週末恒例の「腹黒な恋バナ

T大生と貧乏劇団員の間をフラフラした話です←

 

しまうま君に嘘がバレてしまい、

必死で事情聴取を乗り越えた、そんな先週の続きになります。

 

 

 

ここから23話です↓
 
金曜日が来た。
Fくんのオーディション結果は
週末に出るという話だった。
 
社会人の週末と言えば
金曜日であろう。
 
とにかく早く
結果が知りたい。
 
この日は朝から学校だった。
昼休みに公衆電話から
Fくんの携帯に電話を掛けた。
 
 
出ない。
…まだなのかな。

 

絶対受かると思っていたけど

やっぱり緊張感があった。
 
Fくんが「週末電話する」と
言っていたけど
何しろ私は携帯を持ってない。
 
固定電話にかけてくれても
私が家にいなければ
電話に出られず話せない。
 
だからその後も
何回も自分から電話した。
 
でもコール音が鳴るだけで
Fくんは全然電話に出ない。
 
 
クローバークローバークローバー
 
 

授業が終わって自宅に帰り

家の固定電話から
再びFくんの携帯にかける。
 
出ない。
…お祝いで劇団の人と飲んでるとか?
 
お風呂に入ったあと
またFくんの携帯にかけた。
 
出ない。。。。
週末って金曜じゃないの?
 
親にも確認したけど
Fくんから電話はなかったと言う。
 
決戦の金曜日は
少しも戦いにならず
あっけなく終了。
 

不安を感じながら

眠りについた。
 
 
クローバークローバークローバー
 
 
翌日の土曜日に
持ち越されてしまった決戦。
 
その日私は
別のバイトの研修が入ってて
朝から多忙だった。何かって…
 
プリントゴッコの
実演販売研修真顔
 
若い子は知らない?笑
20数年前「プリントゴッコ」という
版画機?みたいなものが
年賀状作りに人気でしたw
 
この数年後には
パソコンが家庭に浸透して
一気にプリントゴッコは
廃れていったので、
 
プリントゴッコ最終世代で
↑こんな言い方ないかw
 
年末短期バイトの定番?
だったかどうか知らんけど、
 
私は翌月(12月)の土日全部
隣町のショッピングセンターで
実演販売することになってました。
 
いや~懐かしい爆  笑
皆さま使ってましたか?
 
※プリントゴッコを製造販売していた理想科学工業の現在の会社パンフレットから画像使用させていただいています。
 
 
その実演訓練のために
研修センターに行くことになってて
朝から夕方まで
研修を受けたわけですが…
 
腹黒ベティコ、
完全に上の空←オイ
 
週末って
何曜日のことなん…?
 
プリントゴッコの歴史など、
前方で説明されているのを
ぼんやりと眺めながら
心の中に不安が広がっていく。
 
なんでFくんは
電話に出ないんだろう。
 
まだ結果が出てないなら、
そういえばいい。
 
まさか…落ちた…?
 
嫌な予感が頭をかすめ、
慌ててそれを打ち消す。
 
受かる。きっと受かる。
頑張ってるFくんは絶対報われる。
 
研修は座学から実技にうつり、
さすが理想科学工業さま。
全てのインクが使い放題で
好きなように作ってみてと言う。
 
腹黒ベティコ、ここぞとばかり
お高いゴールドやラメを
贅沢に使いまくって
ギラギラの年賀状を刷った。
 
た、楽しいラブ
 

たまたま隣にいた女子と

きゃらきゃら言いながら
ギラギラ年賀状を量産しまくった。

 

あ~ら!簡単!キレイ!
プリントゴッコお薦めですよぉ~
 
…という実演技術を習得し
楽しい研修は無事終わった。
既に夕方6時を過ぎていた。
 
 
クローバークローバークローバー
 
 
研修ルームを出てすぐ
公衆電話を探した。
Fくんの携帯にかける。
 
 
出ない滝汗
なんで出ないんだあああむかっ
 
 
早く結果が知りたい。
もう土曜の夕方なんだから
「週末の結果」は出てるはず。
 
大丈夫だとは思うけど
受かってないと困るのだ。
 
そうだ!お店に行こう!
店長ならきっと知ってる。
 
受かってるとは思うけど
白黒知って早く安心したい。
 
Fくんのバイト先のカフェは
知り合いや常連が多く、
その中に劇団関係者もいる。
 
私のところに
連絡が来ていないだけで
 
常連さんの中に
知ってる人がいるはず!
 
劇団員Fくんのことは
スタッフや常連さん、
みんなで応援してきた。
 
Fくんがちょい役で
ドラマに出たといっては
大騒ぎしてきたのだ。
 
現代ならば
スマホで店名検索すれば
すぐに電話番号が分かるから
電話して聞くと思うけど
 
なにしろ20数年前は
スマホどころか
携帯すら出始めという時期。
店の電話番号が分からなかった。
 
お店に
行った方が早い!
 
私はその足で電車に乗り
Fくんのバイト先に向かった。
 
きっとご機嫌な店長が
「あいつ受かったよ~!!ついにウチの店から芸能人が~!」
と言ってくれるに違いない。
 
 
クローバークローバークローバー
 
 
Fくんのバイト先に到着したのは
夜7時くらいだったと思う。
 
お店のドアを開けたら
ちょうどレジに店長がいて
目があった。
 
 
ぶどう「おう、ベティコ…。。」
 
 
店長の様子がおかしい。
まさか。まさか。まさか。
 
 
りんご「え…?」
ぶどう「ダメだったらしいよ。」
 
 
うそ…
 
 

ぶどう「今日あいつ遅番でシフト入ってるんだけど来なくてさ、連絡なく欠勤なんて初めてだし、田中さん(常連の劇団関係者)に電話して確認してもらったんだ。」

りんご「そんな…」

 

 

信じられなかった。

なんだかんだ言っても

きっと受かると思っていた。

 

「も~早く電話してよ!心配しちゃったじゃん!」

 

そんな展開だと思っていた。

目の前が真っ暗になった。

 

 

ぶどう「マジで今回は大チャンスだったからな。。。バイト来ないしちょっと心配だから…家見てきてくれるか?」

りんご「…はい。」

 

 

 

続きます

明日もあひるを更新します

 
前回を振り返りたい人は

 

フォロー・リフォローお気軽に♡