5月にかなり

このシリーズを更新し、

家出する10月が待ちきれん!

早く賢一くんに安心出来る生活を!

とばかりに

書き進めていたにょへ子ですが。

 

気が付いたらもう9月下旬!

なのにハナシはまだ6月という(^▽^;)

これを機に、また話を

書き進めて参りますので、

無理のない範囲で

お付き合いください(^▽^;)

 

 

 

 

 

 

それでは本題へ。

 

未来編では

出来過ぎ高校生として登場します、

モリシタくんこと森下賢一くん。

今回は現代設定の

小学4年生編をお送りいたします。

 

 

 

賢一くんが登場する

『ひだまりハウス』のエピソード

↓↓↓↓↓

 

 

『旅行前にもまたひとつ』

(前編後編)

 

『バレンタインの恋模様』

 

『マスクですから!』

 

『18歳』

 

『もうひとつの短冊』

 

『…翔べ!』

 

『笑顔が見たいから』

 

『受難は続くよどこまでも』

 

 

『もうひとつの噓』

 

 

 

2人の先生との

やり取りを綴った妄想を、

思いつくままに垂れ流したいと思います^^

 

 

 

 

 

 

 

image

 

 

 

4年生の秋に

家出をしてしまう賢一くん。

それまでの間、

この子に何があったのかを

主に本人視点で、

いくつかの話を公開予定です。

(父・賢吾さん視点の

『もうひとつの軌跡』

第6話第7話第8話の内容を

賢一くん視点で書きます)

 

 

 

この頃の経験も踏まえて、

サキちゃんや仲間と

青春を謳歌する高校生モリシタくんを

書けたらと思いながら書きますが、

辛い内容も多いと思うので、

読む読まないは無理なさらず、

お時間とお心に余裕のある場合に

お付き合い頂ければ幸いです(^^;

 

(☆第1話第2話第3話

第4話第5話第6話

第7話第8話第9話

第10話第11話第12話

第13話第14話第15話はコチラ)

 

 

 

 

今回は第16話。

 

 

 

第13話、第14話、15話と、

上記のリンク先にあります

母・麗奈さん視点で書かれた

重めなハナシを

賢一くん視点で書きました。

 

不条理な形で学童を辞めた賢一くん、

新しい利用先

・『ひだまりハウス』では

自分の居場所を見いだせたようです^^

 

 

今回はその後のエピソードを

ちょこっとだけ載せて、

次回から4年生現在のハナシを

進めたいと思います!

 

 

 

 

******************

 

 

オリキャラ妄想

「散らばるココロ 第16話」

 

 

 

皆で秘密基地を作って

1週間経った頃、ゴウシくんから

例の裏山の問題が解決に向かっていると

教えてもらった。

 

なんでも竹の問題は

竹が生える地域全般で起きているらしく。

ウチの父さんの知り合いにも、

竹問題解決に取り組む企業の

社長がいる事がわかった。

その人に相談した結果、

ゴウシくんのお祖父さんの山に

業者が入って、竹の燻製装置を置く事に。

出来上がった竹炭は

農業の優良な肥料として売られ、

地主は売上の中から少しだけ

お金が貰えるのだとか。

 

この事業では

高齢者を積極的に雇っているため、

地主の管理問題や高齢者の雇用促進など

メリットが沢山あるらしく、

ゴウシくんの家族も喜んでくれたそうだ。

 

「おい賢一!

お前の父ちゃんすげえな!」

「へへっ。俺の、自慢の父さんなんだ」

ゴウシくんに父さんを褒められ、

自分の事みたいに嬉しくなった。

 

 

 

 

 

はじめて『ひだまりハウス』に

行ったあの日。

病院の付き添いを母さん交代し

俺を迎えに来た父さんが、

帰る途中ドーナツを買い。

『ひだまりハウス』の楽しい時間と

大好きな店のドーナツのおかげで

すっかり食欲を取り戻した俺は、

普段よりも1個多く食べてしまう。

 

 

お腹いっぱいになって

気分が落ち着いた俺に、

父さんは学童の一件について尋ねた。


「――――相手は、2人で
かかってきたのか!?」
「4年生のやつが後ろから抑えて

3年に殴らせようとしたんだ。

嚙みついて逃げたけど」

「なんだソレ!」

母さんから報告を受けているだろうし

誤魔化しようがないだろう。

観念して事実を伝えると、

父さんは血相を変える。

 

「年下を寄ってたかって
攻撃するなんて卑怯な…!

