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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

先日買った『蒼き流星SPTレイズナー』、ゆっくりながら観ています。

まぁ実際に安いんだけど、ジャケットのみならずディスクレーベルすらこんな図柄ってんだから、ローコスト感が半端じゃありません(笑)。

買った事はないけど、海賊版の方がもう少しマシな素材を使ってそうな…。

 

で、現在10話まで観終えました。

本作はほとんど知識がなかったので、入ってくる情報がいちいち新鮮です。

“ああ、こういう展開になるんだろうね、ハイハイ”といった予想をことごとくひっくり返してくれて、ドラマ性も面白く感じます。まぁ、俺ッチの想像力が貧弱である表れでもあるんですが(笑)。

 

それまでに俺ッチが想像していた本作の展開とは、

 火星にやって来たエイジがグラドス星の侵攻を通告→ギスギスしていた地球の少年少女らと徐々に打ち解ける→エイジを追跡してくるグラドス軍との戦闘(の繰り返し)→エイジとアンナがイイ感じに→グラドス軍との最終決戦でV-MAX発動→世紀末救世主伝説開幕

…くらいにしか思っていなかったんですがね、ところどころで予想を裏切ってくれて、そこが面白いんですよ。

 

こちら側の戦力はあくまでSPTレイズナー1機でのみ、どうやって最終決戦まで持たせるんだ?と思いきや、実は計3機もSPTをガメてきていたなんて知らなかったよ。そもそもクラブの面々がSPTに乗るなんて知らなかったくらい。

ロボット描写も新味があり、それまでのロボット系作品では一方的に指示を与えるだけだったけど、ロボットと対話をした上で双方の意思が一致した時に初めて実行に移るのが地味に斬新です。メチャクチャな指示を与えてもロボット側が一旦は拒絶するというか、お気楽にボタンを押しても反応しないというかね。90年代頃に”インタラクティブ”という言葉が流行りますが、これの先取りにも思えます(未来を予知していたとかダッセー事は言わない)。

ロボット作品としても、コクピット内で操縦者が一人でペラペラ喋っているのが不自然にならない理由になるんですよね。演出としても上手い。

それにしても、SPTってシールドを持たないのが斬新に思えます。こういう点も一つの世界観の構築に繋がりますよね。

 

ドラマを盛り上げてくれるのは、やはりデビッドとゴステロですね。

古今東西、9割以上の物語には”対立”の要素があり、これの度合いが高いほどお話に抑揚が出るものですから、しかも主人公=エイジとバチバチになればなるほど盛り上がります。

デビッドとは遅かれ早かれ仲良くなるのは予定調和内でしたが、ちょっと歩み寄り方が早かったかな? 

という事で、あとはゴステロに期待します。

ちなみにゴステロを演じていた広瀬正志さんは青い巨星として有名なキャラも担当していましたが、後年、ゴステロのような役の方が好きだというのを読んだ事があります。あの狂ったクズの芝居はノッて演じていたのかと思うと、今後の登場がますます楽しみになってきますね。

 

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ん~、俺ッチの買ったBlu-rayは、まだ取り扱いがないようですねぇ。

『トラック野郎 一番星北へ帰る』を観ました。

 

福島県から帰ってきた桃次郎は食あたりで寝込んでしまう。独り身を案じる松下夫妻は、桃次郎にお見合いの話を持ち込む。

が、桃次郎が一目惚れしたのは、見合い相手の付き添いに来ていた静代。静代は夫と死別した未亡人で、息子の誠と暮らしていた。初めは険悪だった誠との関係も徐々に和らぎ、桃次郎は誠と、そして静代とも親密になって行く。

一方、桃次郎は赤沢という警察官に執拗に狙われる。赤沢は二代目花巻の鬼代官とまで呼ばれる、かつての金造の後輩だった。

年明け早々、2時間で小さな村に荷を運ぶ仕事を請けた桃次郎。一番星で爆走する桃次郎を発見、追跡する赤沢だったが、桃次郎が運んでいるのは入院している妻の処置に使う医療機器である事を知り……といったお話。

 

基本的にトラック野郎シリーズはいくつかのエピソードが集まった、お話としての縦筋は短く、横道が多くて長いという構成を採っています。

これまでの前7作分の横道の部分で、ちょいちょい語られてきた桃次郎の出自が僅かに明確になるのが一つの見どころです。幼少時、自分が住んでいた土地がダム建設に伴い水の底に沈んでしまったというヤツですね。

回が変われば前回の出来事を忘れるのが昭和シリーズの悪癖であり、トラック野郎シリーズも例外ではありませんが、今作=第8作にしてこの設定は不動だった事に気付きます。

そして、それが桃さんの台詞だけでしか明らかにされないのが粋です。回想シーンなんてダッセー真似をせず、桃さん=菅原文太さんの独り語りだけで十分に説得力を感じます。

ついでに言えば、昨今流行りの”エピソード・ゼロ”商法よろしく、桃さんがトラック野郎になるまでの生い立ちをわざわざ描いていないのもいいですね。映画は、観客に想像の余地を与えるくらいの曖昧さがある方が見終えた後の余韻を感じるものですし。

 

