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Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

積みプラに付随して、積みカラーも抱えるモデラーは少なくないと思います。あ、積みプラカラーね。

 

「うわ、この色ダブってるやん…」「こんな色、買ったっけ?」とか思いながら整理していたんですがね。

そこで出てきたのがフラットベース。

買ったのは、塗装に関する知識もまだまだ薄い大昔なんですがね(それ故、溶剤分は飛んでいた)。

今に思えば、使い方は知っていても使いどころが見当たらないんですよ。

 

現在、一般的な塗り方と言えば

 (サフ→)塗装→スミ入れ→トップコート

ってのが定番。

ツヤ消し塗料の上にスミ入れをして滲んじゃった事もあったし、塗装で使う塗料は光沢=ツヤ有りのものが理想です。

最終的にツヤ消しにするならフラットクリアーでトップコートすればいいんだし、となるとフラットベースの出番がないんですよ。

 

たとえばガンダムのブレードアンテナみたいな、細くてエッジが立っているような形状を塗る際、ツヤ有り塗料はエッジ部を逃げて平面に流れ&溜まってしまうため、少々フラットベースを加える事で塗料がエッジ部に乗りやすくなる……なんて話を見知りしましたが、それでも使いどころは限られてきますよね。

 

いつか使えるだろうという発想の下、残してあるものは多々ありますが、これに関してはほぼ永久に出番を見い出せません。

上級モデラーの方々はフラットベースをどう使っているのか教えて欲しいです。

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先日、久々に『レッド・オクトーバーを追え!』を観たんですね。

個人的に、潜水艦映画にハズレなし!と豪語している時期があったんですが、本作はそれを証拠付ける作品の一つです。

もう内容は覚えてないけど、『K-19』や『ローレライ』あたりで自信を持てなくなった記憶が…(笑)。

 

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Blu-ray版にあるジョン・マクティアナン監督による音声解説で、裏切り者の意外性については描写不足だったと反省していましたが、まさにその通り。本人も反省しているから、まぁいっか。

次作(と言っていいのかどうか)『パトリオット・ゲーム』や『今そこにある危機』と違い、女性キャラが皆無に等しいおかげで緊張感が持続するのもいいんです。チト分かりにくい話ですが、見返すごとに面白く感じる作品だと思います。

 

 

――で、それに感化されて、童友社の『ロシア海軍 タイフーン級潜水艦』を買いました。

レッド・オクトーバーとは似て非なるものだけど、似てるならいいかと。

童友社という時点で一気にハードルが跳ね上がる印象がありますが(笑)、パーツ数も少ないし、比較的安いのでね(定価で1430円)。

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で、さっそく御開帳~。

この長~い艦体(優に200mm超え)を見て気が付く人は察しが良いですね。

ランナーがない、つまりゲートレスなパーツなんですよ。初めて見たわ。

正確にはゲートもあるにはあるんですが、

艦体の内側に配されているんですね。こういうのってメーカーの人が手作業で切ってるのかな?

ここで失笑系の小話ながら、ガンプラ界隈では「ゲート処理が大変だから全てのパーツをゲートレスにすべきだ!」とか強弁する人が一定数いるようですが……恥の概念を知らないって幸せだよなと(笑)。プラモなんか辞めて、完成品や食玩に走ればいいだろうに。

 

この艦体のみ、大きなダボによりスナップフィットでパチ組みできるんですが、

縦のパネルラインが合わねぇぇ…。

ダボを切り払って、外形に合わせて組んでみればちゃんと合うのかな…? ←なさそう…

 

エッジもキンキンだし、細っそいパーツも多々あり、造形的にはイイ感じです。

さりげなく横方向からも抜いてるし、割とこだわってるんですよ。

 

↑のパネルラインも含め、1/700スケールという縮尺を考えるとツッコまれそうな部分はありますが、スケールから発生する数値には意味を感じないので、個人的にはこの程度で十分です。

ただ、抜きに問題のあるパーツもいくつかあり、

どーすんのさ、コレ(笑)。

ある程度のバリはナイフで削れても、ペーパー掛けの方法が思い付きません。

しかも外形のカバーとスクリューって塗り分けなきゃならないんだぜ…(たぶん1色で終了)。

 

このタイフーン級潜水艦、キットの説明によれば1989年までに6隻が作られたそうです。

先の『レッド・オクトーバーを追え!』の序盤では、アメリカ側は最新鋭の原子力潜水艦レッド・オクトーバーの存在はまだ知らず、タイフーン級7番艦として認識(登録)していました。

