第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール ファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

アメリカのフォートワースで開催されている、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

6月14日は、ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールが終わって

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選出場者発表

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選通過者発表

1次予選 第1~3日

2次予選 第1~2日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

セミファイナル 第4日

セミファイナル 第5日

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはスタインウェイである。

また、以下の協奏曲はマリン・オールソップ指揮、フォートワース交響楽団との共演である。

 

 

 

 

 

Yunchan LIM, South Korea, 18

 

BEETHOVEN Piano Concerto No. 3 in C Minor, op. 37

 

くっきりとしたタッチによる、若々しく元気のよい演奏。

ややリスト寄りのベートーヴェンというか、音階の音の粒が古典派風に揃えられてはいなかったり、ロマン派風の崩しや強弱の極端な対比がみられたりして、その少しやんちゃな感じがひっかかるといえばひっかかるが、それでも完成度は高いほうで、速いテンポでこれだけ弾ければ立派。

 

 

Ilya SHMUKLER, Russia, 27

 

RACHMANINOV Piano Concerto No. 3 in D Minor, op. 30

 

お国ものということで、しっとりした音色が曲に合っている。

ただ、全体的にテンポが遅くもっさりしていて切れ味鋭いとは言い難く、また小さなミスタッチも散見される。

この曲が難曲であることを改めて思い知らされる。

 

 

Clayton STEPHENSON, United States, 23

 

GERSHWIN Piano Concerto in F Major

 

お国ものということで、明るく開放的な音色が曲に合っている。

リズム感も良く、全体的に余裕が感じられる。

これまでの彼の演奏で聴かれた叩きがちな強奏やミスタッチの散見は、この曲ではほとんど目立たず、不満を感じない(ラフマニノフほど難しい曲ではないということもあるだろうけれど)。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1日の3人の演奏を気に入った順に並べると

 

1.  Clayton STEPHENSON, United States, 23

2.  Yunchan LIM, South Korea, 18

3.  Ilya SHMUKLER, Russia, 27

 

といったところか。

余談だが、マリン・オールソップの指揮が聴けるとは、大変豪華なコンクールである。

オーケストラパートのクリアな演奏に、つい聴き入ってしまう(オーケストラ自体のレベルはそれなりだが)。

 

 

次回(6月15日)はファイナルの第2日。

 

 


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