そりゃあ賢一だって必死になるよな」

「でもぼく、あいつらに勝ったよ」
「うんうん!賢一は
ひとりで頑張ったんだな」
今度は父さんから怒られると
予想していたからほっとしたものの
父さんはけっして穏やかではなかった。

「あーあ!父さんがそこにいれば
一緒にそいつらを殴ったのに」
「ダメだよ!父さんッ」
「あ。…やっぱり?」
「殴るほうも、
手がすっごく痛いんだからな!」
物騒な言葉が飛び出した事に焦り、

慌てて説得する。

「あのバカたちのせいで父さんの手が

痛くなったら嫌だから…さ」

「そっか。
ありがとな、賢一……」


(父さんは、俺の味方になってくれた)

頭に手を置かれた瞬間、

学童で大人たちに

頭を下げさせられた事を思い出す。

涙が出そうだし、

さっき食べたばかりのドーナツが

詰まったかのような苦しさを感じるけど

悲しくはなかった。

 

同時に…。

学童のアイツらから言われた事は

絶対に言わないと心に決める。

父さんが…家族が、

悲しむ事のないように……。

 

 

 

 

 

それから1週間経っても、

1ヶ月経っても。

母さんは、帰って来なかった。

父さんの話によると、父さんが、

俺ともっと遊びたいから

母さんにわがままを言ったという。

 

キャンプに行ったり、

自転車で出掛けたり…。

病気の家族がいない家庭のように

出掛ける事が出来て楽しかった。

でもある日、学校から帰って来ると

穴が開いてセロハンテープで留めていた

シューズ袋が綺麗に直されているのを発見。

父さんが裁縫をするところを

見た事が無かったから、

母さんがこっそり帰って来たのだと気づく。

 

(やっぱり、嫌われたのかなあ…)

いま思えば、昔俺が入院したときだって。

本当は死んでしまえばよかったって、

思っていたのかも……。

ぽろりと零れた涙を拭い、

風呂掃除へと向かう。

 

 

結局次に母さんと会ったのは

その年のクリスマス。

最後に別れてから

2ヶ月半経ったときの事だった。


「ごめんね賢一!ごめん……!
お母さん、話も聞かずに

打っちゃったね…。

頬っぺた、痛かったね……!」
「うっ…ぅ…っ!かあさん…!
かあさあああん…!!!」

 

そのときは抱き合って

ただただふたりで大泣きしたけど、

後から振り返り、母さんが

帰って来なかった理由は、

ただの父さんのわがままだけでは

ないのだろうなと察する。

それでも、その後

元の交代で付き添う生活に戻り、

母さんとの会話も増えていく。

 

 

 

 

『ひだまりハウス』に通ううちに、

俺も変わった。

それは、ミツキ先生を真似して

自分の事を“俺”と言うように

なった事だけじゃなくて。

 

『ひだまりハウス』に来る子には

それぞれの事情があって、

家族との関係も色々で。

先に迎えに来た子の親が、先生に

自分の子に対する罪悪感や葛藤を

漏らしている場面を見て、

俺たち子どもにとっては

大きくて強そうな親たちも、

辛い事があれば泣きたくなるし

挫けたりもするのだと知るように。

 

もしかすると、ウチの母さんも、

同じだったのかもしれない。

ただの想像だけど、

おかげで母さんと過ごすときに

息が詰まる事がなくなり。

だんだんとふざけた事も

言えるようになって、

普通の親子っぽい関係へと

変わっていった。

 

 

(母さんは俺の事、

嫌いなワケではないと思う。

あのクリスマスに

母さんにプレゼントしたくす玉も、

本当に引き出しに

しまっていてくれたし)

健児に壊された日の翌日、

母さんの部屋に呼ばれて

こっそり見せてもらって。

母さんにとっては有難迷惑じゃ

無かった事がわかって

ほっとしたのだった。

 

たぶん父さんが、

賢一に見せてやってくれと

母さんに頼んだんだろうな。

そうやって父さんは、陰日向なく

家族のために動いてくれるから…。

 

 

 

 


 

 

