音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~ -40ページ目

音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

宮城県の仙台市で開催された、第8回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)が、終わった。

これまで、ネット配信を聴いて(こちらのサイト)、感想を書いてきた。

とりわけ印象深かったピアニストについて、改めて備忘録的に記載しておきたい。

ちなみに、第8回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第7回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門)が終わって

第7回仙台国際音楽コンクール 審査結果詳細を見ての感想

第8回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門) 出場者発表

ヴァイオリン部門 予選 第1~3日

ヴァイオリン部門 セミファイナル 第1~3日

ヴァイオリン部門 ファイナル 第1~3日

ピアノ部門 予選 第1~3日

ピアノ部門 セミファイナル 第1日

ピアノ部門 セミファイナル 第2日

ピアノ部門 セミファイナル 第3日

ピアノ部門 ファイナル 第1日

ピアノ部門 ファイナル 第2日

ピアノ部門 ファイナル 第3日

 

 

 

 

 

15 キム・セヒョン KIM Saehyun 韓国 2007-

 

セミファイナルで選出されなかった外国人から一人選ぶなら彼か。

また、私の中での個人的な今大会のMVP。

14~15歳にしてすでに技巧・音楽ともに洗練されているという点で、チョ・ソンジンを思わせる。

“第二のチョ・ソンジン”にまでなるかは分からないが、その素質はあり、今後間違いなく著名コンクールに出てくるであろう逸材。

音楽的には、チョ・ソンジンのロマン性と、藤田真央の天真爛漫さとの、ちょうど間くらいか。

 

 

08 岩井 亜咲 IWAI Asaki 日本 2000-

 

予選で選出されなかった日本人から一人選ぶなら彼女か。

ショパンのよく似合う、ロマンティックな演奏家。

 

 

01 ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

 

今大会の第2位。

直線的な音楽性を持つ力強いピアニスト。

テクニック的にも(最高度とは言わないが)かなりのもので、ドイツの名手のめっきり減った昨今においては貴重な存在。

 

 

03 テオティム・ジロー Théotime GILLOT フランス 2002-

 

予選で選出されなかった外国人から一人選ぶなら彼か。

技巧はそれなりだが詩情があり、ペヌティエやヴォロンダのようなフォーレが弾ける(というと少しほめすぎかもしれないが)。

 

 

29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

今大会の第3位。

外連味のないストレートな演奏をする。

技巧的なパッセージでも丁寧に歌い、それも“よく歌う”というよりは“適度に歌う”といった感じ。

音色のカラフルさや局所的な華やかさを追い求めない、真っ向勝負といった風の演奏スタイルで、ベートーヴェンなどよく合っている。

 

 

06 ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

 

今大会の第6位。

みずみずしい音色、端正なピアニズムを持つ。

技巧面も優れており、音の粒がよく揃っている。

今回は少し焦りやミスもあったが、それを克服すればモーツァルトやベートーヴェンを得意とするアンスネスのような正統派ピアニストになりそう。

 

 

14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

 

今大会の第4位。

韓国のスマート系技巧派ピアニスト。

最高度に洗練されたテクニックを持つ。

キレ味鋭いクールな音楽性の中に、ロマン的な気質がところどころ品よく顔をのぞかせる。

 

 

22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

今大会の優勝者。

しっかりしたテクニックを持ち、演奏に安定感がある。

あと何かもうワンポイント、アグレッシブな高速テンポだとか、ドラマティックな音楽づくりだとか、歌に溢れた表現だとか、何かしらの個性があるとなお良かったが、それでも大きな穴がないのは強みだろう。

 

 

12 神原 雅治 KAMBARA Masaharu 日本 2003-

 

セミファイナルで選出されなかった日本人から一人選ぶなら彼か。

優れたモーツァルト弾き。

モーツァルトの協奏曲第19番など、タッチの洗練度は上記のジョンファン・キムに敵わないが、ノンレガートも駆使したくっきり明瞭な音作りや、音階の歌わせ方など、モーツァルトらしさではむしろ上。

 

 

16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

 

