『トラック野郎 天下御免』を観ました。
四国にやってきた桃次郎と金造。桃次郎は遍路の最中の和歌子に、そして金造までもが一目惚れしてしまう。
桃次郎は女トラック運転手の雅美とひと悶着を起こし、雅美の兄である勘太=コリーダと勝負をする事になる。そのレースの最中、道路に飛び出してきた千津を救うため桃次郎は勝負を放棄、産気付いていた彼女は一番星号のキャビンで出産する。
一方、金造はドライブインの夫妻から養子が欲しいと頼み込まれていた。大家族を養う金造の負担を減らすためにも、妻の君江は大企業の勤め先を紹介し、断腸の思いで娘を夫妻に託す。
その後、和歌子との浮気がバレた金造は、君江や子供たちに家を出て行かれてしまい……といったお話。
シリーズも第4弾、マンネリという名の黄金パターンも板に付いてきました。
1本の作品としての作風はマンネリでも、枝葉である小さなドラマ群は異なるから、やっぱり楽しめるんですよ。
特に今作は人情要素が強めなので、泣けてしまうシーンが多いと思います。
これまでに女トラッカーは各作で登場、かつ桃次郎と衝突していますが、今作で登場するミキサー車の運転手である雅美が強烈です。
雅美を演じるのが女子プロレスラーだったマッハ文朱さんというのもあってか、殴り合いのタイマン勝負も桃さんと互角かそれ以上です。意外な弱点も持ち合わせていますが…(笑)。
そしてもう一人、今作における準マドンナでもある千津も女トラッカーです。
どんな状況でも諦めない桃さんの姿を目の当たりにし、それまで持ち合わせていた自滅願望を捨て、桃次郎に代わりワッパを握ろうとする姿は感動的です。この辺の見せ方は実に深いです。
金造=ジョナサンには妻子があり、特に子供は10人もいるという大家族。
1作目では7(+1)人だったのに、1作ごとに、何だかんだで母ちゃんの要請に応じちゃうんだから、ずいぶん無計画というか(笑)。
そんな子沢山な家庭ですから、松下家の子供たちは長男から順に点呼をするのが慣習であり、シリーズの恒例行事にもなっています。それ故に「キャラ紹介はもういいよ…」とも思いがちですが、これが今作の見どころの一つになっています。そして俺ッチは泣きましたよ。
子役の芝居は相変わらずの大根ですが、ああいうシーンでは下手に達者な芝居を見せられるより、ちょっとくらい(じゃ済まないけど)下手な方が健気な感じがあって泣けてしまいます。
余談ながら、本作のオープニングには宮内洋さんの名前がクレジットされています(誠直也さんと並んでいるのが感慨深い)。
…が、宮内さんらしき人は一向に出て来ず、まさかドライブインにたむろしているトラック野郎たちの中の1人程度の端役なの?と思っていましたが、
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によると、テロップにはあるけど未出演との事。
クレジットされない出演は多々あるけど、その逆はなかなかの珍事じゃない?
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Blu-ray版の映像特典は予告編のみ。
この頃の邦画って聞き取れない台詞が多いから、できれば字幕も欲しいですよねぇ。
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