上澄みながらも、キットの説明書に機体解説があるのは学びになりますね。

キット製作のモチベーションアップのためにも、また観たくなってきたぞ…。

『トラック野郎 故郷[フルサト]特急便』を観ました。

 

東京から高知へ向かうフェリーで出会った、ドサ周りを続ける歌手の卵、結花に一目惚れする桃次郎。

さっそく高知で仕事をする中、視界がぼやけた金造は事故を起こしてしまう。金造は失明を恐れ自殺を図ろうとしたところを風美子[フミコ]に救われ、こちらにも一目惚れしてしまう桃次郎。

風美子は燐に住む堀内の息子の妻だと聞かされ不貞腐れる桃次郎だったが、それは堀内の妄言で、その息子とはかつて桃次郎とトラブルを起こした竜次だった。

そんな折、桃次郎は結花と再会。思うように行かないキャバレー回りに疲れる中、本当の歌とは何かを諭された結花は、徐々に桃次郎に惹かれて行く。

そして桃次郎は竜次とも再会するが、過去を清算した竜次が風美子と共に生きる事を誓ったと知り、落胆する。

いよいよ歌を断念しようとしていた結花に、梅田コマ劇場への出演依頼の話が舞い込む。しかし、自分への想いを知った結花は、桃次郎との結婚を決意し……といったお話。

 

シリーズ第10作であり、最終作です。

10作目という自覚はあったように感じますが、最終作という気負いみたいなものはありません。右肩下がりになった結果の最終作だったようだし。

キチンと最終作という意識があれば、マドンナやワッパライバルが総登場!なんて展開もあったのかな?

ちなみに、公開当時には10作目記念パーティーというものがあったようで、歴代マドンナが参加していたとか……これは詳細を知りたい!

 

本作の脚本は中島丈博さん&松島利昭さんという、シリーズ初登板のお二人。

マンネリ脱却を図り、新風を拭かせようとしたせいか、ちょっと違う感が漂うのが残念。

手っ取り早く分かるところでは、桃さんとマドンナの会話。いつもなら終盤になっても桃さんは敬語を欠かさないのに、知り合ってすぐの時分でもタメ口になったりね。

脚本至上主義を貫いているのか、俳優や監督がこういう点に違和を唱えないのが昭和な作風なんですよね。あと2作くらい続ければ、もう少し馴染んだんだろうけど…。

 

とは言え、人情ドラマは相変わらず泣けます。

ジョナサンの妻=君江が唐突にジョナサン号を運転していましたが、そんなデタラメ設定も今作で活かしているんだから、まぁセーフとしましょう(笑)。

君江はトラックの運転はできるものの不慣れなようで、事故ってしまいます。その後、君江は自分で修理しますが、直してるのは”花嫁募集中”のアンドン。普段なら、“私がいるのに花嫁募集中ってどういう事よ?”とか言い出しそうなところを、黙々と直す姿が健気で健気で…。

その後、退院したジョナサンが“母ちゃん”ではなく、シリーズで初めて”君江”と呼ぶところで泣けましたよ。新参者による脚本が引き起こした怪我の功名ではあるんだろうけどね。

 

本作の見どころの一つは結花と風美子という、マドンナが二人である点。ちょっと桃さんも節度ないなー(笑)。

結花を演じるのは石川さゆりさんなんですが、当たり前ながら若いだけでなく可愛い!

現在の石川さんから逆算しても破綻(?)がないというか、若かりし頃からイメージがあまり変わっていないんですよね。特に声とか、もちろん変化はあるけど、聞いただけで「これは石川さゆりさんの歌声だ」と分かるんだから、これは驚きです。

ちなみに、本作のマドンナは一般投票にて決めるというトンデモ企画によりキャスティングされたそうです(石川さんは3位だったとか)。

もう一方の、風美子を演じる森下愛子さんに関してはあまり知識がないんですが、何となく堀北真希さんを連想しました。まぁ、いつもの幻覚なので、お気にせぬよう…。

 

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Blu-ray版の映像特典は、いつも通りの予告編のみです。

 

これにてトラック野郎シリーズは完結。

続編の予定を気にする人も少なくないようですが、これ以上は蛇足。あの時代に作れたからこそ面白いんだよね。

このところ、過去の傑作が自己顕示欲のままにリメイクされるケースが増えていますが(配信系に多いように思える)、本作に挑もうとする身の程知らずはいないでしょうし、いないで欲しいものです。

