息子たちの髪が伸びてきたため、

近々切ろうと話をしました。

 

ちなみに息子たち、

いつか思春期に入り

店に切りに行きたいと言うまでは

カット代浮かそうと思って、

生まれてこのかた

自宅で梳きバサミ使って

切っていました。

しかし10代半ばな現在

店に行くのが面倒とか言って

まだまだお店行く気配がないので、

昨年思い切ってバリカンを購入(笑)

 

剃り過ぎや怪我が怖くて

敬遠していたバリカンですが、

もーーッ便利で快適!

もっと早く使えばよかったと思った

昨年の初夏なのでした(≧▽≦)

 

 

 

 

 

 

まずは長男から切る事になり、

長男にどの髪型がいいか

イメージ図から選んでもらう事に。

長男っぽい男子を使った

このイメージ図、

髪を切るたび描いて提案するのですが

なかなか採用されません(´・ω・`)

残念っ!

 

 

…と、あほ全開な前置きしましたが

本題のオリキャラ妄想は

重い回が続いております(^▽^;)

無理のない範囲でお付き合いくださいっ

 

 

 

 

 

それでは本題へ。

 

 

 

 

 

 

未来編では

出来過ぎ高校生として登場します、

モリシタくんこと森下賢一くん。

今回は現代設定の

小学4年生編をお送りいたします。

 

 

 

賢一くんが登場する

『ひだまりハウス』のエピソード

↓↓↓↓↓

 

 

『旅行前にもまたひとつ』

(前編後編)

 

『バレンタインの恋模様』

 

『マスクですから!』

 

『18歳』

 

『もうひとつの短冊』

 

『…翔べ!』

 

『笑顔が見たいから』

 

『受難は続くよどこまでも』

 

 

『もうひとつの噓』

 

 

 

2人の先生との

やり取りを綴った妄想を、

思いつくままに垂れ流したいと思います^^

 

 

 

 

 

 

 

image

 

 

 

4年生の秋に

家出をしてしまう賢一くん。

それまでの間、

この子に何があったのかを

主に本人視点で、

いくつかの話を公開予定です。

(父・賢吾さん視点の

『もうひとつの軌跡』

第6話第7話第8話の内容を

賢一くん視点で書きます)

 

 

 

この頃の経験も踏まえて、

サキちゃんや仲間と

青春を謳歌する高校生モリシタくんを

書けたらと思いながら書きますが、

辛い内容も多いと思うので、

読む読まないは無理なさらず、

お時間とお心に余裕のある場合に

お付き合い頂ければ幸いです(^^;

 

(☆第1話第2話第3話

第4話第5話第6話

第7話第8話第9話

第10話第11話第12話

第13話第14話第15話

第16話第17話第18話

第19話第20話第21話

第22話第23話第24話

第25話第26話第27話

第28話第29話第30話

第31話はコチラ)

 

 

 

 

今回は第32話。

好き放題している健児くんと

思い通りにならざるを得ない

家庭環境に、絶望した賢一くん。

家を抜け出し、

『ひだまりハウス』へ向かいます。

 

 

 

******************

 

 

オリキャラ妄想

「散らばるココロ 第32話」

 

 

 

家を出た俺は、

学校から近いバス停へ向かう。

このバス停は、学生の先生が

迎えに来てくれたときに

ずっと利用しているから、

経路もすっかり覚えていた。

 

(…よかった。タブレットも無事で)

高い場所から

落とした事が気掛かりだったため、

ベンチに座ってバスを待つ間、

リュックサックから取り出し

確認したところ、問題なく作動する。

証拠を見せれば先生たちも、

俺がどんな目に遭ってきたのか

信じてくれるはずだ……。

 

「あれっケンちゃん!?

ひとりでお出かけ!?」

「!」

タイガのお母さんに声を掛けられ

息が止まりそうに。

「…はい!買いたい本があって」

「そう。ケンちゃんは相変わらず

本好きなのねえー。

きょうのリレーも

格好良かったよ!お疲れ様!」

「ありがとうございます!」

 

(…よかった。誤魔化せたみたいだ)

そのまま去っていく様子を見て

胸を撫で下ろす。

他の人に見つからないよう、

バスが一刻も早く来るよう

必死に祈った。

 

到着したバスは、料金先払い制。

小銭を握って立ち上がり、

着く直前に来たオジサンの後に並ぶ。

「キミ…一人なの?