そんな桃さんの過去バナをハッキリさせただけでなく、主題歌『一番星ブルース』がなかったりマドンナに一目惚れする瞬間の星が出なかったりと、いつものお約束がないあたりに違和感を抱きます。

長寿シリーズには一つくらいの異色回があるものですが、トラック野郎シリーズで言うところのそれは今作でしょう。

そして異色回とは賛否両論があるものですが、個人的には全10作中8作目というタイミングが絶妙だったと思います。

 

本作の隠しテーマは、“母と子”じゃないかと。

桃さんが一目惚れする静代は夫と死別したバツイチ子持ちという、シリーズ中でも異色のマドンナです。桃さんにも少なからずの好意を抱いているだろうけど、”女”である事よりも”母”である事を優先しているからこそ、桃さんの好意を安易に受け入れられないんですよね。

母と子と言えば、桃さんが母親への思いを吐露するシーンもいいですね。

父に死なれ、自分と妹(サラッと初出し情報)を女手一つで育ててくれた母が、たまにコップ酒を飲んでいるのが男みたいで嫌だなと感じていた桃次郎少年も大きくなり、酒を飲んでいた理由を理解できるようになったのがしみじみさせます。まるで演歌のシチュエーションじゃないですか(笑)。

 

静代に反発する誠がパチンコ(Y字型でゴムを引っ張って飛ばすヤツね)を向けるシーンはハッとさせられる、本作の白眉です。ひと昔前のアニメにありがちじゃないですか、「親に銃を向けるのか!」みたいな(笑)。

そんな誠を、小学生相手でも容赦なく顔を張ってまで叱りつける桃さんもカッコ良いんですよ。子供であっても、誠を男と捉えて真摯に向き合っている証左です。

何においても暴力は生粋の悪であると思い込んでいる、当人らの真意も分からない他人が騒がしい昨今には、こういうシーンの良さは伝わらないんだろうね。

 

過去バナが明確化したのは桃さんだけでなく、ジョナサンも同様です。

ジョナサンは警察に勤めていた頃、”花巻の鬼代官”と呼ばれていたようですが、今作では当時の後輩だったという赤沢が登場します。演じているのが田中邦衛さんという事で、シリーズ第2作『~爆走一番星』でのワッパライバル=ボルサリーノ2を思い出す人も多いかな? ジョナサンの逆パターンでトラック野郎から警察官になったのか、みたいな(笑)。

余談ながら、花巻の鬼代官とは、トラック等が乗っかるくらいのデカい秤で重量を測る”台貫”という用語と掛けているんですよね。これは絶妙なネーミング。

もはや目の仇のごとくトラック運転手に厳しい赤沢ですが、ジョナサンが警察に勤めていた時代はこんな感じだったんだろうなと。

そんな赤沢が、妻の命と法の遵守の間で葛藤する様も見どころです。道路交通法を破りまくって爆走する桃次郎を捕まえれば、自分の妻のために運んでいる医療機器の到着が遅れてしまう。それでも……みたいなね。

オチがチト弱かったようにも思うけど、そこに行き着くまでの赤沢の苦悩はよく出ていたように思えます。邦衛さんはこういう役もハマるんだよなぁ。

 

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Blu-ray版の映像特典は、いつも通りの予告編のみです。

もう少し発売が早ければ、出演者や監督を交えてのオーディオコメンタリーがあっても良かったよなぁ。まぁ東映ビデオに過度な期待は禁物なので…。

 

 

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観た、『トラック野郎 御意見無用』

観た、『トラック野郎 爆走一番星』

観た、『トラック野郎 望郷一番星』

観た、『トラック野郎 天下御免』

観た、『トラック野郎 度胸一番星』

観た、『トラック野郎 男一匹桃次郎』

観た、『トラック野郎 突撃一番星』

観た、『トラック野郎 一番星北へ帰る』

観た、『トラック野郎 熱風5000キロ』

観た、『トラック野郎 故郷特急便

 ・PROFIX(or RAYWOOD) 

 ・エアブラシ

 ・うがい

等で流れ着いた皆さん、いらっしゃいませ。

 

まだ愛用と言えるほどには使い込めていない、RAYWOOD社のエアブラシ『PROFIX  Tech Liner TH-T01』。

…ありゃ、Amazonでは扱いが終わっとる?

 

で、ぼちぼちコレを使ってるんですがね。

前回の作業終了時にキチンとクリーニングしておいて、さて使おうかと思ったところ、トリガーを1段階引いただけでブクブクとうがい状態に。

ノズルのネジが緩かったのかなと思い、ややキツめに締めても、まだ変わらない。

もう少し、もう少しキツくと思っているうちに…!

