約半月ぶり?な続編。

高校2年生な

もっちー視点の妄想です♪

 

 

 

↓↓↓高校2年生黄藤くん↓↓↓

&もっちーの妄想まとめ

 

 

・長期休校中のやり取りを綴った

『いつだってそばに』

 

・黒執着心と書いて

クロトリツキミちゃんに脅迫された

『守りたいものがあるから』

(☆前編中編後編)

 

・黒執さん問題解決後に誘われた

ドキドキなAV鑑賞会エピソード

『黄藤くん、危機一髪!?』

(タイトル変えましたw)

 

・ブレ黄の交流が再び始まった

修学旅行妄想

『月にねがいを』

(前編後編)

 

・黄藤くんともっちーの♡友達

近藤さんが接近!?な

『縮まって、広がって』

(前編後編)

 

・クリスマス旅行のために

アルバイトを始めるもっちー視点な

『旅行前にもまたひとつ』

(前編)

 

 

このようにつかず離れずな二人が

クリスマス旅行へ行くまでの

様子を綴った旅行準備妄想を、

思いつくままに垂れ流したいと思います^^

 

 

今回は後編。

黄藤くんとスノボ旅行の約束を取り付け

ご機嫌なもっちー。

仲間の隊員・ドクターホワイトの

紹介を受けて

いざ、アルバイトへ!♪

 

 

 

 

《注意!》

  • 作文クオリティ御免!(笑)
  • 二人はくっついていないので糖度ゼロ!
  • 長文です^^;前編との文字数バランス皆無(笑)

 

ご容赦いただけるかたのみ、

スクロールをお願いいたしますm(u u )m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 

 

掃除戦隊物語

「旅行前にもまたひとつ 後編」

 


(あのときの光希、可愛かったなあ)
先週、ドクターホワイトに
アルバイトを紹介してもらった日を、
アルバイト初日を迎えるまでの
この1週間、何度も思い出した。

クリスマス旅行のメンバーに、
何故か女が行くと
思い込んでいた光希は、
僕と二人で出かける事を伝えると
照れ隠しをするように目を伏せ、
でも喜びを隠し切れないといった
笑顔を見せた。
普段から口角を軽く上げて
微笑んでいる印象だけど、
口角を吊り上げた笑顔を見せるのは
好奇心や喜びに心躍らせるときのみ。
だから、僕との二人旅を
喜んでくれている事自体嬉しいんだけど…。

表情ひとつで
身も心も揺さぶられた事に、
僕はとても困惑していた。



ゲームで例えるなら、僕の人生は
イージーモードのようなものだった。
僕の微笑みや眼差しひとつで、
大抵の人間は思い通りに
動かす事が出来たんだ、
―――光希と出逢うまでは。

しかし社会もまた、僕にとって
平坦な道ばかりじゃないという事を
このバイトで知る事となる。





「――これから、
予約した保護者のかたが
お子さんを連れて来るから、
望月くんは名簿にチェックしていってね」
「はいっ」
とびきりの笑顔で返事をして、
ドクターホワイトの知人という
中年女性の隣で待機する。

ここは僕が住んでいる市内でも
一番大きな緑地公園の敷地内にある
子どもセンターで、
保健所の役割も兼ねている。
公立総合病院も隣接していて、
診察や健診の帰りだったり、
送迎の合間の時間つぶしに
公園に立ち寄る人も少なくなかった。

同時にバイトに応募した光希はというと、
保育士の資格のあるスタッフと一緒に
プレイマットや玩具・文具類の
消毒作業を行っていた。
極力肌に優しい消毒液を
使用しているというが、
それでも肌荒れしやすい子がいないか
事前に調査しているのだとか。

(子どもを預かるのって、大変なんだなあ)
考えていると、
さっそく一組目の親子が現れる。



「…あら?貴方、ブレパ君じゃない」
「あはっ。バレちゃいましたかぁ」
女の子を連れた母親に尋ねられ、
素直に答える。
僕くらい人目をひく容姿だと、
隠さない方が変な追及を受けずに済む。
顔の前で手を合わせ、
内緒にしといてくださいと頼むと
母親の表情が緩んだ。
「お兄ちゃん、かっこいい!
モテるでしょ」
「こら。ブレパ君に失礼でしょ」
こういう反応をされるのも
日常茶飯事だ。

