の印象は、実際ほとんど変わらない。

足元湧出の話も聞かされてもその違いはほとんど分からないかも(^-^;

 

 

セルフで熱くすることもできるが、空気に触れてない源泉の温度を重んじたいので、基本的にぬるめ安定状況で長湯させてもらった。

 

これ↓はやっぱり奥の足元湧出の浴槽の方よりニコニコ

 

 

もう一方の浴槽の入浴写真を撮ろうと思ったら、次のお客が入ってきたので諦めた。

先客も後客も地元っぽい20代前半の若者だった。

若者はたまたまだろうけど、それでもしっかり入浴文化が受け継がれていることが分かった。

 

指宿界隈の公衆浴場はもう少し続く。

 

 

 

村之湯温泉

 

鹿児島県指宿市大牟礼3-16-2
0993-23-3713

入浴料 300円

8:00~22:00
年中無休

 

<源泉名:湯之里83号(混合加温用)>

ナトリウム-塩化物温泉 (低張性・中性・高温泉)

63.2度

pH6.5

成分総計 4.090g/kg

ほぼ無色透明~微黄色透明

淡焦げダシ臭あり

淡塩味、淡ダシ味あり

しっかりとしたスベスベ感あり

細かなオレンジ色の湯の花少しあり

完全かけ流し

男湯奥浴槽で足元湧出

 

2019年10月入湯

※数値はH26の分析書より