やっちまいました…。

「ノズル(のネジ)を回しすぎてねじ切るなんてあるのかね、どんだけ力加減ができないんだよ?」とせせら笑っていた俺ッチですが、そんな嘲りはいつか自分に返ってくるんだなと。

まったく神様は何人にも平等だよ、トホホ…。

 

この商品には0.3mmと0.5mmのニードルとノズル(を含んだヘッドアセンブリ)が付属しているので、もう一方の口径に換装して検証してみました。

通常のエアブラシは1と2までしかバラせませんが、PROFIXのエアブラシは3までバラせます。1~3までをひとまとめにヘッドアセンブリと呼び、ニードルとコレを換装するだけで口径変更ができる→ノズルをバラさずに済むという楽チン仕様なのです(清掃もしやすい)。

 

で、うがいになってしまう原因は、↑の3=ヘッドアセンブリと本体との接合が甘かったからのようです。

それまではギュッギュッと締める感じでしたが、後先を考えずギュ~ッっと締め付けるのが正解のようです。

緩める際にはかなり力を要するけど、ここは口径チェンジの時くらいにしか外さないものだし、パッキンがうまく機能してくれるので、金属同士がガッチリ噛み合って外せなくなるような固さではありません。

 

なので、同様な状態で困っている人には、まずはコレを疑ってみるといいかもしれません。公式サイトでも1番目に言ってるくらいですし。

身をもって犠牲となった俺ッチからは、ノズルを締めるのは最後の手段くらいに思った方がいいですよと言っておきます…。

『かがみの孤城』を読んで、観ました。

 

不登校気味の中学生、こころの部屋にある姿見が急に光を発する。そこに手を伸ばすと、こころの体は鏡に吸い込まれ、見知らぬ古城に辿り着く。

狼の仮面を付けた少女に城を案内されると、そこにはこころと同じようにやって来た同世代の6人の少年少女が集まっていた。

仮面の少女=オオカミさんの告げるところによれば、この城には何でも一つだけ願いを叶える部屋があり、そこに入るには鍵が必要だという。

鍵探しが目的でありながら、こころたちはお互いが何かしらについて悩んでいる事を知り、慰め、励まし合いながら徐々に仲を深めて行く。

しかし、城に集まれる日々にも、いよいよ終わりが近付き始め……といったお話。

 

今回はテレビ放送版の鑑賞(というより視聴)なので、すなわちテレビ放送用に編集した、映画としては不完全なものを観た上での雑記です。

そんな映像は最初から見ないのが常なんですが、日本テレビが関わるアニメ映画がCSを含めた他局で放送される事は皆無に等しいので、妥協して観る気になりました。ディスクを買うどころか配信でも見なさそうな作品だし。

 

本作に関しては、まずシナリオから入ってみました。

映画に関して何の先入観や予備知識もなかったので、実写映画を想定しながら読んでいましたが、今やCGを主とする特撮で表現できる幅も広がったので、別に実写作品でも問題ない話に思えました。

が、重い題材を扱っているので、実写でやると後を引きずるように生々しいシーンが出そうだから、その辺をもう少しマイルドにできるアニメという表現で正解なんだろうな(それでも、こころの家に殴り込みに来る真田たちのシーンには慄然する…)。

 

城に集まった7人の少年少女たち。彼らは不登校児という共通点を持っているんですが、そんな子供が主役という時点でやれやれです(笑)。

”困っている人に自分はいい人だと思わせたい”という欲を隠しながら、“頑張れない時は頑張らなくていいんだよ”という心地よい言葉で子供を騙す大人のカモというかね。

まぁ、時として子供の社会は大人のそれよりも無邪気で残酷だし、法による決着も望めない世界で生きる子供は、ある意味、大人よりも過酷な生き方をしているのかもしれませんがね。本作で言えば、こころと真田の対立とか、大人が介入したところで解決できる問題ではないし。

けど、人間、いつかは闘わなきゃならない時もあるんですよ。

その先の長い人生なんて、もっと辛く苦い事ばっかだぜ? 嫌な人間だってゴマンと現れた上で、共存(や共生)を強いられたりもするし。

本作では“闘う”というワードが印象深いですが、結局は避難先を確保するための闘いでしかないのが引っ掛かりました。大人に逃げ道を誘導させてばかりで(良かれと思って節介を焼く親が多いんでしょう)、子供らはあまり成長していないんですよ。城にいた仲間以外の人間と仲良くできる未来も想像できないしね。

 

冒頭、朝早くから学校で食べるための弁当を作ってくれているのに、学校に行きたくないと言われるお母さんの気持ちを考えて申し訳ない気持ちにならないか、こころよ? 

そんな弁当を自宅で食べる罪悪感や心苦しさが、もう少しあってもいいんだぜ?と、取るに足らないシーンですがやけに裏読みしてしまったものでね。

ここ、共感できるお母さんも少なくないんじゃないかな?

 

こころに関してのトラブルの発端にもなっていますが、中学生風情で男女として付き合うとか、今の子は進んでるんだねぇ(笑)。部活でもやれ…。

 

――で、映画の方を観ましたが、もちろんのごとく、文字だけで想像していた映像とは比べ物になりませんでした。

まずビジュアルが美麗で、何よりキャラクターデザインが淡白なのが好印象。深夜アニメやスマホゲームよろしく、エロで釣るようなキャラがいなくて安心したよ。

逆に、綺麗すぎるなぁとも感じるところもありましたがね。シナリオでは”古城”と記されているものだから、城の中ももっと薄暗くて汚ったねーかと思ってたので(笑)。

衣装がマメに変わるのも新鮮に見えます。テレビアニメには着た切りスズメが多いから…。

 

俺ッチはむしろ新鮮味を感じるという意味において、顔出し俳優が声優業をやる事には肯定的です。

…と思っていましたが、実際にアニメ作品一編を丸々観てみると、違和を感じるところが意外と多くありました。洋画等の吹き替えならそこまでは感じなかったかもだけど。

受け取り方は人それぞれですから芝居そのものの巧拙については言及できませんが、3点ほど苦言を。

 ・声が小さい

 ・話す相手との距離感を把握できていない

 ・イントネーションが一本調子

まぁ、この辺は具体的に言わなくても分かるよね。

素人でもそう感じるくらいですからね、演技の指導する人って、あれで納得&満足できているのかいな?

