戦隊物語といいつつ
ほとんど戦隊活動を書いていない
日常シリーズ(笑)
高校卒業したばかりな
もっちー視点の妄想です♪
↓↓↓高校生黄藤くん↓↓↓
&もっちーの妄想まとめ
２年生
・長期休校中のやり取りを綴った
・黒執着心と書いて
クロトリツキミちゃんに脅迫された
『守りたいものがあるから』
・黒執さん問題解決後に誘われた
ドキドキなAV鑑賞会エピソード
(タイトル変えましたw)
・ブレ黄の交流が再び始まった
修学旅行妄想
『月にねがいを』
・黄藤くんともっちーの♡友達
近藤さんが接近！？な
『縮まって、広がって』
・クリスマス旅行のために
アルバイトを始めるもっちー視点な
『旅行前にもまたひとつ』
・もっちーが誘惑に苛まれるお話
・互いに大事に想っているのに
すれ違うふたりの
・ついにクリスマス旅行へ☆
『青いふたりのクリスマス』
３年生
・マスク越しの○○！？
・誕生日だけどモダモダ真っ最中な
・恋に失敗した黄藤くんのその後を綴る
・ついに黄藤くんが吹っ切れるハナシ
↑
このようにつかず離れずな二人の
様子を綴った妄想を、
思いつくままに垂れ流したいと思います^^
今回も、ふたりのバイト先
・『ひだまりハウス』からお届け！
専門学校へ進学後も
『ひだまりハウス』のバイトを
続ける事にしたもっちー。
４月に入り、新たな学生バイトが加わり
先輩スタッフになりますが……。
《注意！》
- 作文クオリティ御免！(笑)
- もっちーと黄藤くんはくっついていないので糖度低め！
ご容赦いただけるかたのみ、
スクロールをお願いいたしますm(u u )m
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掃除戦隊物語
「受難は続くよどこまでも」
「今日からここで働く、
近藤悠貴っす！
よろしくお願いします！！！」
「………。」
４月１日。
この日朝からシフトに入っていた僕は
朝礼のときに現れたソイツを見て、
深々とため息をついた。
コイツとの出会いは、
かれこれ１年半前。
僕がこのアルバイトを始めて
まもない頃、子ども達を連れて
建物前の広場で遊ぼうとすると
中学生数人が、バスケットゴールを使って
遊んでいた。
「シハル先生！
あの人たち、すごく上手だね」
「…フフン。バスケなら、
僕の方が何十倍も上手いんだから」
目をキラキラさせるちびっ子に
そう答えていると、
中学生グループのひとりが僕を見る…。
「ああああっ！！！」
「！？」
「○○高校バスケ部の
紫晴さんっすよね！？」
ソイツが無遠慮に僕を指差し叫ぶと、
他のメンバーの視線が僕に向けられる。
「え！？紫晴さんって、
この辺のバスケ部界隈で
スターと呼ばれてる、あの人か！？」
「おう！試合観た事あるから間違いねえ」
(何だよ。馴れ馴れしいやつ)
じろりとソイツを睨みながら観察をする。
長身ってワケではないものの、
目鼻立ちのハッキリした顔と
チャラそうな雰囲気から、
このメンバーの中心的存在だという事が
ひと目でわかった。
でもこの顔、
どこかで見た事あるような……。
ずかずかと歩み寄ると、
ソイツは深々と頭を下げる。
「紫晴さん初めまして！
俺、▲中バスケ部の近藤悠貴っす！」
「▲中？……近藤！？お前まさか……」
「俺の姉ちゃんが、紫晴さんの高校で
バスケ部のマネージャーやってて！
試合を観に行ったとき、紫晴さんの
活躍を見て以来、
マジでリスペクトしてて！！！」
(うわ。
見れば見るほど近藤じゃんか……。)
僕の遊び仲間であり、
バスケ部マネージャーである
近藤美紀の顔を思い出して、
眉間にしわを寄せる。
アイツは女子の中では美人だし
スタイルも男ウケする
タイプにもかかわらず、
容姿を鼻にかけたりしないし
性格もサッパリしたやつだ。
一緒にいて楽だけど、軽薄で下品で、
デリカシーに欠けるところがある。
当時光希に接近する近藤を目撃して
光希が汚されやしないかと
ピリピリしていた僕は、
見た目もノリもソックリな弟の登場に
げんなりしたのだった。
「ねえお兄さん。
シハル先生も、バスケ上手なんですか？」
「おう！すげえ上手いぜ」
「“すげえ”、“上手い”……」
「こらこらこら！
子ども達が真似するから
その口調はやめろって」
「だって俺、先生じゃなくて
通りすがりの中学生っすから～」
悠貴の言葉を反芻するちびっ子を見て
変な影響を受けないかと心配になり、
慌てて注意するが、
姉貴と同じような屁理屈をこねやがる。
「僕も練習したら、上手になれますか？」
「おう！なれるなれる！
なんなら、今から一緒にやるか！？」
「うん！やります」