お金の払い方分かるかい?」

「大丈夫です。分かります。

ご心配ありがとうございます。」

「あのさ。キミ…」

「あ!バス着きましたよ」

家出を勘繰られやしないかと心配で、

話を遮る。

 

(乗車拒否とか、されねえよな?

どうなんだろ……)

緊張しながら支払いをする俺を

運転手は一瞬見たあと、

「ご利用ありがとうございます。」

「お願いします…!」

1人で乗った子どもにも

丁寧に挨拶してくれた。

乗客がまばらな客席の中から、

空いている二人用の座席を選ぶ。

 

よく考えれば習い事や

私立学校に通う子が

ひとりで利用する事もあるのだから

むやみに怯える事はないのだと、

数区間過ぎた頃に気付いた。

安心した途端、急に眠気が押し寄せる。

きょうは朝から色々な事が

あり過ぎたからな……。

 

 

 

いつのまにか

居眠りをしてしまったらしく、

慌てて目を開く。

降りそびれてしまったかもという

焦り以上に、通路側の半身に

違和感を感じたからだ。

 

通路側を見ると、

 

 

「――――!?何!??」

「あ、ごめんね。起こしちゃって」

他の席に座っていたはずの

例のオジサンが、俺の隣の座席に

座っていた。

ウチの父さんの二倍はありそうな

太さの腕が、俺の腕に当たっている。

(エ。何でわざわざここに?)

1人分の席では若干収まっていない

体型のこの人が、既に1人座っている席を

選ぶ理由がわからなかった。

この席の前後にも、

空いている二人席はあるのに……。

 

「キミが寝たのを見て、

通路へ倒れたら大変だと思ってね」

「そうですか。

僕もうすぐ降りるんで……うわ!」

「あぶないッ」

オジサンの前の隙間をぬって

通路に出ようとすると、バランスを崩す。

 

「危ないじゃないか。

バスが走ってる最中に動いちゃ」

「………。」

バランスを崩した俺が

オジサン膝の上に乗っている状態で

言われた言葉に、耳を疑った。

俺がバランスを崩したのは、

オジサンが引っ張ったからじゃねえか…。

 

 

「もう大丈夫だから!」

強い危機感を覚えて、通路に飛び出す。

このオジサンから離れなくては…。

焦る俺は、やむなく降りるバス停を変更。

運転席の斜め後ろの1人席に座って、

次のバス停に着くのを待った。

 

 

 

 

「ご乗車ありがとうございました」

「ありがとうございました!」

停車後、お礼を言ってバスから飛び出す。

本当はもうひとつ先のバス停が

『ひだまりハウス』がある

公共複合施設に最も近いけど、

このバス停で降りたとしても、

緑地公園の雑木林を抜けていけば

行く事が出来る事を知っていた。

 

「おぉイ!待ってよぉ」

「げっ…!」

雑木林まで追って降りてきたのを見て、

このオジサンが、子どもをつけ狙う

不審者だという事を察した。

 

(まずは話をしながら、

油断するタイミングを待とう。)

このオジサン相手なら、

猛ダッシュすれば撒く事が出来ると

判断した俺は、一定の距離を保ちながら、

遊歩道を後ずさりで進んでいく。

 

 

「キミ!西小の4年生リレーで

アンカーだった子だよねえ?

運動会、学校の外から見てたんだよぉー」

(はァ!?なんでコイツ

俺の事知ってんの?)

しかも外から見ていたという事は

応援ではなく、

覗き見目的の可能性が高い。

 

「くっ…来るな!

あっち行けよ!変態!」

「キミ可愛い顔して、

ずいぶん乱暴な言葉を使うんだねェ。

…あ、そうか。

“僕”って言葉使ってたから

男の子だったのかァ」

「そうだ!俺は男だ!

分かったら失せろよ!」

強い口調で牽制しても、

変態はニタニタ笑って

距離を縮めようとする。


 

「いいじゃない…男の子。隙だらけで。

特に君みたいな痩せてる子だとさァ、

座ったときにズボンの隙間から

パンツの奥が見えるんだよね。

気付かずに無邪気に笑ってるんだから

可愛いもんだよ」

「きッ…キモ!」

そんな場所まで見ているのだと知って

鳥肌が立つ。

「キモイなんて傷つくなァ…。

人を好きになるのに性別なんて

関係ないでしょ?」

「いやいやいや!矛盾してねえ?

