第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール ファイナル 第2日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

アメリカのフォートワースで開催されている、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

6月15日は、ファイナルの第2日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールが終わって

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選出場者発表

第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 予備予選通過者発表

1次予選 第1~3日

2次予選 第1~2日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

セミファイナル 第4日

セミファイナル 第5日

ファイナル 第1日

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはスタインウェイである。

また、以下の協奏曲はマリン・オールソップ指揮、フォートワース交響楽団との共演である。

 

 

 

 

 

Uladzislau KHANDOHI, Belarus, 20

 

RACHMANINOV Piano Concerto No. 2 in C Minor, op. 18

 

スラヴらしい音色が曲に合っている。

技術的にも大きな問題はなさそう。

ただ、巨視的というよりは微視的なテンポ感覚が特徴の彼としては、おとなしくオーケストラに合わせるというのがどうもあまりしっくりこないように聴こえる(その分、ピアノだけが弾く部分は水を得た魚のように勢いが良い)。

 

 

Anna GENIUSHENE, Russia, 31

 

BEETHOVEN Piano Concerto No. 1 in C Major, op. 15

 

個性のよく出た味のある演奏で、それでいて(例えば第1日のYunchan LIMなどと比較して)しっかりと古典派様式のツボを押さえたベートーヴェンとなっている。

技術的にも概ね問題ないのだが、終楽章の主要主題の連続和音が危なっかしいのが惜しい(その点Yunchan LIMはテクニック面で抜かりなく、総合的にどちらが優れているかは難しいところ)。

 

 

Dmytro CHONI, Ukraine, 28

 

PROKOFIEV Piano Concerto No. 3 in C Major, op. 26

 

プロコフィエフらしい力強さの感じられる演奏。

ただ、全体にテンポが遅く、ぼてっとしている。

終楽章はしっかり盛り上げているが、少しゴツゴツしているか。

また、速い走句の滑らかさがところどころいまいち(一方、ダブルオクターヴなどは割ときれいにきまっている)。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1、2日の6人の演奏を気に入った順に並べると

 

1.  Clayton STEPHENSON, United States, 23

2.  Yunchan LIM, South Korea, 18

3.  Anna GENIUSHENE, Russia, 31

4.  Uladzislau KHANDOHI, Belarus, 20

5.  Dmytro CHONI, Ukraine, 28

6.  Ilya SHMUKLER, Russia, 27

 

といったところか。

 

 

次回(6月17日)はファイナルの第3日。

 

 


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