 

 

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観た、『トラック野郎 御意見無用』

観た、『トラック野郎 爆走一番星』

観た、『トラック野郎 望郷一番星』

観た、『トラック野郎 天下御免』

観た、『トラック野郎 度胸一番星』

観た、『トラック野郎 男一匹桃次郎』

観た、『トラック野郎 突撃一番星』

観た、『トラック野郎 一番星北へ帰る』

観た、『トラック野郎 熱風5000キロ』

観た、『トラック野郎 故郷特急便』

エアブラシの不調というより、正確には自分の至らなさのせいでサフ止まりだった『HG M9Dファルケ Ver.IV』、ひっそり塗装再開です。

塗装案を考えあぐねて放置状態だったってのもあるんですがね。

 

って事で、見切り発進だった塗装案に、ようやく落としどころが着きました。

原作を知っている人ほど「うっわ、ダッサ…」と言われそうだけど、それで正解です(笑)。

俺ッチは原作を一切知らないので、ある程度オリジナル版のイメージを持たせたまま、好きなようにカラーリングしてみました。

キットそのままの色だとデルタプラスに似ちゃうからねぇ(笑)。

 

オリジナルはほぼ全身が真っ黒(正確には濃い紫)なのが個性&魅力なようですが、個人的には明るい色も配したいんですよ。

いい歳こいて何を言ってるんだと思われようが、こういうのは自分が乗り込む機体だと想像しながら進めているとモチベーションが維持できるものですからね。

 

 装甲全体:タミヤ/ジャーマングレイ(LP-27)

 装甲色2:クレオス/RLM70ブラックグリーン(18)

 装甲色3:クレオス/ガルグレー(11)

 関節:タミヤ/佐世保海軍工廠グレイ(LP-13)

使った色をマメに載せてるモデラー諸氏のブログをよく見ますが、やっぱ備忘録を兼ねているんですかねぇ?

俺ッチの場合は、大昔に途中まで塗った物を再開させる際、どの色を使ったのか忘れる事が多々あるので、その対策として残しておくだけのものです。

先日買った、『THE BULLET TRAIN(邦題:新幹線大爆破)』

 

個人的に、本商品の目玉となる海外公開版は英語音声&字幕ナシという仕様にガッカリした旨は先に綴った通り。

それでも日本公開版とどれほどの差があるんだろうという興味もあったので、生まれて初めて日本語サポート一切ナシの英語音声で映画を丸々一本観てみた次第です。

 

観てみましたが……もちろん何言ってるのかサッパリ分かんないよね(笑)。

既にオリジナル版を見知りしているから、ある程度は何が起きているのかは分かるけど、感情移入もしにくいし。

 

ただ、一つ驚くべき事があって。

あちらの俳優さんが英語で吹き替えているんですが、喋っている時には声を発し&口を閉じている時は何も言わないという、リップシンクロっていうんですかね、口の動きと声のシンクロ率がやたら高いんですよ。

画面内の俳優は日本語で喋っているけど、吹き替え俳優が喋っているのは英語という、言葉の違いがありつつもリップシンクロができてるのって、実はかなりの技術じゃないですか?

画面の中の人が喋り始めてから口を閉じるまで、これに合わせてセリフを言い終えなければならないのは吹き替えの難しさの一つだと思います。これがほぼ完璧にできてるんだから、あちらの俳優(声優)のスキルの高さに脱帽します。

まぁ、広川太一郎さんクラスになると、画面内の人の口が開いてないのに長々と喋ってるなんてザラですが(笑)。

そんな視点で見たのは初めてだったので、近いうちに洋画の日本語吹替版を見てみようかな。

 

で、海外版本編はどうだったのかと言えば、約2時間半ある日本版を2時間弱に収めた短縮版と言われていますが、短縮した部分を繋げるために新たなカットを増やす事はなく、単純に余計な部分をカットしただけのようです。つまり、日本版を頭に叩き込んでおけば問題ありません。

削られたシーンとして手っ取り早く思い付くところでは、産気付いた乗客のエピソードとかかな。

中盤くらいでは犯人を追うシーンばかりで、新幹線側のシーンがほとんどなくなるのが気になりましたが、シュッとまとまっている感があってこちらも捨てがたいです。娯楽映画なら2時間以内がいいしね。