今大会の第5位。

韓国のスマート系技巧派ピアニスト。

2018年浜コンでは、技巧と音楽性とのバランスが前者に傾いているような印象を受けたが、今回は歌も感じられるようになった。



 

 

 

以上のようなピアニストが、印象に残った。

全体に、レベルの高い大会だったように思う。

特に、審査委員長の野平一郎のスピーチにもあったように、予選がかなりハイレベルだった。

キム・セヒョンを筆頭に、知らなかった名手もたくさんいて、個人的には同時期開催のクライバーンコンクール(その記事はこちらなど)以上にワクワクしながら聴いた。

彼らの活躍には今後も注目していきたい。

 

 


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宮城県の仙台市で開催されている、第8回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。

6月25日は、ファイナルの第3日、ついに最終日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第8回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第7回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門)が終わって

第7回仙台国際音楽コンクール 審査結果詳細を見ての感想

第8回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門) 出場者発表

ヴァイオリン部門 予選 第1~3日

ヴァイオリン部門 セミファイナル 第1~3日

ヴァイオリン部門 ファイナル 第1~3日

ピアノ部門 予選 第1~3日

ピアノ部門 セミファイナル 第1日

ピアノ部門 セミファイナル 第2日

ピアノ部門 セミファイナル 第3日

ピアノ部門 ファイナル 第1日

ピアノ部門 ファイナル 第2日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲は高関健指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

 

モーツァルト:ピアノ協奏曲 ニ短調 K466

 

ピアノはカワイ。

 

 

29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

モーツァルト:ピアノ協奏曲 ハ短調 K491

 

ピアノはカワイ。

 

 

01 ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

 

ブラームス:ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 op.15

 

ピアノはカワイ。

 

 

06 ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

 

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23

 

ピアノはカワイ。

 

 

 

 

 

第3日の演奏はまだ聴けておらず、ファイナル第1、2日をまとめて、私の中で勝手に順位をつけるとすると

 

1.  06 ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

2.  14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

3.  16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

4.  01 ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

5.  22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

6.  29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

というような感じになる。

 

 

 

 

 

さて、ファイナルの実際の結果は以下のようになった。

 

 

【ファイナル結果】

 

1位: ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

2位: ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

3位: 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

4位: ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

5位: キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

6位: ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

 

審査委員奨励賞: 神原 雅治 KAMBARA Masaharu 日本 2003-

 

聴衆賞: ヨナス・アウミラー(6月17日)、ジョンファン・キム(6月18日)、キム・ソンヒョン(6月19日)

 

 

 

 

 

以上である。

予想は全く外れてしまったが(むしろ逆から並べた方が近かった)、私が第3日の演奏を聴いていないということもあるだろうし、また皆それだけレベルが高かったということで、大きな異論はない。

優勝者ルゥォ・ジャチンは、堅実で安定感のある演奏家だと思う。

日本の太田糸音も、見事第3位を受賞。

他の入賞者たちも、これを機にぜひ今後も多数来日してほしいものである。

 

 


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宮城県の仙台市で開催されている、第8回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。

6月24日は、ファイナルの第2日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第8回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第7回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門)が終わって

第7回仙台国際音楽コンクール 審査結果詳細を見ての感想

第8回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門) 出場者発表

ヴァイオリン部門 予選 第1~3日

ヴァイオリン部門 セミファイナル 第1~3日

ヴァイオリン部門 ファイナル 第1~3日

ピアノ部門 予選 第1~3日

ピアノ部門 セミファイナル 第1日

ピアノ部門 セミファイナル 第2日

ピアノ部門 セミファイナル 第3日

ピアノ部門 ファイナル 第1日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲は高関健指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

01 ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37

 

ピアノはカワイ。

くっきり明快なタッチによる、力強い演奏。

音色にドイツ風の味があり、ベートーヴェンらしい。

テクニック的にもなかなかだが、第1日のジョンファン・キムの同曲演奏に比べると精度はやや落ちる(ベートーヴェンらしさは上だが)。

また、強音の音質がきつめなのが少し気になる。

 

 

06 ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37

 