アンタ最初、俺の事を女子だと

勘違いしてついて来たんだろ?」

性的嗜好の話にすり替えようとするのを

早口で阻止する。

 

「アンタが好きなのは男じゃねえ。

自分より弱い人間だ!

自分の思い通りにしてえと思って、

子どもを狙うんだろ!」

(ひん曲がった根性が

健児と一緒じゃねえか。腹立つ…)

矛盾点をついてやると、

変態はその場でぶるぶると震え出し…。

 

 

 

「ぼっ…ボボ!ボクの趣味を

馬鹿にするナァァアァーーーッ!!!」

(言い返せなくなると叫ぶ点まで

健児と一緒じゃねえか)

変態の叫びを、冷めた目で見ると。

「しまった……!」

叫びに気を取られた隙に、

腕を掴まれる。

 

「しゃっ写真撮るだけだから!

ちょっとの間ズボン下ろして、

足開いてくれるだけで……」

「離せ変態!」

「ウッ……!」

すねを蹴ると一瞬狼狽えるものの

変態はしつこかった。

「大人を、馬鹿にしたら!

許さないンだぞーーーー!?」

「…っ!脱がすな!

助けて誰かァーーーーーーっ!!!」

ズボンを下ろそうとする手を掴んで

必死に阻止するけど、

このオカシイ人間が相手では

すぐに限界が来るだろう……。

 

(いっその事ズボンだけ脱ぎ捨てて

逃げてやろうか。)

恥ずかしいけど、ここで変態の

餌食になるより遥かにましだ。

この大きな敷地内にある

『ひだまりハウス』まで走り切りさえ

すれば、俺は助かる――――。

捨て身でトカゲの尻尾作戦を

決行しようとした、……そのとき。

 

 

 

 

「…賢一!!!」

「ミツキ先生ッ!!!」

 

幸運な事に、遊歩道を

ミツキ先生が歩いていたらしい。

30メートル程先から

俺を呼んだ次の瞬間、

目にも止まらぬ速さで駆けつける。

 

「この子から離れろ!」

「うぐゥッ…!」

俺のズボンを掴んでいた手を

捩じり上げた隙に、

俺は変態から離れた。

 

 

 

「……賢一。」

「はい!」

捩じり上げながら、

ミツキ先生はいつもの表情のまま

眼鏡を外す。

「1分だけでいい。この眼鏡を持って、

その場で目を瞑ってくれないか?」

「目を?」

「ほんの少し、この人を

懲らしめるから。すぐ終わる」

「……了解。」

言われたとおり、目を瞑る。

何かが地面に叩きつけられる音と

変態のうめき声が一度だけ聞こえ、

あとはガサゴソという音が続く。

 

「眼鏡、ありがとう。

もう目を開けていいぞ」

「………。」

目を開くと、変態は座った状態で

木に括り付けられていた。

しかも、気を失ってるように

見えるし……。

 

「…一体何してたの?」

「なに。この人が観念して、

大人しく座ってくれただけだよ」

「いやいや。

うめき声聞こえてたんだけど。

…って話聞いてねえし」

「うわっ。この人色んな学校の

運動会を盗撮してるぞ。全人類の敵め。

盗撮の件も含めて通報しておこう」

いつの間にか、

変態のリュックサックから

一眼レフカメラを取り出し、

中身を確認しているあたり、

調査に慣れている感じがする。

(この人、どんだけ秘密を

抱えてるんだろう)

淡々と警察に連絡する様子を眺める。

 

 

最寄りに交番があったらしく

5分経たないうちに警官が到着。

ミツキ先生が俺の代わりに

事の次第を説明する。

(交番で事情聴取になったら、

家出の事も説明しねえと

いけないのかな)

不安ななか様子を見守ると、

ミツキ先生がいつの間にか

所長先生を呼んでくれたらしい。

俺が『ひだまりハウス』の利用者で

職員に会いに来てくれたのだと

説明し、今は動揺しているからと

伝えてくれたおかげで、

俺は自分の名前と学校名、学年を

説明しただけで

解放される事になった。

 

「迷惑掛けてごめんなさい、所長先生。

ミツキ先生も……」

「何言ってるの!

こんなときに迷惑とか、

気にしなくていいのよ」

「そうだぞ賢一!