多くのアニメは映像がない状態でアフレコする事が多いようですが(こういう楽屋事情は大っぴらに言わない方がいいと感じる)、吹き替えを本業としない俳優を起用するのであれば、不慣れというハンデを軽くする意味でも、完成に近い映像を使った方がいいと思うんですよねぇ。

そんな中でも、声も聞き取りやすいし、麻生久美子さんはかなり良かったかな。

 

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…って事で、日テレの『金曜ロードショー』枠で放送するような、ひと昔前なら文部科学省が推奨しそうなアニメ作品は俺ッチとは相性が良くない事を実感する作品でした(笑)。

若い人、もしくは“多様性”というワードを大マジに捉えている人には刺さる作品だと思います。

 

ところで、俺ッチが読んだシナリオは↓これに掲載されていたものです。

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ところどころで小さな差異があるので、映画そのまんま=採録ではありません。それ故、マサムネくんのアレは高山みなみさんのアドリブの可能性が大です(笑)。

にしても、シナリオは↑の誌面の約1/3も使うほどに膨大で、3時間くらいの作品かと思ったよ…。

今年は暖冬だと期待したところで、別に雪が降らないわけじゃないですからね。早退して、おっかなびっくりで車を運転して帰ってきましたよ。

となれば、帰宅して余った時間を映画にでも費やそうかなという事で、何故か雪が降っている日に観たくなってしまうのが『デイ・アフター・トゥモロー』というね(笑)。

もちろん暖房なんか使わねぇ!けど、布団の中から観てました。

前回の鑑賞記はコチラ
 
2004年の作品という事で、もう20年も前の作品になるんですね。ビジュアルの迫力とか、今の目で見ても圧倒されます。
ニューヨークの市街地のド真ん中に巨大なタンカーが漂流してくるとか、アイデアとしても秀逸です。
 
本作で語られる地球温暖化の学説はもう20年も前のものですから、今では新説として更新されている部分もあるんでしょうが、改めて地球温暖化って何が良くないの?と感じるところもあるし、そもそも何を招くのかを知らない人も少なくないと思います。
温暖化が原因で氷河期が来るとか意味不明なんだけど?という質問に対し、
逆説的ですが、地球の温暖化が寒冷化を招くのです。北半球の気温を左右するのは北大西洋海流。赤道一帯から太陽熱を北に運びます。しかし地球温暖化が極地の氷を溶かし、海流の流れを変え、ついには流れを止め温暖な気候は失われる
と、ジャックは答えます。
ここまで分かっている人、どのくらいいるんでしょうね。SDG'sなんてのにカブれている人には簡単すぎる問題だったかな(笑)?
 
溺れそうになったサムが、寒さに震えながら着替える際、ローラがハグで体を温めようとするシーンがあります。
冷えた血液が急激に心臓に流れ込むと心臓マヒが…
という台詞、これって先のジャックの地球温暖化が氷河期を招くという説と似てませんか?
つまり、地球が心臓麻痺を起こすようなものなんだなと。
まぁ、これは俺ッチが勝手に思い込んでいるだけなんですが、こういうリンクのさせ方が絶妙です。これは巧い!
 
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本来ならクソ暑い時期に見るのが正解なんでしょうが、ド冬に雪が降ってる中を一苦労しながら帰宅した後に本作を見て、コレに比べりゃ今日の雪なんて全然マシだったなと、自分の運が良かった事を実感するのも一興かと思います(笑)。

 

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を観てきました。

公開初日の話題作という事で、客席は8~9割くらい埋まっていて、スマホ関連で迷惑を掛けるクズがいたらどうしようと思ったものですが、そんな人はいなかった(正確には気付かなかった)ので心地よく楽しめました。

 

コーディネイターとナチュラルによる人種間の争いは終わっていなかった。

オーブ連合首長国のカガリが代表となり、世界平和監視機構=コンパスが発足。かつての大戦で活躍したキラやラクスは中心メンバーとなり、未だに絶えない小さな紛争を鎮静させていた。

そんな中、コンパスは新興国であるファウンデーション王国より、ナチュラルの過激派ブルーコスモスの首領であるミケールの逮捕を提案される。ファウンデーションの宰相であるオルフェと、彼を取り巻く親衛隊ブラックナイトらとともに、コンパスは合同で作戦を執り行う事に。

その作戦の中、何者かによる干渉を受け混乱をきたしたキラは敵地の不可侵領域を超えてしまう。これに端を発し、キラは両軍から攻撃される事になっただけでなく、核ミサイルがファウンデーションに向けて発射され……といったお話。

 

