T大生と貧乏劇団員の間をフラフラした「腹黒の恋バナ」です。週末に更新してます。

 

別れ話をしに劇団員Fくんの家に行った、そんな先週の続きです。

今週さらに最低な展開です…

 

 

 

 

ここから25話です↓
 
 
目が覚めたら朝だった。
隣でFくんが寝ている。
 
 
うああああ((((;TДT))))!
流されてしまったあああ!
 
 
別れ話をしに
Fくんの家に来たはずだった。
 
だけど
Fくんの圧倒的な優しさに
飲み込まれてしまい、
彼の腕を振り払えなかった。
 
 
何やってんだああ!
どうすんだよおお((((;TДT))))
 
 

しばし呆然とする。

本当に自分が嫌になる。

 

どこまで面倒な女なんだ。

なんでちゃんと出来ないんだ。

情けなすぎて言葉もない。

 

 

すやすや眠るFくんを

朝陽が照らす。

 

まつ毛、長い…

 

Fくんの寝顔を眺めながら

ぼんやり思う。
 

ただのイケメンだったら

きっと別れられたのに。

 

改めてFくんのすごさを感じる。

彼はただのイケメンじゃない。

 

自分がツライ状況にあっても

自分が裏切られたと知っても

自分より相手のことを心配する人。

 

私には一生持てないであろう優しさを、Fくんは持ってる。

 

「好き」という言葉では

全然足りないくらい、

心が持って行かれてしまう。

 

だめだ、もう。
 

ため息をつきながら思う。

ようやく諦めがついた。

私はFくんと別れられない。

 

脱出失敗。

 

せっかくT大生つかまえたのに何やってんだよ~えーん

 

もう一人の私が悲鳴をあげる。

本当そう!何やってんだよ!

 

…でも、こうなった以上、

しまうま君にはもう行けない。

 

どう考えたって
あの賢くて鋭いしまうま君に

バレないわけがない。

 

ちょっと会っただけでも

速攻バレたのに、

Fくん家に泊まってしまって

隠し通せるはずがない。

 

しまうま君の事情聴取で

大炎上、間違いなし。。。

 

「彼氏と別れるから待って」と

何度も何度も繰り返し、

数か月引っ張った挙げ句、

彼氏の家に泊まってしまった女。

 

最悪。。。

 

もし私が逆の立場でも

そんなヤツお断わりだ。

 

しまうま君も大激怒だろう。

私にはもう乗り換え先がない。

 

 
 
はあ。。。。

ちょっと頭がクラクラして

気が遠くなる。

 

しまうま君に

行けたら良かったのになあ~

 

腹黒ベティコ、

ぼやきが止まらない。

 

大学の女友達は

全員しまうま君推しだった。

 

こんな展開になってしまって

「何やってんのーガーン!?」と

彼女たちは言うだろう。

 

あの頃私たちは

優秀な高学歴男子に

幸せにしてもらう気まんまんで

よく合コンに行っていた。

 

でも私はその道から降りる。

自分が選んだというよりは…

なりゆきで。仕方なく。

 

そしてこの先は

たぶん大変な道のり。

 

腹黒ベティコ

愚痴らずにいられない。

 

劇団員Fくんと、

この疲れる恋愛を

もう一回やるのかああああ。

 

すごく貧乏で、

すごくモテる男と、

 

気を使いながら…

女の心配をしながら…

また付き合うのかああああ。

 

なんて厄介な男に

引っかかってしまったんだろう。

 

 

軽く絶望チーン

 

 

もうFくんから
離れられないかもしれない。
 
そしたら私は一生
売れない劇団員を養う…ガーン
 
うああああああ。
将来有望男子に守られて
のんびり暮らしたかったあああ。
 
腹黒ベティコ
本音がダダもれww
 
いや…待てよ?
一生ではないな、たぶん。
きっと途中で捨てられる。
 
心のキレイなFくんに
おなか真っ黒の私が
ずっと愛されるわけがない。
 
そうだ。
いつか来るその日まで。
 
Fくんに
他に好きな人が出来て
私から離れていくその日まで。
 

大失恋して、傷付いて、

泣きまくるその日まで。
 

 

覚悟を決めて

頑張るかニコニコ
 
 
貧乏劇団員、
どんとこーい!!!!
 