「キャーッ!ブレパ君だーっ」
「キミも僕の事知ってるの?嬉しいなあ」
この日は1~12歳の、
5組11人の子供を
預かる事になっていて、
10人目まではこんな流れで
順調に進んでいったが…。

「ねー、おかあさん…」
「待っててケンイチ。いま受付してるから」
小柄な小学1年生の男の子を
連れた母親は、初利用らしい。
焦った様子で用紙に記入している。
「ではすみません、
息子をよろしくお願い……痛っ!」
「ねぇーえーーっ!
おーかーあーさーーん!!!」
「もーっ!痛いでしょうが!!
小さい子みたいな事しないのッ!」

バシバシと遠慮なく叩く男の子
・ケンイチを母親が叱りつける。
「先生すみません。この子、
最近脈絡もなく叩く事が多くて…」
「わかりました。様子見ていますね」
「…いい?ケンイチ。
お利口にしてるのよ」
それだけ伝えると、
母親は足早に去ってしまった。

(つか、いまのは脈絡あるじゃん)
心ここにあらずといった様子で
我が子を置いて去っていく
母親の背を見てケンイチを憐れんだが。
このあと僕は、こいつに同情した事を
後悔するのだった。



児童室で受付をしたあとの子ども達は
外で遊ぶもセンター内で遊ぶも
自由という仕組みだ。
有資格のスタッフ3人は
目を離さぬよう屋外と屋内に別れ、
アシスタントである僕と光希は
子ども達に合わせ、自由に出入りする。

さっそく10歳前後の男児2人と
打ち解けた光希は、
ボール遊びへと出て行った。
僕はというと、小学生から
未就学児の女児3人に囲まれ
お喋りを楽しんでいる。
「ねえ、シハル先生には
カノジョいるの?」
「いないよ。
僕はみんなの紫晴だからねっ」
「調子がいいんだから。
そういうのって、
“八方美人”っていうのよ」

(やっぱり女子って、ませてるよな)
高学年の女子はともかく、
小学校上がったばかりの子まで
恋バナが気になるらしい。
でもこうして、草花を探しながら
雑談するだけでお金を
もらえるんだから楽なもんだ。

そう高を括っていたけれど……。




(……痛っ!)
最後に来た、あのケンイチが
僕を無言で叩いてきた。
イラッとしたけれど、
僕の掃除戦隊としての
イメージを壊すわけにはいかない。

「……。
痛いから、やめてくんないかなァ?」
「………。」
こめかみを引きつらせながらも
笑顔で窘めるが、
ケンイチは無言で離れていく。


その後もケンイチは、
たまに僕の元へ来ては
叩いて去っていく…という事を
繰り返した。――しかも終始無言で。
(なんだよアイツ。カンジ悪い)
息子に対して冷たく見えたあの母親も、
手が焼ける息子に疲れているに違いない。

心で毒づくものの、

なんとか苛立ちを抑えていたが、
さすがに5回目に叩かれたときには
僕も限界を迎えた。

「もう!いい加減にして!
言いたい事があるなら
ちゃんと言ってよ!!!」
「!」
語気を強めた僕に驚いたのか、
ケンイチはびくりと身体が跳ねたあと。


「あっ……」
弾みで漏らしてしまったらしく、
ケンイチのズボンが、
みるみるうちに濡れていく。

「…やだあ。きたなーい」
「そういう事言わないの!」
最初は呆然としていた僕も、
率直な未就学児を
高学年女児が諫める声を聞いて、
ケンイチの着替えをさせなくてはと
我に返る。

「…ケンイチくん?だいじょうぶ?
今から着替えを…」
「だから。……のに…」
「!」
もごもごと何かを言うケンイチの目から、
ぼろぼろと涙がこぼれた。

「だから呼んでたのにィ!
おにーちゃんが、トイレ
連れてってくれないからァァァ!」
「ええええっ!」


(え。さっきのアレって、
トイレ行きたいアピールだったの)
そんなの、わかるワケがない。

「…大丈夫かケンイチくん?
俺、他の先生に伝えて来るよ」
「あっ…」
事の事態に気づいた光希は、
相手をしていた子ども達を僕に任せ
有資格者を呼びにいく。
タオルを持って駆けつけた有資格者は
近くの水場でケンイチに脚を洗わせ、
後から戻ってきた光希から
受け取った替えの服を着させた。




