第8回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門) ファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

宮城県の仙台市で開催されている、第8回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。

6月23日は、ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第8回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第7回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門)が終わって

第7回仙台国際音楽コンクール 審査結果詳細を見ての感想

第8回仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門) 出場者発表

ヴァイオリン部門 予選 第1~3日

ヴァイオリン部門 セミファイナル 第1~3日

ヴァイオリン部門 ファイナル 第1~3日

ピアノ部門 予選 第1~3日

ピアノ部門 セミファイナル 第1日

ピアノ部門 セミファイナル 第2日

ピアノ部門 セミファイナル 第3日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲は高関健指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37

 

ピアノはカワイ。

全体的にごまかしなくしっかり弾かれており、特に終楽章では彼の優れた技巧が発揮されている。

ただ、彼の音の線の細さがベートーヴェンにはややしっくりこないのも否めないか(セミファイナルのモーツァルトは良かったのだが)。

 

 

22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

モーツァルト:ピアノ協奏曲 ハ長調 K503

 

ピアノはカワイ。

こちらも明快な演奏だが、単調とまではいわないにしても、先日のクライバーンコンクールでのアンナ・ゲニューシェネの同曲演奏などと比べると(その記事はこちら)、どこか味気なさも感じてしまう。

 

 

16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 op.73 「皇帝」

 

ピアノはカワイ。

先ほどのジョンファン・キムあたりと比べると太くて力強い音が出せており、ベートーヴェンらしい。

技巧的にも概ね問題ないが、この曲は課題曲の大小2曲の協奏曲のうち大きいほうに属しているため、よほど目覚ましく弾かないと映えない(2009年浜コンでのチョ・ソンジンのように)。

その点では、優勝を確信するほどの演奏とは言えなそう。

 

 

29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

 

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 op.26

 

ピアノはカワイ。

予選では圧倒的なプロコフィエフ演奏を聴かせた彼女だが、協奏曲では手堅くもややこじんまりした印象か。

それでも、目立ったミスもなくしっかり弾けているし、終楽章のコーダではなかなか盛り上げている。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1日の4人の演奏を気に入った順に並べると

 

1.  16 キム・ソンヒョン KIM Songhyeon 韓国 2002-

2.  14 ジョンファン・キム Jeonghwan KIM ドイツ 2000-

3.  29 太田 糸音 OTA Shion 日本 2000-

4.  22 ルゥォ・ジャチン LUO Jiaqing 中国 1999-

 

といったところか。

並べてはみたものの、どの演奏も一定以上のレベルを保っており、あまり差はない印象(逆に言うと突出した演奏もみられず)。

 

 

次回(6月24日)はファイナルの第2日。

 

 


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