いまは自分の事を一番に考えな」

 

(よかった。無事に会えて)

いつもと変わらない2人を見て

安心した瞬間、

 

 

 

「……っ。」

「賢一!?」

「大丈夫!?ケンちゃん」

 

急に足の力が消え失せ、

その場に座り込んだ。

「どこか怪我してるの?」

「……ううん。

先生たちの顔見たら、力抜けちまって」

「そうよね。怖かったでしょう…」

「不審者だけじゃないと思います。

きっとここに来るまでに

色々あったんだよな」

「もう……。

朝から最悪な事だらけだった」

ミツキ先生の問いかけを受け、

この日のあらましを説明する。

 

 

「俺……。

縄梯子が外れかけて落ちそうなとき

このまま死んでもいいやって思ってさ。

自分から、手を離したんだ。

でも…身体が勝手に動いて、

綺麗に着地しちまって」

流れる涙に構わず、

思いの丈を吐き出した。

「消えたいって言ったけど、

本当は…死にたくねえんだと思う。

死にたくねえけど、……っ。

どうすればいいのかわかんねえんだ…」

 

笑おうとしても涙が出るし、

消えたいと思っているのに

身体は死を拒んで……。

 

両手両足を引っ張られ

バラバラに引き裂かれるような

苦しみのなか、

だんだん自分の事が

わからなくなってきたのだった。

 

 

 

「…頑張ったな。賢一」

しゃくり上げる俺の頭に、

ミツキ先生の手が置かれる。

「『ひだまりハウス』においでっていう

言葉を思い出して、

ここに来てくれたんだよな。

頼ってくれて、ありがとう」

「ひとまず、『ひだまりハウス』へ

戻りましょう。

…ミツキ先生、ケンちゃんを

連れて行ってくれる?」

「わかりました」

「……っ。」

ミツキ先生は横抱きで軽々と

俺を持ち上げ、所長先生は

リュックサックを運んでくれる。

小さい子どもみたいな扱いに

少しそわそわするものの、

自分以外の誰かに

寄りかかる事が出来て、心が緩んだ。

 

 

 

『ひだまりハウス』に着いて

最初にした事は、腹ごしらえをする事。

「賢一、ご飯食べてないんだよな?

俺のおにぎり、ひとつあげるよ」

「…先生のぶんは?」

「もうひとつあるから大丈夫。

ひとつずつ食べよう」

受け取ったおにぎりには、

塩昆布とかつお節が入っていた。

運動会や家出でエネルギーを使った

身体にとって、最高のご馳走だ。

 

「…美味い!」

「気に入ってもらえて良かった」

「ごま油も入ってるよな?」

「ご名答」

この組み合わせがよっぽど好きなのか、

同じ具材だと思われるおにぎりを

ミツキ先生も口にする。

「ってか先生、昼ご飯食べなかったの?」

「ミツキ先生ねえ、トイレの床磨きを

始めたら夢中になっちゃって

ご飯そっちのけだったのよ。」

「ははっ。ミツキ先生らしいや」

タイルの境目をひとつひとつ

徹底的に磨く姿が、目に浮かぶ。

「たまたま子ども達も皆帰ったし、

休憩取ってないから1時間早く

帰る事になったんだけど。

おかげで賢一を発見出来たんだから

掃除様々だよ」

「うん。今回は掃除様々だったよ。

ありがとう、先生」

 

 

 

 

 

ゆっくり噛みしめて食べたあと、

タブレットの録音データを

2人に聴いてもらう事に。

 

「ミツキ先生シハル先生から、

健児くんと上手くいってない話は

聞いていたけど、これは酷いわね…」

「僕も実際の音声を

初めて聴きましたが。

子どもを相手に怒りを覚えています」

 

(俺がされていた事は、酷い事だったんだ)

自分の痛みを認めてくれる発言に

ほっとしたものの、その後

現実はかなり厳しいと思い知らされる。

 

 

 

「ただ、ケンちゃんが

今すぐ家を出る事は難しいと思うわ」

「…相談とか経過観察とか、

段取りが必要という事ですか。

証拠もあるのに」

ミツキ先生の質問に、所長先生は頷く。

 

「確かに児相に通報すれば、

話は聞いてもらえるわね。

でも暴力ではなくて暴言だという事、

相手がケンちゃんより小さい子

だという事から、緊急性は高くないと

判断されるでしょう」

「賢一は限界まで頑張って、

もう駄目だと思って

声を上げてくれたのに。ですか?」

「ご両親が加担しているのならともかく、

森下さん達はそうではないから。

まずは機関と親の連携から

始まるでしょうね。

そこから、健児くんの経過観察や

場合によっては病院等に罹って…。

もし一緒に暮らす事が難しいと

判断されるとしても、そこへ至るまでに

長い時間が掛かると思う」

 

