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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

今頃になって、ようやく『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を観終えました。

 

企業複合体ベネリットグループが運営するアスティカシア高等専門学園に転校してきた少女、スレッタ。

登校早々、スレッタは登校前日に知り合ったミオリネと知り合った事から、学園のエースであるグエルより決闘を申し込まれる。巨大ロボット=モビルスーツに搭乗し、1対1による戦いで勝敗を決するというものだ。

スレッタは自らが持ち込んだモビルスーツ、エアリアルに搭乗し、驚異的な力を以てグエルに勝利する。生徒たちがスレッタの勝利に湧く陰で、ベネリットグループの面々は訝しむ。エアリアルは禁忌とされる兵器“ガンダム”ではないか……といったところから始まるお話。

 

ガンダム作品には三つのジャンルが存在し、初代『機動戦士ガンダム』の世界の延長線上にある宇宙世紀系、宇宙世紀とは別世界で”ガンダム”を冠するだけのオルタナティブ系(“アナザー系”と呼ぶのはもう古いらしい)、各作品のしがらみを一切無視しプラモデル=商品としてのガンダムを扱うビルド系が今や確立されています。

 

そんなガンダム作品の最新作である本作。

オルタナティブ系作品という事で、設定の隙間を見つけては変更&改竄を繰り返し、まるで出涸らしのお茶にお湯を足してすすっているような宇宙世紀系よりは遥かに期待していました。

それ故、新しい事をやらねばならないのが定めですが、新しいものが必ず面白いというものでもなく、あまり刺さらない作品でした。現時点での個人的ランキングとしては、かなり下位です。

 

まず最初から懸念していた事でしたが、女子がガンダム作品の主役というのも熱くなれません。やっぱり最後までダメだった。

そもそも、本作の女子キャラ全般にサッパリ魅力を感じなくてね。

過剰に個性を出したがる台詞や芝居が耳障りで、この世界には普通に喋れる女子はいないの?と。声優が与えられた仕事をキッチリこなしているのは分かるんだけど、アニメアニメした芝居がもうムリ。

特にチュチュの一挙一動が盛り上がっていたようですが、個人的にはこの人こそがそう思わせる最右翼。

余談ながら、チュチュがちょいちょい言ってる”アーシ”って何なんだ?と思ったけど、自分の呼び方=一人称だったんだね(アーシアンが関連しているのかと思ってた)。“あたし”→”あーし”と変形したって事なんですね、なるほどなるほど……寒い

 

本作を観て思ったのは、特にオルタナティブ系で言われる指摘ですが、「…じゃ、ガンダムって何?」という問いに対して返せるのは“政治”ではないかと。

ガンダム作品で描かれる戦争は各陣営、主に国家間が抱える問題=政治から始まっている事が多くないですか?

本作ではデカくなりすぎた企業が力を有り余らせているみたいですが、国家と呼べるほどではありません。

クワイエット・ゼロに関しても、コングロマリット企業にある一部の者たちの突出程度のもので、テロ国家を気取る規模。最終的には地球議会連合と呼ばれる大きめの規模の機関が暴徒鎮圧のために戦力を投入していましたが、その程度。

本作で描かれるのは、せいぜい“戦闘”であって“戦争”と呼べるほどのものには見えませんでした。本作を見て戦争の怖さがどうとか言ってる人は、もう少しアニメを見る本数を減らした方がいいと思います。

 

みんなを守りたいしお母さんも助けたいというスレッタの願い、そしてガンダムが集まって(ガンダムを冠するMSが意外に少なかったのは好印象)奇跡を起こすというラスト。

二兎を追う者が二兎を得て、もちろんのごとく誰も死なないってんだから、もうプリキュアの最終決戦でも見てるのかと思ったよね(笑)。

ガンダムと言えば戦争を描いているから人が死ぬけど、あんまやりすぎると慣れっこになっちゃうどころか食傷気味にもなります。

だからって、誰も死なないのも極端な話で、ご都合的というかわざとらしく見えちゃうんだよね。

 

