おはようございます
「冷え」を考えるシリーズ、「西洋医学でも「冷えは万病のもと」?」 、「冷えの原因を解剖生理学でみると」 、「冷えの原因を東洋医学でみると」 、「冷え性(冷え症)を東洋医学でみると」 ときて、冷え症(冷え性)になりやすい体質タイプの陽虚タイプ と気血両虚タイプ をお届けしました。
冷え症になりやすい体質タイプ、3回目の今日は気滞血おタイプです。、病証 としては、気 の流れが滞った気滞 と、血 が塊りになったお血ができる血お とが合わさった状態。ちなみにお血・血おの「お」の字は、病ダレに於と書きます。
気滞血おは、どちらかといえば、気滞があることで、血流も悪くなって血おまで生じるパターンが多いんですが、気滞の原因 と血おの原因 を見ていただくとわかるとおり、血おがあれば気滞も生じます。
体質の傾向も複合タイプ となり、気滞体質と血お体質 それぞれの出やすい不調が入り混じります。人や時期、気候によって、気滞>血おだったり、気滞<血おだったり。
体力・抵抗力の強さ(虚実) は実です。からだの冷えと熱(寒熱) は、寒だったり、熱だったり、または平だったりなので、八綱弁証 では裏実寒証・裏実熱証・裏実平証のいずれか。バイオリズムの振幅(陰陽) も状況によって、陰寄りだったり、陽寄りだったり。
そうなの、気滞血お体質では、原因は何か?今どんな状態か?によって、冷えるときもあれば、熱っぽくなるときもあるんです。とはいえ、ここは「冷え」を考えるシリーズですから、冷える場合について書きますね。
気滞血おで冷えるのは、気血の流れが停滞するため。停滞のその先、おもに手足が冷えます。ときに、手足が冷えて、顔がのぼせることもあります。
冷えのぼせなんて、上熱下寒タイプ と同じじゃない? はい、確かに。広い意味では、気滞血おによる冷えのぼせも、上熱下寒ということができます。
でも、上熱下寒タイプがおもに陰虚体質 、すなわち虚弱体質であるのに対し、気滞血おは代謝障害体質に入るので、冷え方・のぼせ方がちょっと違う。気滞血おのほうが、冷えものぼせも強く出ます。
体質が気滞血おタイプになるのも、それが気滞血お証という病証 (病的な状態)になっちゃうのも、↓のような不養生をした場合です。
① 長時間寒いところにいて寒邪 が体内に入る、からだを冷やすようなことをする
② 長期間憂いたり、思い悩んだり、ストレス解消できない
③ 急に激昂する、怒ってばかりいる
④ 甘いもの・あぶらっこいもの・味のこいもの・生もの・冷たいものを摂り過ぎて痰湿をためる
⑤ 外傷の手当てをきちんとしない
気滞血お体質も、気血両虚体質と同様に、後天的なもの。↑のようなことをしないように、とくにからだを冷やさないように、気をつけましょう。冷やすと気滞血おになりやすく、気滞血おがあると冷えが悪化しやすくなりますからね。
もしなってしまったら、東洋医学講座No.44 にある気滞の養生法と血おの養生法を取り入れてくださいね。とくにストレス解消はだいじなので、「東洋医学にみるストレスと健康の関係」 や「ストレス解消に甘いもの?辛いもの?」 もご参考にどうぞ。
冷え解消法はからだの不調と対処法の目次 から、食事については養生法・漢方薬・薬草・ハーブの目次
からも、参考になりそうなものを選んでくださいね。
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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