「そう。なんだ……」

てっきり、ここへ駆け込めば

施設に引き取ってもらえるかもしれないと

思っていたけど、難しいようだ。

 

 

 

 

「ケンちゃん。

…健児くんの事、ご両親に

一度相談してみたらどうかな」

「っ」

「お母さんは、健児くんが悪いって

言ってたのでしょう?」

所長先生の言葉に、身体が強張る。

確かに母さんは、健児の肩を

持たなかった。でも……。

 

「…賢一は、家族写真の事が

気掛かりなんだよな?」

「うん。

健児が、僕たち3人には

絆があるんだって言ってたし」

父さんが載った雑誌の写真について

ミツキ先生が説明すると、所長先生は

なおさら話し合いをしてみるべきだと言う。

 

「でも…怖いよ。

もしいらない子だって言われても、

施設は引き取ってくれないんだよね?

そしたら、俺の居場所がねえもん」

「それなら、ここで私たちと一緒に

話し合いましょう。

ケンちゃんにとって喜ばしい

結果になるかどうかわからないけれど、

少なくとも、現状から抜け出せるよう

ご家族に働きかけるわ」

「まあ。…先生たちが一緒なら」

 

観念して、提案に乗る事にした。

施設にも行けず、野宿をすれば、

さっきのやつみたいな変態の餌食になる。

俺が死ねない以上、

親との話し合いは

避けて通れないのだろう。

せめて先生たちがいれば

状況もましになるはずだと思い、

所長先生から母さんに

連絡をしてもらう。

 

 

 

「大丈夫だよ、賢一。

俺は味方だから」

「うん……」

ミツキ先生はそう言ってくれるけど、

今回ばかりは不安が拭えず。

押し潰されそうな自分を守ろうと、

椅子の上で膝を抱いた。

 

 

 

******************

 

 

 

この賢一くんシリーズにおいて

行く先々で登場した、不審者たち。

守る大人が近くにいないこの状況を

奴らは見過ごすはずないだろうと

いう事で登場。

 

お掃除狂王(笑)・ミツキ先生が

早くバイトを上がったため発見

→変態を掃除してくれて

さすが正義の味方!と思うと同時に

こうしたピンチに陥ったときの

賢一くんのメンタルが

激強だなと感じながら書きました。

他の子だったら

トラウマ必至な場面にもかかわらず、

ズボン脱ぎ捨てて逃げようと

策を練るところとか!

 

変態の前で脱いでもアウトだし、

野宿なんかしたら

駄目だよ賢一くん!(゚Д゚;)と

ヒヤヒヤしたので、

ミツキ先生たちと合流出来て

安堵しております!

 

 

 

ただ現実は、賢一くんにとって

まだまだ厳しく。

簡単に家から離れる事は出来ません。

 

 

付け焼き刃ながらも

一時保護の事例について調べましたが、

暴言のような心理的虐待の場合

それによる自傷行為などが

見受けられない限り

緊急性は低いとみなされてしまうようです。

(自傷を促すおそれがあると思い、

所長先生は説明を省きました)

 

特に賢吾さんと麗奈さんは

これまで酷い現状を

知らなかったワケなので、

虐待には該当しない。

 

 

少なくともその日のうちに

賢一くんが保護者の同意なくして

公的機関に保護してもらう事は、

まず出来ないのだと思います。

 

(そんな事いっても

子どもの立場からすれば―――と

思うところもありますが、

そのあたりのやるせなさについては

おいおい番外編にて

関係者たちに語ってもらうつもりです。)

 

 

 

 

 

そんな状況のなか、33話では

ついに家族写真についての疑問を

ぶつける事に。

 

 

 

 

 

33話以降は上記のリンク先にある

お父様視点の話を、

賢一くん視点で書いていきます。

お父様視点と比べ

大幅に状況や台詞を加筆しますが

目を瞑ってやってください(^▽^;)

 

 

特にミツキ先生の台詞は、

もっと増やそうかと。

『ひだまりハウス』にて

自由人っぷりが光るミツキ先生ですが

この場の誰よりも

子どもの心に寄り添う事を第一に

考えてくれるはず。

たとえ99パーセントの人から

学生の青い発言だとしても、

その言葉が賢一くんを

救ってくれるのであれば

青くて上等ではないかと思います(≧Д≦)

 

 

 

それではお付き合いいただき、

ありがとうございました(^^)