 

結果として、どこをどうカットしたのかを知るための余興でした。

どうしても海外版=短縮版を見たい人は、こっちを見るといいんじゃないかな。

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まぁ、コレをわざわざBlu-ray化するような気概は今の東映ビデオにはないので、DVDで妥協してくんさい…。

花粉が舞い始める時期になると、病院が混むのは嫌なものですね。

病院に行くからにはある程度の待ち時間は覚悟しているとは言え、ちびっ子の嬌声が耳障りこの上ないから、予定の時間まで外出する事を勧められたので(感染予防の意もあるんだろうけど)、近所のガストで時間を潰す事に。

 

久々に行ったガストは色々と様変わりをしていましたが、そこで可愛らしい店員を発見!

ネコロボ!

存在は知っていましたが、実物を見るのは遅ればせながら初めて。

自動配膳機と言ってしまえばそれまでなんだけど、ちょっとした台詞を発するだけでスゲー愛嬌を感じるんですよ。

「行ってくるにゃ~ん!」と意気揚々に出発、そこから店内の通路をゆっくり&確実にお客のテーブルに向かいますが、あまりスムーズでない動き=たどたどしい姿がもう健気で健気で(笑)。

ネコロボに意地悪を真似をして困らせる動画とか上げてハシャぐような、イキッた中学生とかバカな(わざわざ言い足すまでもないけど)ユーチューバーあたりには、別に共感してもらわなくて結構です。

 

昨今のアニメ芝居よろしく、変に媚びた言い方をしないのも好印象。

いずれ人気声優に声を当てさせる可能性も感じますが、その時点でネコロボの魅力は激減です。

 

あた~、いい歳こいてネコロボ目当てでガストに通おうとしてるよ、このオジサンは…。

「Hey,have you ever seen "THE BULLET TRAIN"?(ヘイ、キミは『THE BULLET TRAIN』を観た事があるかい?)」 

「I've seen it, Brad Pitt was in it...(あるある、ブラッド・ピットが出ていて…)」 

「No, it's ”BULLET TRAIN", I'm talking about "THE BULLET TRAIN"!(違うって、『ブレット・トレイン』じゃないんだ、俺が言っているのは『新幹線大爆破』だよ!)」 

――と、海外の映画オタクがこんな会話をしているかどうかは知りませんが…(おそらくない)。 

 

そんな『新幹線大爆破』の、海外版Blu-rayを買ってみました。

 

「…ん? おまいさん、国内版のBlu-ray買ってなかったっけ?」とツッコんでくれる人は、当ブログの熱烈な読者認定です(皆無だろうけど)。

ちなみに感想はコチラ

 

このところ海外BDメーカーが、日本人は知ってはいるけど忘れているような邦画をちょいちょいリリースしてるようです。日本人からすると儲け度外視にしか思えないというか(笑)。

で、本作は国内版BDとして発売されているし、俺ッチも買っています。

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…じゃ、何でわざわざ海外版BDなんか買ったの?と訊かれれば、仕様が日本版BDよりも豪華だからです。

↑の国内版の映像特典は予告編のみであるのに対し、海外版BDは、日本公開版と海外公開版の両バージョンを収録している上に、佐藤順彌監督のインタビューまで収録してるんですよ(2016年に製作された映像らしい)。

しっかり確認はしてないけど、本編はさらなるリマスタリング作業をしているらしいので、日本版BDより画質も良くなっているようです。

…もうさ、海外メーカーの方が遥かにやる気や熱を感じるよね。

国内版よりも映像特典が多い=付加価値が高いだけでなく、国内ではBD化されていない作品があったりするなら、そりゃ海外版にも目を向けますよ。違法じゃないならなおさらにね。

「DVDで発売してるならいいじゃん? そんな古っりぃ作品なんてジジイしか見ないし、年寄りの目ならDVDで十分だろ?」くらいにしか思わないんだろうね。思ってるよな、東映ビデオよ?