本作はガンダムに若い客を取り込みたいという思惑もあったらしく、媚びるような内容にならなければいいんだがと懸念したものです。

女子が主役の学園モノとか言ってる時点でやれやれ感が半端じゃなかった記憶があります。「バカ野郎、ガンダムなら“士官学校”だろう!」ってガンダム右翼もいたのかな(笑)。

これは本作に限らずですが、ネット発祥の造語(or新語)をセリフとして口に出してしまうのってダサいというか、恥ずかしくなりますね。一例として”ブダスタクソオヤジ”なんてワードが盛り上がってましたが、オジサンは”だぶすた”ってなぁに?って所から始まるんですよ(笑)。

若い(感性を持った)人ほどネット用語が出てきただけで湧いちゃうんでしょうが、その手の言葉って確実に流行り廃りがあるものです。

そして周知の通り、ガンダム作品は何10年後にも語り継がれるシリーズだから、当時の流行り言葉を使おうものなら後世で失笑される事にも繋がるんだよね(『~SEED DESTINY』でそう感じた)。

 

チト話がスレますが、あの異常なまでの『鬼滅の刃』ブームの時期に乗っかっていた人で、今でもあの時のテンションを持続できている人は半分にも満ちていないと思います。

これに始まる、一瞬だけハネたアニメ作品ってかなり多いですが、所詮は流行りモノ。つまりは消耗品です。

若者受けを狙ったところで、若い人ほどいつまでも同じ作品に固執する事なく、”古い作品はダサい”という発想から次に流行る新しい作品に移ろいやすいように見えるんですよ。

それ故、本作で獲得したお客は徐々に減って行き、“~水星の魔女2”でもやらない限り戻ってくる事はないでしょう。

そして残るのは、シリーズとして好きなガンダムファンとガンプラバカだけという現状にループするわけです(笑)。

この辺、我ながらスーパー偏見だけど、あながち間違ってもいないんじゃないかな。

 

そして、ガンダムと言えばモビルスーツは欠かせず、オモチャバカにとっては最大の見どころ。

このところの、“仕方ない”という言葉だけでは割り切れないガンプラを取り巻く状況にシラけてきたというのも相まって、本作に登場するMSにはさほどの魅力を感じませんでした。ガンダムもカッコ悪いし。

特に後半(俗世では”シーズン2”と呼んでいるらしい)に登場するMSは、彩度を落とした地味な色がカッコイイ!という絶賛もよく目にしますが、ガンプラとして見るとビミョ~な成型色で、調色に失敗してできた汚ったねー色に見えてしまうんですよ(笑)。

 

放送開始前、YOASOBIがオープニング曲(”主題歌”とは呼ばない)を担当するとの事で、勿論のごとく(笑)大ブーイングがありましたが、みんなそこまで気にしてるんだなぁと。

『~SEED』リマスター版よろしく、後年になってYOASOBIが本作に関わっていた事を自覚しなくなった時にはボロクソ言っていいと思うけど。

オープニング&エンディング映像は作り手の紹介=作品本編に影響を与える事はないくらいにしか思ってないし、1度見たらもう見てません(笑)。

演出として、

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↑がエンディング曲として使われるのは良かったと思います。

コロコロと無駄にOP&ED曲が変わるのが常となりましたが、やっぱり最初のOP曲こそが最もインパクトを与えるし、見ている側としても愛着を感じるものなんだよね。『~OO』もそんな感じだったし。

『HG M9Dファルケ Ver.IV』の、地味~な進捗状況。
 
まずは、前回やってた頭部の塗装に関して。
その後、
顔のパーツをマスキングして、ヘルメットを組んでみました。
頬から顎にかけた部分に全くクリアランスがないので、厚さ0.07~8mmもあるマスキングテープではなく、0.01mmのコンビニ袋でマスキングしました。ちゃんと後で取れればいいんだけど…。
 
