2019年10月鹿児島ぐるぐるハシゴ湯旅の2日目、まだ指宿市内の湯を攻める。
これまでの行程をまいど並べることにしてしまったので今回も。
<初日>
ラーメン楽天 日当山店 (食事)
<2日目>
指宿は砂蒸し風呂が有名なため海のイメージが強いがそれだけではない。
内陸に入ったところに全国的にも有名な湖がある。
それは池田湖九州最大の湖。
え、池田湖を知らない?
イッシーなら知ってるでしょう、昭和の時代に少年少女だったあなたなら
池田湖は指宿市にあるのだ…実は鹿児島とは知っていたが指宿市にあることは今回初めて知ったのだが(^-^;
そして池田湖ほど有名でないし大きくもないが、美しい池もある。
それが鰻池。
池田湖同様に火山湖であり、ほぼ円形なのも美しさを際立てる。
温泉に特化した旅、ゆっくり池で過ごすなんてことはせず、その先にある鰻温泉が目的地。
弥次ヶ湯と同じく薩摩藩の江戸時代後期の地誌、『三国名勝図会』に記載もある、歴史ある温泉だ。
温泉地に入るとあちこちから温泉の蒸気が上がっている。
火山あるところに高温の温泉あり。
あたりにコクのある焦げ硫黄臭が漂っていてテンションが上がる
そしてこの蒸気を利用した「スメ(巣目)」と呼ばれる蒸し器を使った料理が盛んにつくられているらしい。
別府の地獄蒸しのようなものだ。
このときは先を急いで食べなかったのだが、今思うともったいないことをした。
蒸しタマゴぐらい食べればよかった~(^-^;
さて、鰻温泉には宿が2つ、公衆浴場が1つある(2019年10月の時点)。
その中でこのときに訪れたのが公衆浴場の「区営 鰻温泉」。
3つは勝手に源泉が同じと思っていたのだが、後で調べたらどうやら違っていたみたい(要確認)…後の祭りだ。
後の2つは自炊宿と混浴露天のある民宿。
共に立寄りもできたらしい…後の祭りなのだ。
で、区営 鰻温泉へ。
西郷どんゆかりの湯と大きく表記されている。
ここでも出てくる西郷隆盛。
実際、西南戦争の前に鰻温泉で1月ほど湯治をしたらしい。
公衆浴場としては明治34年からとのこと。
区営 鰻温泉
それにしてもなぜ鰻なのか。
件の池でむかし大ウナギがとれたので鰻池と名付けたという伝説からのようだ。
と言って今でもとれるわけではなく、一時期ウナギの養殖をしていた時期もあったらしいが現在はしていないみたい。
でもってこの地区には鰻さんという苗字の方も複数いらっしゃるとのこと。
建物向かって左端にある受付で入浴料200円を支払う。
営業時間は8時~20時、毎月第1月曜が定休日とのこと。
先客一人、後客二人って感じで独り占めはできなかった。
今まで触れたようなことが詳しく掲示されたりしている…ちゃんと読んでないけど(^^ゞ
入浴者心得はちょっと歴史や威厳を感じる掲示だった。
では浴場内へ。
浴場の真ん中に数人規模の埋め込み式の小判型タイル浴槽が1つというシンプルな構造。
浴場内には硫黄臭が満ちている…と勝手に思っていたが感じられない。
洗い場にはシャワーはなく、水と湯のカランセットが3つ。
源泉は出なかった(はず)。
表記にあるように、水は地熱でかなり温められていた。
無色透明な湯は源泉名が「鰻1号及び鰻2号(混合使用)」。
源泉温度82.3度、pH6.8の単純硫黄温泉。
蒸気造成泉である。
成分総計は0.1366g/kg。
総硫黄を計算したら2.4mgちょっとだった。
それだけの熱い源泉なので、2源泉の混合槽ですでに加水されて供給されている。
よって加水かけ流し。
熱めの源泉なので投入はさほど多くないため、オーバーフローもじわじわ系。
浴槽では体感だが45~46度と熱めだった。
湯口はL字塩ビ管が上に向いた状態で湯が落とされるタイプ。
外で感じたコクのある焦げ硫黄臭は残念ながら源泉からは感じられない。
ほぼ無臭なのだが、判断できない薬臭みたいな香りを少し感じた。
ごく僅かに塩味っぽさを感じるぐらいの風味で、やはりタマゴ系の味わいは無い。
硫黄泉らしいスベスベ感はある。
そして細かな白っぽい湯の花は多数舞っていた。
硫黄泉っぽさをあまり感じられないのが残念だったが、これが通常なのかは分からない。
浴場内には硫黄臭が充満して湯も弱いながらタマゴ風味ありとしたレポートもあるので、皆さんはご自分で確認願いたい。
区営 鰻温泉
鹿児島県指宿市山川成川6517
0993-35-0814
入浴料 200円
8:00~20:00(受付終了 19:30)
毎月第1月曜日定休
<源泉名:鰻1号及び鰻2号(混合使用)>
ナトリウム-塩化物温泉 (低張性・中性・高温泉)
82.3度
pH6.8
成分総計 0.1366g/kg
無色透明
ほぼ無臭
微々塩味?あり
スベスベ感あり
細かな白っぽい湯の花多数
加水かけ流し
2019年10月入湯
※数値はH30の分析書より