 

ただ、海外版BDも長所ばかりではなく、買って&見るだけでも色々な障害があるので、万人にオススメする事はしません。

ハナからメンド臭そうだと感じる人は、配信で目当ての作品を見る方がいいと思います。

こういう理由から、俺ッチは買う派なんですがね。

 

――と、どうでもいい話が続きましたが、今回の記事は商品レビューというかレポートです。

海外版BDを買う上で、俺ッチが真っ先に気にするのは字幕の非表示が可能かどうかです。

本来なら英語圏に向けた商品なので、強制的に英語字幕が表示される製品は多々あります。安かろうとは言え、これに妥協できる日本人って意外に多いんだよな…。

本作のそれに関する情報はネット上ではサッパリ見当たらず、これまで実績があるメーカーの製品だから大丈夫だろうと、人身御供の気分で買ってみましたが……以下、主な仕様です。

 ・日本公開版 音声:日本語/英語 字幕:英語(非表示OK)

 ・海外公開版 音声:英語 字幕:なし

 ・映像特典 音声:日本語 字幕:英語(非表示OK)

俺ッチがコレを買ったのは、約30分短縮した海外公開版が収録されているからだったんですよ。

…なのに! 肝心の海外公開版の仕様に絶望……これだけが惜しい! 国内版以上の高画質と佐藤監督のインタビューのおかげで、僅かに救われるものの、モヤッとするなぁ…。

関係ないけど、『トラック野郎』の洋題が『TRUCK GUYS』というのを知れたのは良かったかな。

 

ちなみに俺ッチが買ったのは4000円台でした。

あちらでの定価は3000円未満ですが輸入品ですからね、日本で販売しているお店の事情を考えれば、まぁ妥協できる範囲内でしょう。

 

と、相変わらずニーズのなさそうな情報でした。参考になったという人が、どれほどいるのやら…。

『トラック野郎 熱風5000キロ』を観ました。

 

信州に向かった桃次郎は、身に覚えのない当て逃げの罪で警察に連行される。誤解は解けたものの、これをきっかけに桃次郎は被害に遭った女性、夏と知り合う。

そんな折、給料がいいという話に飛び付き、材木の運送会社に勤める事になった金造が事故に遭ってしまう。金造の見舞いに行った桃次郎は、そこで働く夏と再会。夏は運送会社の社長である日疋の娘だったのだ。

夏との飲み比べに負けた桃次郎は、修理に出している一番星号が戻ってくるまでの間、日疋の運送会社で働く事に。

桃次郎はそこで働くノサップとライバルのような関係になるが、ノサップには夏と日疋に隠している過去があり……といったお話。

 

シリーズ第9作。

この辺に来ると作り手側が飽きてきているのか、シリーズ序盤のノリからかけ離れてきています。

コメディ要素もあるにはあるけど、それ以上にシリアス要素が強いんですよね。コメディシーンに下品さがないんですよ。

いい大人が、まるで小学生が読むギャグ漫画のように演じているのをお父さんの脇で見てゲラゲラ笑う子供もいたと思うんですよ。ウンコ&チンチン、おならプ~とかやっときゃ昭和の子供には爆ウケ間違いないでしょ(笑)?

コメディよりも、人間の奥深さを描くドラマに重きを置くようになってしまった嫌らしさは、少なからず感じてしまいます。

 

辛い過去を背負うノサップは、その原因となった日疋を目の仇にします。

そして日疋に対する怒りが爆発した時、ノサップはとんでもない行動に出ます。

このシーンの直前、夏はノサップに向けてライフルを向けますが、まさかトラック野郎シリーズにおいて銃を向けるシーンが登場するだけでも衝撃的なのに、それ以上の事をしようとしますからね。トラック野郎シリーズにおいてはキャラのほとんどが道交法上の罪を犯していますが、それらが可愛いものに思えるくらい。

あんなデカい事件を起こしながらも、何もお咎めもないのがトラック野郎時空です(笑)。夏も、それでいいんかい…。

…でもね、そのくらい大らかでいいんですよ。たかが映画という絵空事なんだし。

その辺を現実変換して、矛盾や不条理をネチネチ糾弾するバカが増えましたが(ツイッターとかヤフコメとか)、こういう虚実の境が付かない連中が娯楽の幅を狭めているんだよな。

 

かつての夫”安曇野”と別れ、今ではスナックのママをしている、はる恵。

“安曇野”が亡くなり、二人の娘である陽子を引き取ろうとするかどうかという、シリーズではよくある定番の話(笑)が今作でも展開されます。

はる恵は初めは嫌がるものの、やはり自分の子供ですから結局は引き取る方向になり、醜態を見せてしまった罪悪感でもあるんでしょうね(ハイヒール越しの陽子のカットが印象的)、陽子に認めてもらうためにも、はる恵は店を辞めます。一から出直す決意の表れです。