その後、瞬着で接着し、なるべく周囲の塗装してある部分には触れぬよう、ストロークを短めに意識してペーパー掛け。
からの、ヒヤヒヤドキッチョのサフ吹き。
まずは第1段階、合わせ目は消えてくれています。
そして本塗装をしてみると…。
おお~、頭のてっぺん&耳の上の方を消したんですが、イイ感じになってくれました。
既に塗装してある面と削って露出したプラとの境目はどうなるか気になりそうですが、400→600番→スポンジやすりの後、サフを挟んで本塗装すれば見分けが付かないくらいにはなります。ちょっと気になるくらいだったとしても、なーに、ツヤ消しトップコートという魔法で消えてくれます(笑)。
 
合わせ目消しは形状によってはメンドくせーし難しいけど、そこから塗装してキレイなツライチになってくれるのって、プラモ製作で一番エクスタシーを感じる瞬間です。別名、パチラーには分かるまい領域の世界。
 
ついでながら、武器の合わせ目消しも。
久々にハードな合わせ目消しで骨が折れたよ。こちらもちゃんと消えてくれていればいいんですが…。
ちなみにこの銃=グラーツマンリッヒャー、基本形のサブマシンガンの先端にパーツをくっつけてアサルトライフルになるんですが、
サブマシンガンのバレルを突っ込んで固定するんですよね。こういうパーツ構成にウンザリするのは塗装派の人々です(笑)。
先端パーツの穴を広げて(確かφ3.8)、僅かに触れるくらいまでユルユルにしておけば、キャリングハンドル的なパーツで両パーツを固定できます。
 
にしても、ここまでカッコ良いデザインですが、40mmライフルのグリップ形状だけはダサダサですね。
何かこう、もう少し角度を付けて欲しいのに加え、グリップ自体も長すぎて掌パーツからずいぶんハミ出ちゃうんだよ。
トリガーがないのもウ~ンですが、ま、これが近年のバンダイ仕様だからねっ☆ 4000円近いキットでこんな真似されちゃなぁ…。
 
 

『買った、中古『HG M9D ファルケ』

『HG M9D ファルケ』~その1~

『HG M9D ファルケ』~その2~

『HG M9D ファルケ』~その3~

『HG M9D ファルケ』~その4~

『HG M9D ファルケ』~その5~

『HG M9D ファルケ』~その6~

『HG M9D ファルケ』~その7~

『HG M9D ファルケ』~その8~

@onefiveというガールズグループがあるんですがね(アイドルとはチト違うっぽい)。

能動的にガツガツ追っかけるほどではないけど、そこそこ注目しています。

手っ取り早い紹介をすると、実写版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』に登場する地下アイドルグループのうちの4人を演じた子たちです。

 

そんな彼女らが近所のショッピングモールでリリースイベントを行うって事で、そっち方面に行く用事もあったついでに行っちゃったよね。

なるべく近くで見たいのは当然ながら、とっくにオジサンだから遠巻きに見るくらいに留めたけど…(とは言え、俺ッチなんかよりも白髪混じりの大先輩どころか、若めの女子も意外と多かった印象)。

せめてもう10年若ければ、そっちの仲間に入れただろうに…。

 

イベントはスマホ撮りOK&SNS上げ上等と謳ってたけど、他人に一方的にスマホを向ける事に無礼を感じる俺ッチは何もせず、今になって後悔しているという毎度のパターンです。

 

遠くで見てもそう思うくらいだけど、もちろん実物は可愛いですね!

あんな華奢な体格で(脚の細さに驚愕)、よくもまぁあれだけ踊れるものさねと感動しちゃったよ。

しかも、ナマ『未来図』が見れて激アツ!

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そんな@onefiveちゃんが近々アルバムを発売するという告知を兼ねたイベントだったんですが、本物を見た以上、ひっそりと応援する意味で買ってみようかなと。鉄は熱いうちに打つ。

…が、

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ははははっせんにひゃくごじゅう円っ…! 