しまうま君、
こんな引っ張った末
本当にごめんね。
 
 

イルカ「ベティコちゃん?」

りんご「あ、おはよ。」

 

 
Fくんが目を覚ます。
何カ月ぶりかの朝の光景。
 
 
イルカ「何か食べる?」
りんご「何があるの?」
 
イルカ「何もない。」
りんご「何もないのかよ!笑」
 
 
私は思わず笑ってしまって
Fくんも一緒になって笑う。
 
良かった…
Fくんが笑ってる。
 
いろいろ迷走したけど
私はこの笑顔の横を選ぼう。
 

貧乏劇団員と別れたくて

将来有望男子に行きたくて
ものすごく頑張った。
 
でも出来なかった。
頑張ってもダメだった。
好きすぎる!もう仕方ない!
 
冷蔵庫を開けたら
牛乳1本しか入ってなくて
本当に空っぽだったけど
「もう貧乏でもいいや」と思った。
 
 
イルカ「ベティコちゃん、どこも行かない?」
 
 
コップに牛乳をつぎながら
Fくんが不安げに私を見る。
 
 
りんご「どこも行かないよ。」
イルカ「そっか…良かった。」
 
 
Fくんはニッコリ笑って
それ以上は
何も聞いてこなかった。
 
申し訳なさが込み上げる。
気を抜いたら泣きそうだった。
 
 
りんご「ごめんね。」
イルカ「いいよ。」
 
イルカ「おなかすいたからバイト行こうかな。」
りんご「そうだよ!店長が心配してたよ!?」
 
 
昨日お店に行ったのが
遠い昔のことのようだ。
 
 
イルカ「今日はバイト行くよ。おなかすいたし。」
りんご「まかない目当てじゃん!笑」
 
 
クローバークローバークローバー
 
 
一緒にFくんの家を出て
Fくんはバイトへ行き、
私は自分の家に帰る。
 
バスに揺られながら
いろんなことを考える。
 
それにしたって
おい神様!
 
指輪戻ってこないし
Fくんオーディション落ちるし
あんまりじゃないですかむかっ
 
そしてもう一つ、
重要なことを思い出す。
 
しまうま君ごめん。
宿題はもうやらない。
 
このことをしまうま君に
どう言えばいいのか。
 
今日のことを
どう説明するのか。
 
それを考えると
とてつもなく気が重かった。
 

 

続きます

 
 
クローバークローバークローバー
 
ピンクドーナツ前回を振り返るあなたは
 
ピンクドーナツ最初から読もうかな?
という心優しいあなたは
 
 

ちょうちょ編集後記ちょうちょ

ちゃんとした主人公なら
こういうことにはならないでしょうね!笑
 
フォロワーさん減るな…
と思いながら
恥をさらして書いてますがw
 
小説でもなくマンガでもなく、
ごく普通の人の出来事って
 
ハッピーエンドとは限らず
決定的バッドエンドでもなく
 
地味な結末だったり、
パッとしない結果だったり、
 
良かったのか悪かったのか、
よく分からないことも多い。
 
ああすれば…とか
こうすれば…とか
色々後悔するんだけど
 
かなり時間が経ってから
振り返ってみると
懐かしくて愛おしい。
 
 

ちょうちょ追伸ちょうちょ

前回記事のシルバニア小物、

ご応募たくさんありがとうございました!

 

ブログアップ2分後に

ほぼ同時にラインくださった、

2家族様にお送りしました(*´∇`*)

 

 

ポットとポットのフタ、などなど

出来るだけセットになるように

娘14歳が2家族用に分けてました。

↑意外と几帳面w

 

赤い靴は、赤ちゃんよりは大きいシルバニア(幼稚園?)の子たちが履けるはずです。

家みたいに見えるのは、シルバニアが遊ぶシルバニアの家です。

シルバニアのショコラウサギちゃんもおままごと(シルバニア)するんですよねー!笑

 

捨てなくて良かったです(*´∇`*)

皆様ありがとうございました。