ここで思い出すのは、日疋と夏の関係。日疋も再出発するために夏を引き取ったんですよね。

特に親の立場にあるまともな大人は、子供があればこそ外道に身を落とさずに済むはずです。大人が大人として頑張れるのは心の拠り所があるおかげであり、その多くは子供の存在なんでしょうね。

コメディ要素が薄まった代わりにこういったドラマ性が強くなり、深く沁みるエピソードが増えたのもシリーズ後半(or終盤)の特徴です。

本来、トラック野郎シリーズは人情話ですしね。

 

シリーズにおいて、もう一人の主役である一番星号の出番が少ないという意味でもレアな作品です。

かと言って、桃さんがワッパを握らないわけにも行きませんから、短期間ながら運送会社で働く事になります。

色々と不本意が重なったとは言え、まさか桃さんが緑ナンバーのトラックを運転する日が来るとは…!

 

材木を乗せたトラックが走る山道の風景を見ると、『恐怖の報酬』を思い出します。

実はトラック野郎シリーズにはシナリオ止まりの作品が2作ほどあるようで、その1作がニトログリセリンを運ぶってんだから、もうね(笑)。

リメイク版『恐怖の報酬』が公開されるタイミングだったせいでお蔵入りになってしまったようだけど、そこは強気で通して欲しかったな~。痛快度だけなら確実に勝算があっただろうに…!

 

マドンナは小野みゆきさん、ワッパライバルは地井武男さんが演じていますが、二人とも実にワイルド! 山猫や山男というワードがよく似合います。

小野さんは撮影当時19歳って事にも驚けますが、若くシャープな地井さんがカッコ良いんですよ。優しそうなお爺ちゃんという晩年のイメージしか知らない人は、こちらに驚けるんじゃないかな?

 

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Blu-ray版の特典は、相変わらずの予告編のみです。

 

 

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観た、『トラック野郎 御意見無用』

観た、『トラック野郎 爆走一番星』

観た、『トラック野郎 望郷一番星』

観た、『トラック野郎 天下御免』

観た、『トラック野郎 度胸一番星』

観た、『トラック野郎 男一匹桃次郎』

観た、『トラック野郎 突撃一番星』

観た、『トラック野郎 一番星北へ帰る』

観た、『トラック野郎 熱風5000キロ』

観た、『トラック野郎 故郷特急便』

パナソニックがBD-R事業を辞めてから、そろそろ1年。

レコーダーに保存してあるものはディスクに焼く派なので、安心と信頼の実績があるパナソニックブランドが消滅してしまうのは、残念とか悲しいとかなんてものではなく、かなりの死活問題です。

焼いてる最中にエラーが出る事なんか皆無、全てをチェックしているわけではないけど、再生にも何の不具合もなかったくらい。

 

って事で、信頼できる製品を作っているメーカーはないかと模索中です。

“BD-Rオススメ10選ランキング!”みたいなページなんか、あからさまに偏っていて色々と勘繰っちゃうよね(笑)。

家電量販店でお店の人に聞いても、この辺は知識の範疇外のようで、曖昧な答えしか返ってこないし。

結局、自分の身を削って調べていくしかないんですよね。

 

そんな調査の中、これを買ってみました。

パナソニック以外の製品を買うのは初めてだったんですが……テメーはダメだ

ダビングしたものを再生、チャプター頭を何秒か見る程度にチェックしてみたんですが、10枚中3枚で再生不良が生じるという有様。マジかよ。

 

ちなみにウチのレコーダーはパナソニック製なんですが、レコーダーとディスクの相性ってあるんですかね?

もしかしたら、notパナソニックのレコーダーなら↑のBD-Rは問題なく使えるのかもしれませんが…。

 

パナソニック製BD-Rがなくなって困っている人って、決して少なくないと思うんですよね。

そんな人たちは代替品として、どこのメーカーの製品を使っているんでしょう?

信用ではない、信頼できるメーカーを発見した方がいましたら、ぜひご教示願います!