ピアノはヤマハ。

端正な正統派の演奏。

この数日、クライバーンコンクール(その記事はこちらなど)も併せこの曲を何度も聴いたが、その中で最も曲の様式に合致している。

例えば第1楽章カデンツァ、三連符アルペッジョを強奏するクライマックスで、音の強め具合やテンポの速め具合が行き過ぎず、絶妙な“節度”を保っている。

疵や走りがちな箇所もないではないが、基本的には流麗によどみなく音楽が流れる。

音色も水のように清澄で美しい。

 

 

14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

 

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 op.30

 

ピアノはスタインウェイ。

何ともスマートで品のあるラフマニノフ。

先日のクライバーンコンクール(その記事はこちらなど)のYunchan LIMに匹敵する切れ味だが、LIMの絢爛なスタイルとは対照的。

終楽章の第1主題の同音連打など、ハイスピードのあまり不明瞭になるYunchan LIMとは異なり、しっかり細やかに鳴らしている。

同第2主題も、ここぞとばかりにぐっと加速するYunchan LIMとは異なり、品よくテンポを保っている。

個人的には、こちらのスタイルのほうが好み(インパクトはYunchan LIMのほうが上だが)。

 

 

22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 op.16

 

ピアノはカワイ。

目立ったミスもなく、しっかり弾けている。

この難曲をここまで弾けたら大したもの。

ただ、第1日のモーツァルトもそうだったが、割と淡々としていて、ぐっとくる演奏かといわれるとそうではない印象。

このあたりは好みの問題かもしれないが。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1、2日の6人の演奏を気に入った順に並べると

 

1.  06 ジョージ・ハリオノ George HARLIONO イギリス 2001-

2.  14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

3.  16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

4.  01 ヨナス・アウミラー Jonas AUMILLER ドイツ 1998-

5.  22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

6.  29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

といったところか。

皆うまいので、これがどう並べ替えられてもおかしくはない。

そんな中、ジョージ・ハリオノとジョンファン・キムあたりは優勝に近いところにいるような気がするが、どうだろうか。

 

 

次回(6月25日)はファイナルの第3日。

ファイナルの最終日である。

 

 


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6月23日は、ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第8回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

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ヴァイオリン部門 予選 第1~3日

ヴァイオリン部門 セミファイナル 第1~3日

ヴァイオリン部門 ファイナル 第1~3日

ピアノ部門 予選 第1~3日

ピアノ部門 セミファイナル 第1日

ピアノ部門 セミファイナル 第2日

ピアノ部門 セミファイナル 第3日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲は高関健指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37

 

ピアノはカワイ。

全体的にごまかしなくしっかり弾かれており、特に終楽章では彼の優れた技巧が発揮されている。

ただ、彼の音の線の細さがベートーヴェンにはややしっくりこないのも否めないか(セミファイナルのモーツァルトは良かったのだが)。

 

 

22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

モーツァルト:ピアノ協奏曲 ハ長調 K503

 

ピアノはカワイ。

こちらも明快な演奏だが、単調とまではいわないにしても、先日のクライバーンコンクールでのアンナ・ゲニューシェネの同曲演奏などと比べると(その記事はこちら)、どこか味気なさも感じてしまう。

 

 

16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 op.73 「皇帝」

 

ピアノはカワイ。

先ほどのジョンファン・キムあたりと比べると太くて力強い音が出せており、ベートーヴェンらしい。

技巧的にも概ね問題ないが、この曲は課題曲の大小2曲の協奏曲のうち大きいほうに属しているため、よほど目覚ましく弾かないと映えない(2009年浜コンでのチョ・ソンジンのように)。

その点では、優勝を確信するほどの演奏とは言えなそう。

 

 

29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 op.26

 

ピアノはカワイ。

予選では圧倒的なプロコフィエフ演奏を聴かせた彼女だが、協奏曲では手堅くもややこじんまりした印象か。

それでも、目立ったミスもなくしっかり弾けているし、終楽章のコーダではなかなか盛り上げている。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1日の4人の演奏を気に入った順に並べると

 