観終えてひと言、ま~卑怯な映画だったなと。

なにしろ、これまでSEEDシリーズを見ていた人なら絶対に熱くならずにはいられない見せ場が多すぎです。

SEEDシリーズのファンはアバタもエクボ的な、盲目的に褒めちぎる人が多い印象ですが、そんな人たちが周りに誰もいない状況で本作を見たらドバ泣き確定なんだろうなぁ。

ガンダム学においてSEEDは必修科目だから見た程度の俺ッチですら、ゾクゾクするシーンが随所にありましたからね。

…という事で、本作は数あるガンダム映画の中で、カタルシスMAX値を遥かに突破した、痛快度がズバ抜けて高い作品だったと断言します。

 

もう近頃はロボット描写に関してはどーでもよくなっているので、新モビルスーツがどうとかネットで盛り上がっているのを冷ややかに見ていたものです。

…とは言え、ロボットに傾倒していた時代もあった身としては、やっぱり血が騒いでしまうところも多く、しっかり釣られてしまいました。

なにしろ、クライマックスの戦闘シーンでは汗をかくくらいに熱くなってしまったものでね。本作の魅力が集約されていると言っても過言ではありませんよ。

ここは早々にネタバレされるところだから、見に行く気のある人はオモチャ関連の情報はシャットアウトしておくように!

公開から3週間くらい過ぎても売り上げには影響がないどころか、少しくらい焦らした方が売れると思うから、バンダイは少し黙ってなよ?

 

他のガンダム作品もそうですが、特に『~SEED』の世界は、作品が終わっても劇中での争いがなくなる事はなさそうな状況です。

それ故、戦争根絶のためのノルマが山ほどあるから、どうせ片付かない問題より、戦争を起こさせないようにするためにはどうすればいいか?と論点をちょっと方向転換した感じです。

そこでキラとラクスの関係がフィーチャーされるようになるんですが、そもそもテレビシリーズの時からこの二人って、そんなに好き合ってるように見えました?

世界を守りたいとか思いがどうとか思想みたいな話ばっかりで、本作でもデートのシーンがありましたが、相変わらず堅っ苦しい話ばっかしてるんだよね(笑)。プラトニックはけっこうだけどストイックすぎるんだよ。

その問題(?)に着地点を与えるのも本作の見どころだと思います。

 

キラが凹みすぎて理性が崩壊するシーンは泣きそうになりました。

何でもかんでも御存知的な、まるで仙人のように達観した視点で事態を見透かしてきたけど、やっぱりキラも人間(どころか、ほぼ少年)ですからね。これまで自分を殺してきたキラが他人を1ミリも気遣わず(!)、言葉を選ばずに自分の本音を吐き出すなんて初めてじゃないでしょうか?

演じる保志総一朗さんの演技が真に迫っていたのも相まって、戦慄すら感じるシーンでした。

そっちはいいんだけど、予告編を見て感じた懸念は変わらず、保志さんが鼻声のままだったのは残念ポイント。アフレコは2回に分けて行われたのなら録り直しても良かったんじゃない?とも思うけど、↑と同じ芝居はもうできないだろうな…。

 

浅い人からすれば冷やかしの対象になるんだろうけど、個人的にラストシーンが実に秀逸でした。

科学文明を捨て原始に還る、人間関係の根っこを感じさせる良いシーンだったと思います。テレビシリーズのオープニング映像の観点が変わりました。

あんな終わり方を見てしまえば、さらなる続編を望むのは無粋ですよ。

 

 

…と、本作の話は以上にして、このところ、見たい映画は公開直後に行くようにしているという話を。

一つはネタバレのシャットアウトに関してですが、ネットを見て暮らしている以上、これはなかなか避けにくい問題。

新製品の宣伝という名目で作品に登場するキャラクターを公開したり、ネットニュースの記事の見出しにしたりと、映画が持つイベント性に水を差すテロリストのような連中が多すぎるんですよ。

オモチャの宣伝に関しては映像ソフトや配信が始まる頃でいいし、ネットニュースに関してはライター名を記載したりして、どうにか抑止できないものかなと。

 

二つ目は劇場プログラム。

滅多になさそうに思えて、1週間もしないうちに売り切れる事がままあるんですよ。記念や履歴や副読本として、観に行った作品のプログラムは必ず買う俺ッチとしては、これは死活問題。

過去には『トップガン マーヴェリック』レベルならまだしも、意表を突かれたところでは『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』(佐藤健さん効果おそるべし…)で、そんな珍事に遭遇しました。

まぁ、今や劇場プログラムどころかリーフレットまでもが転売される世の中ですからね、商材という視点で買って行く人も少なくないんでしょう。できれば鑑賞券を持った人にしか売らないようにして欲しいけど…。

 

逆に、入場者プレゼントは別に要らないんですよ。

もらっても興味がないけど捨てるのは勿体ないという貧乏性根性なので、ずいぶん貯まってしまいましたが…。

入場者プレゼントに関しては、あくまで映画鑑賞のついでにもらえる抱き合わせ品みたいなものだから、こういう物こそ転売品に向いていると思います。

買ってくれる人がいるなら売りたいけど、販路の開拓が億劫で放置したままです…。



☆ 追記 ☆

劇場での物販品が枯渇気味だそうです。

ソッコー駆逐されるのはガンプラみたいだけど、こっちは(何故か)プレバンでも販売するので、本気で欲しい人は劇場で買わなくても良いと思います。

が、劇場プログラムが売り切れるのは困りますね。豪華版は品切れが続いているようですが、設定資料が多めという売り文句の割には、公式サイトにある情報の方が多いというナメっぷりなので、通常版で十分じゃないかな。