 

 

『宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー』を観ました。

 

宇宙戦隊キュウレンジャーの一員であるスティンガーは半年前の出来事を思い返していた。

スティンガーは、同じキュウレンジャーであり一方的に相棒呼ばわりするチャンプと共に、サソリ座の同志を裏切り、今や宇宙幕府ジャークマターの手先となった兄スコルピオを探していた。

とある町に辿り着いた二人は、とある女が人々を襲っている場面に遭遇、これを撃退する。

再び現れた彼女=ミカと相まみえる中、スティンガーはミカの孤独を知る。そして、自分を化け物呼ばわりする町の住人への復讐心を燃やすミカを救おうとする。

しかし、ミカはダイカーンからカローへの出世を狙うザンダバルドに利用されている事を知らず……といったお話。

 

今やスーパー戦隊シリーズのスピンオフ作品も珍しいものではなくなっていますが、メンバーの一員をフィーチャーした作品は本作が唯一でしょう。あまりに唐突過ぎて、なぜスティンガー?と当時は思ったものです。今に思えば、大人の目論見が色々とマッチ&リンクしたんだろうなと想像できますがね。

昨今ではネット配信限定を銘打って、ミーハー感丸出しの小品を濫造していますが、1話が10分未満(…)の作品を小出しにするより、1時間近いVシネマを1本として作る方が上品に感じます。

ちなみに本作は59分もあり(テレビ本編の2話分以上!)、劇場版や一部のVSシリーズよりも長いのが好印象です。

 

スピンオフと言えば、“本編=テレビ版の〇話と△話の間を繋ぐストーリー”という作風は止めて欲しいですね(直近だと『仮面ライダーガッチャード』の映画版とか)。テレビ版を欠かさず見てる人をバカにしてる!とまでは言わないにしてもね。

本作もチャンプに関する問題が解決しないまま終わりますが、本編終了から数年も経ってから観ると、正~直、サッパリ覚えてないんだよ…。

 

基本的にスパ戦の本編は約50話近くあるんですから、わざわざ別媒体で番外編なんか作らなくても、本編中の数話を個人フィーチャー回にすればいいじゃん?とも思いますが、根っこは子供向け番組ゆえテレビ本編や映画には、おそらく表現方法にも信じられないくらいの制約が付いて回るんでしょう。

その点、Vシネマはもう少し審査が緩そうなので、作り手側もフラストレーション解消の捌け口を見つけた感じかもしれませんね。

 

…となれば、坂本浩一さんの出番ですよ。

嫌な世の中の流れのせいで最近はおとなしめになっちゃったけど、本作は浩一監督のエンタメ志向全開だった頃の作品なので、しっかり男の子向け作品になっています。

個人的に、変身前の俳優を魅力的に見せるのが浩一監督の好きなところです。男子にはアクションを、女子にはセクシーを!みたいなね(笑)。

決戦ギリギリまで変身させずに生身で戦わせる、それだけ俳優の顔が映る時間を増やしている事でもあり、カッコ良く見せてもいるんですよね。ド最年少の小太郎ですら強そうに見えるし(笑)。1時間近くある変身ヒーロー作品でありながら、変身している時間は10~15分くらいしかないんじゃない?

そして女子もガンガン戦いますが、タンクトップ&ショーパンに全身オイルという出で立ちは、もはや浩一監督作品における正装です(笑)。ミカを演じる間宮夕貴さんの力強いアクションは力演そのもの!

 

人間とイッカクジュウ座のハーフである事から、ミカは異形の腕を持っています。

その他は普通の人間の姿をしているせいで、化け物感がいっそう強まって見えてしまうんでしょう。そんな感情をストレートに出してしまう町の住人の冷酷さが胸クソ悪いですね。

ミカの事情を知ろうとしないだけでなく、理解するつもりもない。歩み寄ろうとする人が皆無ってんだから救いがなさすぎます。

ただでさえ孤独は人の心を荒ませるものですが、そこに追い打ちをかけるように迫害されれば、そりゃ復讐の念に駆られるのも必然です。

ミカが迫害されるのはザンダバルドが仕向けたものでしたが、そこからミカは…。

おそらくミカに同情、かつ賛同してしまう人は多いでしょう。今時のテレビでは、深夜枠であっても放送しにくいっつーか、できないでしょコリャ(笑)。

“血がドバドバ出るから大人向けだ!”とか言っちゃう子もいますが、テレビで放送しにくいテーマを扱えるのもVシネマの特権だと思います。

激しいアクションに目を奪われがちですが、かなり重め、かつ哀しいお話なのです。

 

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Blu-ray版の映像特典はメイキングや、スティンガーを演じる岸洋祐さんのMV等々。

どことなくミュージカル風味もある作風なんだよ…(笑)。