第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール セミファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

アメリカのフォートワースで開催されている、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

6月8日は、セミファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールが終わって

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選出場者発表

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選通過者発表

1次予選 第1~3日

2次予選 第1~2日

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはスタインウェイである。

 

 

 

 

 

Yutong SUN, China, 26

 

ALBÉNIZ “Corpus Christi en Sevilla” from Iberia, Book I

CHOPIN Polonaise in F-sharp Minor, op. 44

LYATOSHYNSKY Prelude, op. 44, no. 4

LYATOSHYNSKY Prelude, op. 38, no. 3

PROKOFIEV Sonata No. 8 in B-flat Major, op. 84

 

西洋音楽主要国の独仏伊の曲を一つも選んでおらず、特にウクライナ出身の作曲家を二人も選んでいることにこだわりを感じる。

演奏もこだわりのある表現で、リャトシンスキーなど何かを訴えるようだし、プロコフィエフも悪くない(終楽章コーダの連打も多少疵はあるが弾けているほうか)。

ただ音色面など全体的に派手さはなく(特にショパンが地味目)、評価は分かれるかも。

 

 

Masaya KAMEI, Japan, 20

 

BEETHOVEN Piano Sonata No. 21 in C Major, op. 53 (“Waldstein”)

LISZT Paganini Etude No. 3 “La campanella”

RAVEL Gaspard de la nuit

BALAKIREV Islamey: Oriental Fantasy

 

こちらはうってかわって正統的な技巧派プログラム。

演奏も正統的で、ケレン味のないストレートな解釈。

特にリストが良く、半ばに出てくる同音連打など大変きれい。

夜のガスパールも、2次の田所マルセルも良かったが別の良さがあり、いわば“音色の田所、技巧の亀井”といったところか。

ヴァルトシュタイン、スカルボ、イスラメイは落ち着いたテンポであり、もう少し攻めてほしい気もするが、そのぶん完成度が高いし、イスラメイの終盤はテンポを速めてしっかり盛り上げている。

 

 

 

 

 

そんなわけで、第1日の演奏者のうち、私がファイナルに進んでほしいと思うのは

 

Masaya KAMEI, Japan, 20

 

あたりである。

次点で、

 

Yutong SUN, China, 26

 

あたりか。

 

 

次回(6月9日)はセミファイナルの第2日。

 

 


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