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観ました。

 

ジュラシック・ワールドの閉鎖から3年。

施設があったイスラ・ヌブラル島では火山活動が始まり、島にいる恐竜に危機が及んでいた。

ジュラシック・ワールドの前身であるジュラシック・パークに関わりのあったマルコム博士を招聘した諮問会議の結果、政府は民間企業のトラブルには手を貸さない事を決定する。

一方、恐竜の救済を図るクレアはロックウッド財団の支援を得る事に成功。財団を経営するミルズの協力の下、11種の恐竜の保護、そして知能が高いヴェロキラトプルのブルーを捜索するため、クレアは再びオーウェンと共にイスラ・ヌブラル島へ向かうが……といったお話。

 

↑の粗筋の通り、どうしてもジュラシックシリーズの続編群の1行目は、“あれから〇年”になってしまいますね(笑)。

 

火山の噴火に伴い、イスラ・ヌブラル島は溶岩や噴煙に飲み込まれます。

その規模は島の全域に及ぶほどで、空を飛べる翼竜以外の恐竜は徐々に逃げ場を失っていきます。

流れてくる溶岩に追われ、多くの恐竜は海に飛び込みますが、これは自殺と同等の意味を持っているんじゃないかと。

けど、海に飛び込めずに立ち往生するブラキオサウルス君にはウルッときました…。

と同時に、ブラキオサウルスって泳げるんじゃなかったっけ?と思いますが、淡水と海水の違いがどうとかなんて知らねぇ、中にはカナヅチの個体があったっていいだろう! そんな疑念なんか忘れるくらいに悲しいシーンなんだから…。

そっちよりも、有事の際には割と早く走れる方が驚きだったかな(笑)。

 

科学技術による命の創造は善か悪か?――これはパークorワールドの境なく、ジュラシックシリーズの根底に流れるテーマです。

本作の恐竜は、過去のDNAを採取しクローンとして現代に甦りました。

これが行きすぎればどうなるのか?と訊かれれば、人間は探求心や好奇心、そして金儲けのためにこの技術を進歩させるはずです。

それを懸念していたのに、本作ではついに人間の道義を逸脱し、行き着くところに到達してしまいました。

今作はシリーズの新章となり得る展開がいくつかありますが、この件に関してはあまり触れなかったのがチト惜しかったですね。まぁ、あんな状況で深刻に悩んでいる暇なんてないのは分かるんですが…。

 

ジュラシック・ワールドシリーズになって以降、かつて生息していた恐竜の再現に留まらず、ブリーダーのごとく新種を創り出す事が増えました。

これも科学の進歩には違いないけど、暴走でもあるんだよね。後先を考えず、自分の力を誇示したがる技術者の自己顕示欲というか(現実のIT界にも近いものを感じる)。

そんな技術者、密かにジュラシック・パーク時代から研究に従事しているウー博士もそんな一人。

発注あってのものとは言え、割と乗り気でこれをやっちゃってるんだから、実はワールドシリーズにおける密かな戦犯じゃない?

大ボスたる巨悪の存在のおかげで霞んで見えるけど、この人も断罪されていいキャラだと思うんだよ。

 

シリーズは(今のところ)次作で完結です。

シリーズの大団円より、今作の衝撃のラストからどうなってるかの方が気になりますね。

 

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Blu-ray版は映像特典満載で、なかなか見終えられない…。

 

 

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観た、『ジュラシック・パーク』

観た、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』

観た、『ジュラシック・パークⅢ』

観た、『ジュラシック・ワールド』

観た、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』

観た、『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』

また『ストリート・オブ・ファイヤー』を観たんですがね。

 

ラストの、エレンのステージでのちょうど↓のカット(再生しても当該シーンはありません)。

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ステージから目線が逸れているのが分かりますよね。この時ってコーディと目が合っているんじゃないかと勝手に思ってます。

目と目で別れの挨拶を交わし、コーディーは会場を後にする……って所でウルッとしちゃったよね。

人間力で圧倒的に負けてる(笑)ビリーがエレンを諦めようとするあたりもグッと来ます。

 

 

――と、作品の内容はここまでにして、

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↑のBlu-ray版の商品としてのお話。

 

Amazonのレビュー欄で、“俺は誰も知らない事までよく知っているスゲー奴なんだぜ”的に自分の知識をひけらかす吹き替えマニアのハシャぎっぷりは、そろそろ目障りの度が過ぎています(公開当時=自分の若い頃の思い出を語りたがる初老にも場をわきまえろと言いたい)。

「収録されているのがテレ朝放送版の吹き替えなんて許せん、やっぱりTBS版の吹き替えが最高!」みたいな。こういう連中は、そんな内容のメールを気安くメーカーに送ったりしているんでしょうね。

そんな声を真に受ける(笑)メーカーは、数バージョンの吹き替えを収録したものを発売しています。まぁ、映像ソフトは繰り返し見る事が前提にある商品ですからね、別バージョンの吹替版で見返すのもいい余興です。

 

…そこで、主にオリジナル音声&字幕版を見る身からの要望を言わせてくれ。

吹き替えも結構だけど、字幕も別バージョンを収録してくれ!と。

先に挙げた本作のBlu-ray版は通常の字幕の他に、VHS時の字幕を収録しているんですよ、これはナイス采配!と言いたいけど、商品説明やジャケット裏には一言もその旨が載っていないというのがどうにも…。

顕著な所ではエレンが歌うシーンで歌詞の訳がいっさいなかったり、人名も時代によって呼び方が変わりますよね。レイブンがレイベンだったり。

レイベンと言えば、

「俺の名は…レーベンだ!」

「いつもの魚屋さん?」

「…殺す!」

『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』で南原さんが演じていたレーベンの元キャラがコレだったんですね。懐ちぃ〜…!