(まあ、子どもに優しいなら
いいんだけどさァ……)
迷惑を掛けるつもりがない事には
ホッとしたが、近藤がいないときにまで
あの派手な顔を見せられるのか。
想像するだけで胸焼けしそうだ……。
それ以来、
僕がシフトに入っている日になると
たびたび姿を現し、ちびっ子達の
遊び相手をした。
子ども達も喜んでいるからと
静観していたものの、
ひとつだけ困った事があった。
「シハル先生見て！
ユウキさん、
シュートがすげえ上手いんだぜ」
「……。『すごく上手だよ』。デショ」
悠貴に遊んでもらっている男子数人が、
口調を真似し始めてしまったのだ。
小学生よりは大人だけど
大人よりも近い年齢で、
運動神経のいいイケメンに
男子の半数以上は憧れ…。
春頃には、すっかり板についてしまう。
「あのォ…シハル先生」
「はい！！？」
「息子と遊んでくださっている
“ユウキさん”って、
あの中学生の方でしょうか？」
「あ～もうすみません！
アイツには口調を直せって、
たびたび注意してるんですケドー」
迎えに来た父親に尋ねられて
汗をかきながら答えると、
父親はホッとした表情に変わる。
「良かったァ…。
最近息子の口調が変わったのは
僕のせいじゃないのかって、
妻から疑われてたんですよー。」
「エ。パパさん、あんな口調なんですか」
「子ども達の前では
封印してるんですけどねー。
だから、どこで覚えたんだろう？って
すごく不思議だったんです」
ガキんちょにしては
品のある言葉遣いだっただけに、
驚きも倍増だったに違いない。
「…あのさァ。
その言葉遣いって、悠貴のマネ？」
「うん！」
遊び終えて帰り支度を整えた
ちびっ子に尋ねる。
「お前、だいぶ口調が変わったもんねえ。
自分の事を“俺”って言うようになったし」
「いや。それはミツキ先生の真似だよ」
「あ。…そうなの？」
「ユウキさんもミツキ先生も
すげえかっこいいから！」
「エー。シハル先生だって、
超絶カッコいいじゃん？
真似しろよォー」
「…あー。シハル先生のカッコ良さは
レジェンド級だからさァー」
(小賢しいガキんちょだなァ。
事実を言われて悪い気はしないケド)
誉め言葉でさらりと切り返され、
妙に感心してしまう。
「父さんも友達とお酒飲むときは
ユウキさんみたいな喋り方だし」
「…ええっ！
やっぱり父さんが犯人なのかァ…」
妻の説教を恐れる父親と
スキップして帰るちびっ子の
背中を見送り、この日のバイトは終了。
こんな感じで、悠貴は
『ひだまりハウス』の子ども達と
すんなり打ち解けてしまう。
「お前受験生デショ？
こんな所で遊んでていいのー？」
「問題ないっす！俺就職するんで」
「エ？そーなの？」
「勉強嫌いなんで。
嫌いな事に使ってる時間が
勿体ねえなーと思って」
中３に進級した悠貴を追い払おうと
進路の話題を持ち出すと、
カフェで働きたいと言った。
「カフェ店員って、
イケてるじゃないっすか。
ちゃちゃっとコーヒー淹れて
ニコニコしとけば
チヤホヤしてくれるし。
俺が店長になれば、嫌な上司に
指図されなくて済むしー」
「お前さあ……。
商売ナメてると痛い目見るよ？」
薄っぺらい発言に頭を抱え、
説教してやろうかと思ったが。
真っ当な方法で攻めても
この阿呆には通用しないと予想し、
違った角度から諭す事に。
「店長になりたいンなら、
仕入れ先探したり、
お金の計算も出来るようにならないと
すぐ潰れちゃうよ？」
「あ。分かりみ」
「他にも、従業員の給料とか
決算とか申告とか、
メンドイ手続きや管理をするには、
色んな知識が必要なんだから！
…普通科の勉強が嫌なら
商業科に進学すればいいんだし。
せっかくやりたい仕事があるなら
真面目に勉強してみろよ」
「………。」
「エ！何ウルウルしてんの！？」
気が付くと、悠貴は目を見開き
身体を震わせている。
「俺……感動したっす」
「へ？」
「あのスーパースターの紫晴さんが、
こんなに愛を込めて説教してくれるなんて！
担任からも、進学は無理だって
見放されてたのに！！！」
「お前。相当な成績なんだねェ…」
能天気に感動するあたり、
素直なんだか底なしのバカなのか…。
「俺決めたっす！
紫晴さんの期待に応えるためにも、
いっぱい勉強して高校進学するっす！」
「そうなの。頑張れー」
棒読みのエールに
チャラいガッツポーズで答え、
悠貴は帰っていく。
「…あの子が噂のユウキくん？」
「そうそう！
学校でもココでも似たような顔
見せられてウンザリだよぉ」
僕を迎えに来た光希が、柱の影から顔を出す。
「ってかみーちゃん、
見てたなら説教してやってよね。
みーちゃんのが情に厚いし