今時のCDアルバムってそんな高いのっ?と思いましたが、どうやらこちらはBlu-ray付きタイプの話のようです(ちなみにCDのみは3850円)。

とは言え、MVが付いているならそっちの方がいいしな~…。

『マジンガーZ対デビルマン』を観ました。

 

世界征服を目論むDr.ヘルが差し向ける機械獣が光子力研究所を襲う。

甲児がマジンガーZに乗って機械獣を撃破した直後、有史以前に超能力を持ったデーモン族のシレーヌが復活する。シレーヌを追跡する明=デビルマンは、魔将軍ザンニンを初めとするデーモン族の妖獣軍団が復活、しかもDr.ヘルが彼らを配下に置いた事を知る。

シレーヌはマジンガーZの致命的な弱点を克服するジェットスクランダーの破壊に成功、Dr.ヘルはデーモン族と機械獣軍団を以て光子力研究所への総攻撃を開始する。

その戦いの中、甲児との友情が芽生えた明=デビルマンはDr.ヘルに捕らえられ……といったお話。

 

今でこそ別作品が同一の世界観を共有する、いわゆるクロスオーバーなるものが普及していますが、その始祖となるのが本作でしょう。

『マジンガーZ』と『デビルマン』という作品は、共に原作者が永井豪さんというだけで全く別のお話。しかもテレビアニメ版としては局の隔たりもあっただろうに、これらを一つの作品にしてしまうのは当時としても珍しい試みだったように思えます。

とは言え、両作が放送されていたのは70年前半。『デビルマン』の方は本作の公開前に放送は終了しており、アニメが見下されていたであろう当時は、終わったガキ向け番組なんかもう知ったこっちゃないという気風の下、今ほどは権利回りの問題もなく製作できた時代だったのかもしれません。

 

お話としては『デビルマン』が『マジンガーZ』の世界にお邪魔するような感じです。

それ故、敵も味方もマジンガー住人の方がパワーバランスが上。漫画版を知っていればデビルマン側の方が圧倒的に上である事は分かっていても、それを口に出さないのが大人のマナーです(笑)。

 

アニメとは言え、一般的な映画も顔負けなのが画角の使い方。

左右の両端ギリギリに被写体を配して、横長のワイドスクリーン=シネスコサイズをフルに利用する画作りが巧みなんですよ。実写として同じ事をやるとわざとらしく見えそうなので、アニメだから許される表現なのかもしれません。

作画レベルもTV版より遥かに高く、まさに大画面で観るに相応しい、キチンと映画を意識して作られているのが良いですね。

43分という尺もちょうどいい。

 

主役はマジンガーZとデビルマンですが、本来のそれらは兜甲児と不動明です。

手段は違えど志を同じくするヒーローたちを描いているんですが、ちょっと事務的なんだよね。友情と呼ぶにはもう一歩たりないというか。

身の上を明かし、それを話すからには明も甲児に対してある程度は腹を割っているんだから、もうちょっとこう、せめてお互いの呼び方から歩み寄りましょうよと。

ラストでは“明くん”や“甲児”と呼び合って別れるとかやってくれたら、感泣間違いなしだったろうに…。

 

音楽面においても激アツです。

マジンガーZと言えば♪そぉらに〜そびえる〜、くろがねのっしろ〜♪が有名ですが、これを使わないという意外性

オープニング曲代わりに『Zのテーマ』から始まるんだから、のっけから掴みはオーケーってモンですよ。

そしてクライマックス、ピンチからの大逆転の際に流れる『マジンガーわがマシン』の曲調も相まってカタルシス全開!

先にも述べたように『マジンガーZ』の世界がメインのお話ながら、『デビルマン』の主題歌のみならず、劇伴までをも使っているんだから心浮き立つ演出ですね。

 

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Blu-ray版は『マジンガーZ対暗黒大将軍』『グレートマジンガー対ゲッターロボ』も収録しているので、お買い得の部類に入る商品だと思います。

休日のノルマとして映画は観たいけど、あんまり長いのは気が乗らないなーという時にもってこいな作品と言えば『コマンド―』でしょう。

無駄な時間を極限まで削ぎ落とした結果か、91分という短さが潔いんです。

退屈で悠長なシーンが皆無に等しいのは、まさに娯楽作の手本ですよ。

 

今回の鑑賞で気付いたのは、ジェニーってメイトリックスの本当の娘じゃないんじゃない?と。

現役だった頃のメイトリックスが、どっかの戦地で被災に遭ったジェニーを引き取った、みたいな。オープニングで見せる、まるでカレカノのようなイチャつきっぷり(笑)は親を失った反動なのかなと。

二人が母親の話を一切しない点も、その裏付けに思えます。

 

ラスト、帰ってきたメイトリックスとシンディを迎えるシーンは、まるで夫婦と子供のように見える→後に3人で暮らす姿を想像しがちですが、初登場シーンにおける電話の会話からして、そういえばシンディには恋人らしき人がいるんだよね。

エンディング後のメイトリックスとシンディは友人関係に留まるのかな?