 

…で、若い頃、レーザーディスクで『ブレードランナー』を何回も、ほぼほぼ台詞(字幕)を暗記できるくらいに観ていました。

その後、DVDやBlu-rayを観た際には字幕が改変されていて、おおよそ別作品のような字幕に感じてしまったものです。

 

色んな映画には名セリフと呼ばれるものが多々あります。

手っ取り早く有名な所で「君の瞳に乾杯」や「俺は最低だ」なんてのがありますが、メディアによってこれらが改変、というより改竄される事があります。もう少し空気読めよ、AIじゃないんだからさ。

もっとメンドくせーオジサンになると、「”フォース”じゃねぇんだ、“理力”だろ!」とか言い出すんだろうな。

 

メーカー側も良かれと思ってやっているんだろうけど、たま~に、こういう映画ファンのニーズを無視するような不粋な真似をする事があるんだよね。

だったら、そっちをメインに、サブ字幕のような扱いとしてVHSやLD時の字幕を収録(再録)できないものかね?と。

時代にそぐわない表現があるけど勘弁してね的な、誰も1ミリも気にしていないお定まりの文言を付記しとけばいいじゃない?

 

…って事で、これが目に付いたメーカーさん、何卒ご一考を! ぜひ『ブレードランナー』を…。

『ローズマリーの赤ちゃん』を観ました。

 

ニューヨークのアパートに引っ越してきた、ミアとガイの新婚夫婦。

二人の新生活が始まって数日後、ミアと知り合った隣室のテリーがアパートから落下して死亡。これをきっかけにミアとガイはカスタベット夫妻と懇意な間柄になる。

時に節介の度が過ぎるカスタベット夫妻を疎みながら暮らす中、ミアはガイとの子供を欲しがっていた。

ある日、カスタベット夫人からのデザートを食べたミアは目眩を起こした挙げ句、恐ろしい夢を見る。それは十数人の男女に囲まれながら悪魔に犯されるというものだった。そしてミアが目を覚ますと、体中に数条の傷跡が…。

その後、ミアが妊娠した事が発覚。カスタベット夫人が紹介した産婦人科医サパスティンの指示に従うものの、鈍痛がが治まらないミアの精神は不安定気味に。ミアは親のような存在であるハッチに事情を話すが、その直後、突然に意識不明になったハッチは死んでしまう。

ハッチが死ぬ直前に送ろうとしていたという本、『悪魔のしもべたち』を受け取ったミアは……といったお話。

 

ホラーだかスリラー作品という事で見始めたはいいものの、隣室の節介焼きババアにウンザリしたり、いわゆるマタニティブルーに駆られる若奥様の苦悩とか、いったい何を見せられているんだと思いがちですが、そこに”悪魔”というワードがチラつき始めると話が変わってきます。

日常生活に災いがあったとして、それがまさか悪魔の仕業なんて言い出そうものなら一笑に付されて終了です。

が、人間の信仰や信奉はあながち馬鹿にできたものでもなく、超常現象を引き起こす可能性もゼロではありません。悪魔なんて聞くと、変身ヒーロー作品に登場するクリーチャーのような姿を連想しがちですが、それらは映像上の記号であって、悪魔を宿した人間もいます。『オーメン』のダミアンとかね。

んなアホなの一言で片付けるには生々しい、現実or非現実の境が絶妙なところに恐怖を感じる作品です。

 

前半のミアは可愛らしい、いかにも無邪気な若奥様って感じですが、後半になって髪型が変わると表情(やメイク)にも緊迫感が備わります。

子供を産むとなれば、男には想像もつかない痛みが伴うんでしょうが、そこで自分の赤ちゃんが狙われていると知り、心身ともに衰弱していくミアが見ていて辛いです。

無意識に生肉(しかもレバー?)を食べ、それにハッとするシーンもゾッとします。

 

ミアの周りにいる近しい&親しい人たちの裏切りも苦しいですね。

いや、正確には彼らは良かれと思いながらミアに尽くしているんですが…。

 

そんな状況であっても、どこかしらに仲間や尽力者といった救いはあるはずですが、そういう人たちがミアの周りから徐々にいなくなるのがゾッとしますね。

が、ほぼミアの一人称で進む話だからか、悪魔信奉者とされる人たちの実態が一切映らないので、見ている我々にも真実は分からない。

悪魔の信奉者がどうとかとか、それなりの信憑性があるものの、情報を鵜呑みにしているばかりで、全てはミアの被害妄想の可能性もあるという事です。

そこから始まる人間不信や疑心暗鬼のせいで、ミアはますます情緒不安定に陥ります。果たして自分の赤ちゃんは、本当に自分の赤ちゃん何だろうか?

