週末恒例の「腹黒な恋バナ

大学生の時、バイト先でT大生を狙った話です。

 

T大生しまうま君に「誕生日までに彼氏と別れてきて」とタイムリミットを言い渡された…そんな前回の続きです。

 

第16話 濡れ衣 

 

 
T大生しまうま君から
「誕生日までに…」と言われた日、
自宅に帰ったら
母に呼び止められた。
 
 
にんじん「昼ごろFくんって人から電話あったわよ~」
りんご「えええっ!」
 
 
何しろ20数年前の出来事。
私は携帯を持っていなくて、
連絡手段は実家の固定電話のみ。
 
劇団員Fくんは携帯を持っていて
私から何度も電話していたけど
全然出てくれない&折返しもない日々だった。
 
 
にんじん「そういえば、2~3日前にも電話あったわ。」
りんご「Fくんから!?そういうことはちゃんと教えてよ!」
 
 
思わずイラっとした。
すごく連絡取りたいのに!
 
 
にんじん「だから今伝えてるじゃない。」
りんご「遅いよ!」
にんじん「私なんか全然イイ方よ?お父さんなんか全部にぎりつぶしてるわよ?」
 
 
ん?なんだと真顔
 
 
にんじん「多分アンタが家にいるときでも『いません』って切ってるわよ。男の子からの電話は全部。」
 
 
はああああムキー!?
あんのクソ親父めぇぇ!!
何してんだああああむかっむかっ
 
 
当時家族で住んでた家は
廊下に固定電話を置いてて
父の部屋が一番近かった。
 
うちの家族は
まだ誰も携帯を持っていなくて
 
家族みんなで
固定電話を使ってたけど
 
父は仕事の関係上、
よく電話がかかってくるし、
物理的に電話に一番近いので
 
父が家にいるときは
まず父が電話に出ていた。
 
 
勝手に何しやがるムキー
ふざけんなクソ親父めぇぇむかっむかっ
全然話が違ってくるだろ!
 
Fくんから連絡ないと思ってたら
まさかの握りつぶし!
 
おのれクソ親父ムキー
人の恋路を邪魔しやがってむかっむかっ
 
音信不通にしたのは自分。
そう願ったのは自分だけど
とにかく腹が立つ←
 
ただ、父への怒りと同時に
嬉しさが込み上げてきた。
 
Fくん電話くれてたんだ
無視されてたわけじゃなかった
 
良かったああ爆笑
 
思わず笑顔がこぼれ
父への怒りが引いていく。
 
自分のことは棚に上げるけど
この一ヶ月の間、
Fくんが全く連絡してくれなくて
(↑濡れ衣だったけどあせる
 
Fくんは私に興味ないんだ。
私だけがFくんを好きだった。
もしかして他の女に…?
 
と思って絶望していた。
そう思うのは理由があって、
 
そもそも
Fくんとの付き合いは
ずっと不安との戦いだった。
 

 

クローバークローバークローバークローバー
 
 
劇団員Fくんは
見た目がかっこよかったし
人柄が素晴らしかったので
 
小さい子からお年寄りまで
誰からも好かれるし
まあ要は…女子にもモテた。
 
俳優を目指すなら
モテるくらいじゃないと
話にならないと思うから
 
それについて
何も言ったことないけど
本当はいつも不安だった。
 

劇団員のFくんは出会いも多い。

駆け出しとはいえ、
エキストラ的にドラマ出てて
 
劇団やらオーディションやら
私よりはるかに可愛い子と
たくさん会う機会がある。
 
どう考えても
ただの大学生の私より

タレント志望の女の子の方が

お互い話も合うだろうし

分かり合えるだろうと思った。

 

私よりも

彼を分かってあげられて

支えてあげられる女の子が

他にたくさんいる。

 

そういうキレイな子たちが

Fくんの外見と人柄に惹かれ

いろいろ寄ってくるのに
 
なぜFくんは、よりにもよって
私と付き合っているのか。
 
ひたすら謎…滝汗
 
ずっと疑問でしかなかった。
絶望的に自信がなかった。
 
私は全くキレイじゃなくて
地味チビデブスな上に
性格もかなりの腹黒で、
 
一体Fくんは
私の何が良くて付き合ってるのか。
 
全く理解できなかった。
私を選ぶ理由、一つもない。
 
だから
いつフラれるかと
常に不安だった。
 
Fくんと会ってる時は楽しい。
彼の笑顔や前向きな言葉に
いつも元気をもらっていた。
 
でも、この先も
Fくんに選ばれる自信が
1ミリもなかった。
 
きっと素敵な女性が現れて
絶対私は捨てられる。
 

劇団員Fくんと別れたいのは

貧乏だから…っていうのも

確かにあったんだけど、

本当はそれだけじゃなかった。

 
しまうま君にも
言われたことがある。
 
捨てられるって不安に思うのは好きだから。
自分で思ってる以上に、その彼のことが好きだと思うよ。
 
あの時は動揺してしまい
認めたくなかったけど
 
たぶんその通りだ。
私はFくんを好きすぎた。
 

だからフラれるのが怖くて

これ以上ハマりたくなくて
傷つく前に早く離れたかった。
 
でも、いざ自分から

Fくんと距離を置いてみたら

 
マクドナルドを見るたび彼を思い、
電話が来ないだけで絶望して、
 
そして今、
こんなに嬉しい。
 
Fくんが電話くれてた。
それだけで喜んでる自分に
改めて気付かされる。
 
面倒くさい女。。。
自分でも嫌になる。
 
 

 

…だけど。
冷静に考えれば
やっぱり何かちょっと変だ。
 
振り子のように
心がグラングラン揺れる。
 
ときどきFくんが
電話くれてたのは分かった。
 
だけど私から電話した時に
全然出ないのはなぜだろう。
こんなこと今までなかった。
 
…やっぱり
…私フラれる?
 
一気に気分が落ちる。
そうだよね。そりゃそうだよ。

 

1ヶ月距離を置いたことで
ベティコは不要だと
気付いたのかもしれない。
 
話が合うキレイな女の子と
出会ったのかもしれない。
 

でも、もうそれでいい。

ちょうどいいよ、それで。
 
2週間後の誕生日までに
宿題を終わらせるんだから。

 

私は劇団員Fくんと別れて
T大生しまうま君と付き合う。
誕生日はお台場に行く。
 
だってもう
疲れたよ( ;∀;)
 

貧乏なFくんに遠慮して

素の自分を出せず。

 

モテるFくんを心配して

フラれる事にいつも怯えて。

 

指輪がもし戻ってきたら

運命を信じて頑張れるけど

全然見つからないし。

 

もう疲れた。

もう次に行きたい。

 

もっとラクで

楽しい恋愛したい。

 

続きます

第17話「知らなかった彼の本音」

 

 

前回を振り返りたい方は

第15話「タイムリミット」

 

 

ちょうちょ追伸ちょうちょ

固定電話時代に
父親に恋路を邪魔された人、
いませんか~(≧∇≦)!?
 
自分が今、親になったから
少~しだけ父の気持ちが
分かるような??笑
 

 

 

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