東洋医学でみる冷え症 その2 気血両虚タイプ | 春月の『ちょこっと健康術』

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「冷え」を考えるシリーズ、「西洋医学でも「冷えは万病のもと」?」「冷えの原因を解剖生理学でみると」「冷えの原因を東洋医学でみると」「冷え性(冷え症)を東洋医学でみると」 ときて、昨日、冷え症(冷え性)になりやすい体質タイプの陽虚タイプ をお届けしました。


冷え症になりやすい体質タイプ、2回目の今日は気血両虚タイプです。気血両虚は、文字通り、両方ともして(不足して)いる状態。つまり、病証 としては気虚血虚 ってこと。


気血両虚は、どちらかといえば、気虚がベースになって、血虚が加わることが多い。脾が「後天の本」であり「気血の源」であるため、脾気虚 の状態を長引かせると、心血 も不足することになって心血虚 をも生じて、 気血両虚になるという具合です。


体質の傾向も複合タイプ となり、 気虚体質と血虚体質 それぞれの出やすい不調が入り混じります。人や時期、気候によって、気虚>血虚だったり、気虚<血虚だったり。


体力・抵抗力の強さ(虚実)に傾いていて、からだの冷えと熱(寒熱) は陽虚ではないのでとなり、八綱弁証 では裏虚平証(りきょへいしょう)となります。バイオリズムの振幅(陰陽)寄りです。


え~っ?それじゃ冷えてないんじゃな~い? いえいえ、陽虚ほどの冷えではありませんが、気虚のせいで、からだを温める作用はぎりぎり状態。また、血虚のせいで、からだの栄養も不十分。なので、寒くなると冷えやすくて、とくに手足に冷えを感じます。


体質的な気血両虚タイプは、気も血も不足気味なので、臓腑の働きも低下気味、気候や生活環境の変化に対する適応力や外邪(六淫) に対する抵抗力も弱いので、ちょっとしたことで体調をくずしやすい傾向にあります。


体質が気血両虚タイプになるのも、それが気血両虚証という病証 (病的な状態)になっちゃうのも、↓のような不養生を続けた場合です。

① 偏食や食生活の乱れ、食べないダイエットとかで栄養が不足する

② 暴飲暴食や生もの・冷たいものの摂り過ぎで を傷つけてしまう

③ 無理を続けて疲労をためこむ

④ クヨクヨと長いこと思い悩んでばかりいて脾を傷つける

⑤ 大病、長患い、出産などで気血を消耗した後に十分な養生をしない

⑥ 房事過度 (節制のない性生活)によって腎精の不足 を起こす

⑦ 気候の変化、とくに暑さ・寒さへの対処をおろそかにする


陽虚タイプは先天的なものが影響してますけど、気血両虚タイプは後天的なもの。気をつけていれば防げるの。だから、↑のようなことはしないようにしましょう。


それでも、もしなってしまったら、東洋医学講座No.43 にある気虚の養生法と血虚の養生法を取り入れてね。とくに食養生はだいじなので、「食養生の基本」「東洋医学にみる飲食と健康の関係」 もご参考に。もちろん腹式呼吸 もおススメですよ。


冷え解消法はからだの不調と対処法の目次 から、食事については養生法・漢方薬・薬草・ハーブの目次

からも、参考になりそうなものを選んでくださいね。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


春月の『ちょこっと健康術』-菊


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