「気にするなよケンイチくん。
小学生でも、トイレが
間に合わない事はあるんだから」
「…うえっ。ふぐ…っ」
「この公園は広いし、皆から勝手に
離れちゃいけないって思ったんだね。
僕も、君が困ってる事に気づいて
あげられなくてごめんな?」
「……っ。」
芝生に膝をついた光希が、
ケンイチの背中を優しくさすると、
ケンイチは意図を察してもらえた事に
安心したのか、こくこくと頷く。

(なんだよ。
用件を言ってくれない
コイツが悪いんじゃないか)
でも小学生にもなって、
人前で漏らしてしまった事は、
恥ずかしくて悔しかったに違いない。
自分は悪くないと思う一方で、
罪悪感という重しがのしかかっていた。

(だったら…どうすれば
良かったんだろう?
僕だって、最初は優しく注意したのに)
苦々しく思いながら
光希を見ると……。


「…じゃあ次はシハル先生に、
言いたい事を伝えよっか」
「っ」
「黙って叩くだけじゃ
君が困ってる事は伝わらないし、
僕も、叩かれるのは嫌いだ。」

(ええええっ!
そんな率直に言っちゃうの!?)
小さな子どもが相手なんだから
やんわりと伝えればいいのに、
光希は、真顔で言い放つ。

お漏らしした直後に
こんな説教をされたら、
ケンイチは余計にへそを
曲げるんじゃないだろうか。
心配しながらも見守ると、
光希の表情は柔らかいものに変わる。

「ケンイチくんが叩くのは、
叩かないと振り向いてもらえないと
思ってるからかな?って
僕は思ったんだけど。」
「!」
「でも大丈夫。
シハル先生は優しいから、
叩かなくても
ちゃんと君の話をきいてくれるよ。
―だから次にお話があるときは、
“シハル先生”って呼んでみようね」


僕の予想と裏腹に、
飾り気のない率直な言葉は子どもにも
わかりやすかったのかもしれない。
ケンイチはじっと、
光希の顔を見て話を聞いていた。
(ああ。僕の負けだ)
光希には小さな妹がいるから
子どもの扱いに慣れているんだろうけど
もっと軽やかに仕事をこなす姿を
光希に見せたかったのに……。



その一件のあとは、
大きなトラブルもなく終わったが。
初めてのアルバイト初日は
僕にとって、とてもイージーモードとは
いえないものとなった。






ドタバタとしているうちに
2時間が過ぎ、続々と親が迎えに来た。
中には、行きは母親が預けに来たのに
迎えに来たのは父親だったり
それ以外の身内だったり、
その逆のケースもあった。

そして例の子ども・ケンイチもまた
父親が迎えに来る。
「お待たせケンイチ!」
「とうさん!ケンジはだいじょうぶだった?」
「大丈夫。手術は成功したよ」
父親が伝えると、
ケンイチはほっと胸を撫でおろす。

(…手術!?どういう事?)
不思議に思っていると、
最後にケンイチは僕の元へ駆け寄り。
「…シハル先生。
たたいたりして、ごめんなさい」
もじもじとそれだけ伝え、
父親と共に帰っていった。



「…ねえ?手術って、どういう事だろ」
利用者が全員帰り片づけをしたあと。
帰り支度をする光希に耳打ちをすると
予想だにしない真実が語られた。
「このサービスを利用する子ども達は、
きょうだいが小児病棟に
入院している子ばかりなんだって」
「――小児病棟!?」

「難病の子がいる家庭は、
どうしてもその子の病気の事で
目一杯で、そのきょうだいに
あたる子ども達のケアまでは
完全には出来ない。
周りから見て十二分に
頑張っているような家庭でも、
申し訳なさを抱える保護者や、
寂しさを抱える子たちも多いはず。
――この団体の所長は、
そんな家庭の力に少しでも
なりたいと思って立ち上げたらしいよ」
「そんな…。
僕は、何も知らずにあの子達と
能天気に遊んで……」
「サイコさんは、俺たちに
余計な同情をしてほしくなくて
あえて説明を省いたんだと思う。
俺も朝の準備中、他の先生から聞いて
初めて知ったからさ」