そして全てが明らかになった時の、これまでのミアの苦労を考えると、ただただ虚しさに駆られます。

 

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Blu-ray版は映像特典も日本語吹替もない、ド最低限仕様です。

オマケも何もないという意味では配信版と変わらないし、こういうのは1000円未満でいいと思うんだよ。

 

本作は小説が原作ですが、数十年のスパンを空けての続編=『ローズマリーの息子』なんてのがあったんだよね。

先に『~の赤ちゃん』の原作を読んでからと思っていたんだけど、とっくに入手困難になっていたので、こちらは未読のまま…。わざわざハードカバーの高っけー新書版を買ったのに、このザマよ。

そういえば……『~の息子』を、ブラッド・ピットさん主演で映画化する話、もう完全に消えたのかな…。

『蒼き流星SPTレイズナー』のBlu-rayを買いました。

あちらの人って、どうしてこうも商品の顔となるジャケットにアート性を持たせない、もしくは気にならないんだろう…。

 

西暦1996年。

火星にある国連の観測基地にコズミックカルチャークラブの生徒たちが到着した。半年間、火星という新たな開拓地での生活に少年少女らは胸をときめかせる。

そんな折、基地周辺に飛行物体が接近。火星にまで冷戦を持ち込む米ソのものではないそれらは、見た事もない巨大ロボットだった。1機を追撃する3機の攻撃により観測基地は大きな被害を被ってしまう。

戦闘は終わったものの、生き残ったのはクラブの生徒や基地の職員ら数名。そんな彼らの前に、先の戦闘で追われていた1機のパイロットが姿を現す。

グラドス星からやって来た彼は、地球が狙われている事を告げる。彼の名はエイジ……といったお話。

 

本作の放送当時はアニメバカだった俺ッチ。ロボットアニメは欠かさず見ていたものですが、本作と『機甲戦記ドラグナー』は俺ッチをアニメから遠ざけるきっかけとなった作品です。

ある程度ロボットに魅力があれば最後まで見れたんでしょうが、谷口守泰さんのキャラクターデザインに耐えられない方が大きかったんですよ。顔や衣装もシンプルすぎるのは結構だけど、デザイン的にも洗練されていないんだよね。エイジの戦闘服とか、お前のそのレッドショルダーパジャマ何なんだよ?とか思ってたくらい。

そもそも、当時アニメ誌でチヤホヤされていた、『装甲騎兵ボトムズ』で谷口さんの描く”谷口キリコ”の良さが1ミリも良さが分からなかったくらいなのでね。逆に、これに順応できていたなら、いわゆる勇者系まで延々と見ていたんだろうな。

そんな谷口さん、今でもボトムズ関連の絵を描く機会もあるようですが、

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ん~む…。

でも、当時の谷口キリコよりはマシに見えるかも。

 

それからウン十年が過ぎて行く間、『~レイズナー』という作品を掻い摘んで見知りしていくうちにストーリーの方が気になり出し、国内版よりは遥かに安かったのもあったので、半ば見切り発進ながらBlu-rayを買った次第です。

ほとんど見ていない作品だけど、この頃のサンライズのロボットアニメ作品、かつ高橋良輔さんの監督作品という安心感もあるしね。

我ながら不器用なんでしょうが、個人的に配信=ネット視聴だと”観た”気にならないので…。

 

…で、とりあえず4話までイッキ見しましたが、むしろいい歳こいてから観るおかげで面白く感じます。オジサンのせいか、古い作品への耐性が強いのでね(笑)。

まずは自分らの仲間が犠牲になった発端たる存在のエイジが嫌われ役になる所からスタート。そこからエイジの愚直なまでの誠意が徐々に伝わって、最終的には同志になるんでしょうが、まずはこの経緯がお話の根幹になっているようです。

敵であれ味方であれ、なるべく人は殺したくないというエイジの青臭さもいいですね。今やこんな古臭いネタやんねーよと思いがちですが、本来なら誰しもが本能として心に持ってなきゃならない事を伝えるのは古い作品の役割なので、そういう意味でも古い作品の再放送って必要だと思うんだよ。

あと、この時代のロボットアニメには珍しく、ナレーションがないという作風も新鮮です(状況説明はあくまでアンナのモノローグ=一人称としての状況説明)。昨今では珍しくもないけど、次回予告なんて台詞のみですからね。

 

基となるキャラデザインに魅力がないので、そこは原画の人が上手く描いてくれるかなと思いきや、いわゆる神作画なカットがなかなか出てきません(笑)。

せめてロボットには期待したいのに、真っ黒な影でごまかす作画ばっかだしなぁ。

…そうそう、ロボットと言えば、「ザフトの非ガンダム系MSってカッコ良い!」とか若い人(つーか歳下)が言ってるのを見ると、「…いやいや、下半身のデザインなんかSPTじゃん、昭和だよ?」と思っちゃうんですよね、温故知新って大事だなと実感します(笑)。

 

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↑↑は配信版、↑はBlu-ray版。

俺ッチが買った物とは違いますが……高い、高すぎます。それでも装丁や特典にこだわりたい人は国内版の方がいいと思います。