こういう人生相談的な事得意デショ？」
「もっちーだって、情に厚いじゃないか。
そうでもなければ、あんなに重いヤカンを
持ち歩けないだろうし」
「ふん！バカはキライさっ」
ぷいっとそっぽを向いてみせたが、
光希が信頼を寄せてくれている事は
素直に嬉しい…。
だがその日を機に、
悠貴は３ヶ月ほど姿を見せなくなり。
次にやって来たのは、
部活を引退して夏休みに入った後だった。
「俺、試験の合計点が
１００点も上がったんすよ！」
「マジで！」
「１００点から２００点になったっす」
「……あはは。オメデトー」
近藤も、悠貴の成績が上がったと
驚いて捲し立ててたけど、
１教科２０点だったやつが倍にまで
点数を上げたと知って、合点がいった。
この日から、悠貴は
宿題の問題集を持参して来るように。
『ひだまりハウス』の子ども達と並んで
勉強に取り組んだ。
「…ユウキさん。
その漢字、サンズイじゃなくて
リットウだよ」
「マジかぁ！お前すげえじゃん」
(低学年のちびっ子に指摘されても、
邪険にしないで素直に受け入れる所だけは
認めてやろう。)
遊具などの消毒をしながら、
悠貴と子ども達を見守る。
「ついて来んなよ」
「でも俺の家コッチ方向なんで！」
「そうなんだ……。」
１３時頃、午後からシフトに入る光希に
引き継ぎを済ませ、
悠貴と一緒に公共複合施設を出る。
「『ひだまりハウス』の子って
結構入れ替わりが激しいっすよね。
人間関係に問題はなさそうなのに
…なんでだろ？」
「あそこは、
普通の学童じゃないからねえ」
絶対他のやつに言うなよと念押ししたあと
『ひだまりハウス』の子ども達は、
難病や要介護状態の家族がいる事を
説明する。
「あの中で一番古株のタイトは
お父さんが仕事の事故が原因で
植物状態になっちゃったし、
ミコトちゃんは祖父ちゃんが要介護。
チビのケンイチは、弟が生まれつき病気で
長年入院してるから
ずっと片親状態で暮らしてる」
「マジすか。
アイツら、あんなにいい子なのに……」
「病気の本人も、付き添う人も
モチロン大変だよ。
でも僕や光希は、その人達の事よりも
『ひだまりハウス』の子達の
味方でいようって決めたんだ。」
(…ああ。そういえばコイツの家も
色々大変だったんだっけ)
いつもの軽いノリは鳴りを潜め、
神妙な顔をしていた。
それからさらに半年が経ち。
高校を卒業して、
同級生もそれぞれの進路へと進む。
近藤のやつは就職するから、
４月からはもう会えないと言ってたし、
これでやっと解放されると
思っていたんだけど…。
「今日からここで働く、
近藤悠貴っす！
よろしくお願いします！！！」
「………。」
商業高校に進学した悠貴が
アルバイトとして
『ひだまりハウス』に来たせいで、
もうしばらくこの派手顔と
顔を突き合わせる破目に。
「…お前、なんでまだ来るんだよ」
「俺、前以上に紫晴さん
リスペクトしてるっすから！」
相変わらずのノリで、そう答えたあと。
「…それに。
俺もアイツらの味方でいてえって
思ったんす。」
「！」
そう決意を語った瞬間。
チャラい悠貴が、
一瞬だけ凛々しく見えた。
「じゃあ、まずは言葉遣いから直すぞ？」
「えええっ！
コレが俺の魅力じゃないっすかァ」
「自分で言うな！
利用者のご父兄の前でくらい
マトモに喋れるようにしないと、
…あっ！逃げんなッ」
「おいお前ら～！
一緒にバスケしに行こうぜ～」
ちゃっかり男子たちを味方につけて
外へ飛び出してしまう。
(…まあでも。
子ども達に新しい兄貴が
出来た事は、喜ばしいのかもね。
あの言葉遣いはなんとかしてほしいけど)
アイツの教育方針を考えながら、
僕はトイレ掃除に取り掛かった。
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コチラは未来編の
近藤家の図ですが(^▽^;)
一番右端が悠貴くん。
顔もノリも、お姉さんにソックリ(笑)
前々回の記事の
ミヤモトくん視点の妄想では
上の絵のようなイケメン店長感
出していましたが、現在設定では、
まだ高校に入ったばかりの
少年であります。
もっちーは、黄藤くんにまとわりつく
近藤さんが気に食わなくて、
卒業した事でやっと心配から
解放されたのに、
同じ顔をした弟に懐かれ。
まだまだ近藤家にかき乱されそうです(笑)
それでも突き放しきれずに
世話してあげる所とか、
もっちーいい子だなあと(*^^*)
黄藤くんの言うとおり、
もっちーは自分で思う以上に
情に厚い子なのだと、にょへ子も思います！
それではお付き合いいただき、
ありがとうございました(^^)