光希はそうフォローしてくれたけど、
一瞬でも楽に稼げるなんて思った
自分を恥じた。
ちょうどそのタイミングで、
紹介者・ドクターホワイトが現れる。

「ねえホワイト。
僕、お給料なんて
もらっていいのかな…」
「頂いておきなさい。
利用者の中には、無償の施しは
辛いと感じる人もいるから
あえて利用料をもらっているの。
アンタらはそのお金を頂く代わりに、
利用する子ども達が
安心できる場所を作ってあげて」

そう言い残すと、ホワイトは
所長に会いに行ってしまう。



「あ~~~っ!
こんなに難しいバイトだなんて
思わなかったよ」
「家庭環境は千差万別で、
絶対的なマニュアルなんて
ないようなものだからな」
「ケンイチも、絶対僕の事
嫌いになったよなァ…」
あのケンイチの母親も、
きっときょうだいの病気の事で
余裕がなかったに違いない。
僕の仕事は、そんな母親の代わりに
少しでもケンイチの話を
聞いてあげる事なのに……。


二人になった安心感からそうぼやくと、
光希はそうとは限らないと言った。

「さっきのお父さんとのやり取りを
見ていて思ったんだけど。
…ケンイチくん、普段は
乱暴な事なんてしないんじゃないかな」
「え?」
「きっとお母さんの事が
好きなんだろうな。
振り向いてほしいけど、
寂しいなんて言って、お母さんを
困らせないようにと考えた結果が
ああいう態度だったのかも」

(いまのは…。光希自身も
そう思ってたって事なのかな)
事情は違うけれど、物心つく頃から
仕事で忙しいお母さんや、
お父さん不在の黄藤家を
支え続ける光希を想い、胸が痛む。
僕は男だから、友達より
親密な関係にはなれない。
離れられたら、この不毛な想いからも
解放されるのかもしれないけど…。



いまはこの立ち位置なりに、
光希が安心できる場所であり続け、
思い出を増やしたいと思った。

光希が“本命”を見つけ
僕に背を向けてしまう、
その時までは……。



「だからきっと、
もっちーの事も好きなんじゃない?」
「そうかなあ…」
「そうだよ。
“みんなの紫晴”、だし?」
「わーーーっ!
アイツら、みーちゃんにバラしたなっ」
真っ赤になる僕を見たときの
いたずらっぽい笑顔から、またひとつ
忘れられない思い出をもらった。




 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 

 

ドクターホワイトが

掃除戦隊に加入する前の職業は

外科医。

そういう流れから、

小児病棟に入る活動を…と

当初は考えましたが、

参考にとボランティア活動の内容を

検索してみたところ、

今年は外からの菌の流入を防ぐため

ボランティア団体の

募集が続々と中止になったもよう。

なので、そのきょうだいを対象にしたという

架空の非営利団体を考えたのでした。

実際にはそういう団体も

存在するようなのですが

にょへ子が見た記事では

詳細が掘り下げられていなかったので

活動内容はほぼ

架空のものであります(゚∀゚)

 

 

 

そんなアルバイトで、

仕事の大変さを味わったもっちー。

子どもの相手に

苦戦していたようですが、

にょへ子自身、中学の頃

年の離れた末弟が生まれるまでは

小さい子の接し方がわからなかったクチ。

…なので、このもっちーくらいの年頃では

扱いがわからない子がいても

不思議じゃないよな~って。

ましてや、無言で叩かれたら

もっちーじゃなくとも

何が何だか~であります( ̄▽ ̄;)

(にょへ子だったら、超真顔で

“おばちゃんそれ嫌いだからやめて”

と静かに諭し?ます^^;)

 

実際もっちーも、

ケンイチくんの環境や気持ちを

慮ったりしてましたからね~

腹黒だけど、正義の心が

ちゃんと根差しているのです(*^^*)

 

 

 

ちなみにこのアルバイト、

もっちーは高校卒業と同時に辞め、

黄藤くんは頻度はかなり減るものの

大学を出るまでは続けていました。

にょへ子の脳内では最近、

開発研究部の社員~というより

“黄藤くんの仕事=みつき先生”という

イメージが(笑)

 

 

 

って、ここまで仕事の設定ばかり

喋っちゃいましたが(^▽^;)

お互い大事に想っているのに

すれ違い、胸を痛めるふたり。

クリスマス旅行では、しばしの

水入らずな時間を楽しんでほしいです☆

 

 

 

それではお付き合いいただき、

ありがとうございました(^^)