1.  16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

2.  14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

3.  29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

4.  22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

といったところか。

並べてはみたものの、どの演奏も一定以上のレベルを保っており、あまり差はない印象(逆に言うと突出した演奏もみられず)。

 

 

次回(6月24日)はファイナルの第2日。

 

 


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アメリカのフォートワースで開催された、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)が、終わった。

これまで、ネット配信を聴いて(こちらのサイト)、感想を書いてきた。

とりわけ印象深かったピアニストについて、改めて備忘録的に記載しておきたい。

ちなみに、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールが終わって

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選出場者発表

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選通過者発表

1次予選 第1~3日

2次予選 第1~2日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

セミファイナル 第4日

セミファイナル 第5日

ファイナル 第1日

ファイナル 第2日

ファイナル 第3日

ファイナル 第4日

 

 

 

 

 

Anna GENIUSHENE, Russia, 31

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会の第2位。

若手が多い中、円熟した音楽性で際立っていた。

彼女はこれまでに様々なコンクールに挑戦するも、なかなか良い結果が出なかったため(上位入賞は5年前のブゾーニコンクール第3位以来かも)、今回の第2位入賞は喜ばしい。

 

 

Masaya KAMEI, Japan, 20

1次)(2次)(セミファイナル12

 

セミファイナルで選出されなかった人から一人選ぶなら彼か。

ヴィルトゥオーゾタイプながら丁寧な音楽性を持つ。

もしファイナルに進んで得意のサン=サーンスを弾いていたら、2位か3位くらいにはなっていたかも。

 

 

Clayton STEPHENSON, United States, 23

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会のファイナリスト。

勢いのよいピアニスト。

明るさと力強さ、そして指回りの良さが特徴。

 

 

Uladzislau KHANDOHI, Belarus, 20

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会のファイナリスト。

勢いのよいピアニスト。

スラヴ風のしっとりした情感、そして指回りの良さが特徴。

 

 

Dmytro CHONI, Ukraine, 28

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会の第3位。

技巧面はやや弱いが、スラヴ風の情感と落ち着いた音楽を持つ。

 

 

Ilya SHMUKLER, Russia, 27

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会のファイナリスト。

技巧面はやや弱いが、スラヴ風の情感と一本気の音楽を持つ。

 

 

Yunchan LIM, South Korea, 18

1次)(2次)(セミファイナル12)(ファイナル12

 

今大会の優勝者。

また、私の中での個人的な今大会のMVP。

情熱的なヴィルトゥオーゾ。

韓国のピアニズムの特徴として、さらりとしたべたつかないロマン性、クールでスマートな音楽性、そして激しい情熱、以上の三つが挙げられると私は勝手に考えているのだが、彼はこのうち最後の“情熱”の要素にかなりのウェイトを置いたピアニストである。

烈しい音楽を追求する分、細部への配慮にはやや乏しく、個人的には、EunSeong Kimのように情熱的でありながら細部も洗練された演奏のほうが好みではある(そういえば最近コンクール等で彼を見かけないがどうしているだろうか)。

それでも、優れた技巧や明瞭なタッチは相当なもので、特に協奏曲においてオーケストラに気兼ねなく暴れて音楽を引っ張り、聴き手を熱狂させることのできる人である。

 

 

 

 

 

以上のようなピアニストが、印象に残った。

他にも、Elizaveta KLIUCHEREVA、Tianxu AN、Yangrui CAI、Albert CANO SMIT、吉見友貴、Xiaolu ZANG、Francesco GRANATA、Yutong SUN、田所マルセル、Federico GAD CREMA、Honggi KIM、Kate LIU、Jinhyung PARK、Changyong SHINと実力者たちがたくさんいた。

今回のファイナリストが、この豪華メンバーの中にあってとりわけ優れているとは思わなかったけれど、それでもYunchan LIMは、ファイナリストが誰であってもおそらく優勝しただろう。

彼は、“クライバーンの再来”ともいえるような(誉め言葉としては微妙な表現かもしれないが)、このコンクールの優勝者として文句ないピアニストだと思う。

 

 


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