学童を辞めたあともそう。

父さんがいじめっ子の被害者達から

証言や証人を集って、

賢一だけが責任を負うのはおかしいと

学童へ直談判に行ったという話を、

ずい分経った頃に知った。

俺がただ闇雲に暴れたわけではないと

信じてくれていたんだ。

 

その問題だけじゃなくて、

母さんとあまり会話をしなかった

小さな頃から、4人で

暮らすようになったいまでも。

父さんが明るく笑ってくれるおかげで、

悲しい思い出は少ないような気がする。

いまは何も出来ない子どもだけど、

せめて家の手伝いを沢山して、

父さんを助けよう……。

 

 

 

 

 

 

その矢先にやってきた、今年の父の日は。

「賢一と一緒に、

竹のベンチを作りたい」

という希望を叶える事に。

裏山の問題で一役買った父さんは、

山に自由に出入りする事を認められ、

また竹でモノ作りが出来ると

大張り切りしていた。

 

「どうだ賢一!

見晴らし最高だろう」

「本当だ!」

秘密基地のある広場のさらに奥には

急な坂があって、上ってみると

遠くの山まで見える場所にたどり着く。

「この前裏山に来たとき、

ここに座って夕焼けや星空を見れたら

楽しいだろうなーって思ったんだよ!」

「なるほど。

ここにベンチを作って、

景色を楽しみたいってワケか」

「そういう事!

じゃあ、さっそく竹を運ぶぞー」

「了解!」

 

嬉々として動き出す父さんの

後について、広場に置かれたままの

余った竹を運び始める。

 

久し振りの、父さんとの外遊びに、

とびっきりのワクワクを感じながら。

 

 

 

 

 

 

******************

 

 

 

前回の第15話は、

ミツキ先生の誕生日にちなんだ回で。

今回はその直後に訪れる、

父の日に絡めた内容にいたしました♪

 

 

やっぱり賢一くんにとって、

お父様の存在は大きい!

4年生になった現在、

時間とともにお母様との間の壁が

少しずつ取り払われてきたワケですが

いつでも味方でい続けてくれた

お父さんが与えてくれる

安心感は別格なのであります(゚∀゚)

 

 

 

 

 

ちなみに本日9月23日は、

父・賢吾さんの誕生日☆

 

何故この日かというと、

賢吾さんは、賢一くんと

誕生日が近いけれど星座は違う。

賢一くんは乙女座がいい!

可愛いから!!(笑)

 

という希望を元に考えた際、

パワフルなイメージの

獅子座もいいけれど、

天秤座のほうがしっくりきたのでした。

…ので、乙女座と天秤座の

境目らへんに2人の誕生日を

…と考えた次第です。

 

 

 

誕生日が近いので、

毎年賢一くんの誕生日当日に

ご馳走を食べて、

プレゼントだけ誕生日当日

~という流れに。

 

妻・麗奈さんと結婚後

子どもを授かるまでの10年間は

これでもかという程

夫婦で贅沢な誕生日を

過ごしてきた賢吾さん。

現在の、可愛い子どもと過ごす

アットホームな誕生日も、

これはこれで楽しんでいるようです♪

 

 

 

そんな賢吾さん視点では、

4年生の賢一くんって

あまり不満を語らず、

部屋にこもってしまうのが

気掛かりなのですが。

 

今回のシリーズのとおり

賢一くんは賢一くんで、

考え・思いがあるワケで…。

 

 

麗奈さん視点でも

この頃の賢一くんについて

少しだけ触れていたりもしていますが、

見える世界はまさに三者三様で。

 

それぞれの立場に

立って書いているので

一概に麗奈さん冷たい…とは思いませんが

(むしろ麗奈さんに感情移入して、

涙と鼻水流しながら書いた場面も(^^;))

 

このときに感じた賢一くんの寂しさや

不条理というものも

ひとつの事実として、

綴って参りたいと思います。

次男・健児くんの事は

なかなか共感出来ないにょへ子ですが

いつか書くときには、

彼に見えている世界というものを、

カタチに出来れば…とも。

 

 

 

いまはいち早く、

賢一くんにとって

家が安心できる場所にして!

 

そのうちツクシくんや

クマオトコの話も進めたいです。

 

 

 

 

それではお付き合いいただき、

ありがとうございました(^^)