 

モーテルのシーンで、メイトリックスはクックに銃口を向けられても平然としていますが、クックが使っていたのはリボルバー式の拳銃で、この時には既に6発を使い切っていた事に気付いていたからこそなんですよね。余談ながら、あれだけデカい発砲音がしているのに逃げる準備をしない隣室のカップルの胆力もなかなかですね。よっぽど溜まってたんだろうなと(笑)。

ロケットランチャーに関しても、敵地に乗り込んだメイトリックスが2発撃ってランチャーごと捨てるのは、先にシンディが2発使っていたからなんでしょう。逆を言えば、たった2発のためにあんな重そうなのを持って行ってたのかメイトリックスよ(彼にとっては、さして重いと感じるものでもないんでしょう)。

…といった具合に、銃火器の弾数にこだわっているのは芸が細かいですね。どこまで計算していたかは怪しいけど(笑)。

 

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Blu-ray版には2種類の吹替版が収録されていて、玄田哲章さんと屋良有作さんがそれぞれアーノルド・シュワルツェネッガーさんの吹き替えを担当している事から、便宜的に玄田verや屋良verと呼ばれているようです。

そして(変な)人気があるのは玄田verのようですが、個人的には屋良verにおけるシンディ役の小山茉美さんやサリー役の鈴置洋孝さんが好きなんですよね。

ふと西部劇が観たくなったものでね。

“西部劇の大作”という触れ込みしか知らない状態で、『西部開拓史』をチョイス&観ました。

 

アメリカ西部に夢を抱いた時代。

東部での農業を捨てて一念発起し、開拓者になるべく西部に向かうプレコット一家。その娘だったリリスとイーブの姉妹は、それぞれ愛する男と家庭を持ち、やがて晩年を迎える……といったお話。

 

…と、粗筋が雑ですが、アメリカ西部の開拓を主題にした、全5話からなるオムニバス形式を採った作品です。

開拓者一家であるプレコット一家の姉妹、リリスとイーブの少女時代から晩年までを描いていますが、伝記のような感じではなく、二人と周辺の人々を中心としたエピソード集になっています。

ガンマンたちのガンファイトを見せるようなアクション西部劇ではなく、アメリカ西部の開拓=フロンティア時代の始まりと終わりを描いた、ちょっとした歴史モノです。アメリカの爺さん世代が、古き良き時代に思いを馳せたがりそうな(笑)。

余談ながら、“西部開拓史”という邦題の言葉選びが端的で明快ですね。これは名訳。

 

本作に関して知っている事と言えば、3台の映写機を使って三つの画面を横に並べて投影するというシネラマ形式という上映形態を採っていたようです。

1:2.88という画角も、なるほど約3台分ですもんね。

それ故、劇場公開していた際は画面の繋ぎ部が少々ズレていた事もあったようですが、ここは映像ソフト化しても修正しきれないようなので、元々が

シネラマ作品だったと大目に見てあげましょう。

3台のモニターを使って一つの画面を構成するという意味で、否応なしにもアーケードゲームにあった『ダライアス』を思い出します(『ギャラクシアン3』の方が近いかな?)。

 

出演者が豪華なのも見どころです。

正直、俺ッチの世代では思い入れはないけど、名前くらいは知っている人たちがワンサと出演している時点で、オールスター映画っぽさがあるのもいいんです。

そんなスター俳優のほとんどが男優で、実質的な主人公であるリリスとイーブを演じたデビー・レイノルズさんとキャロル・ベイカーさんの取り巻きに近い扱いに甘んじているのは意外ですね。このくらいの時代であれば、俺が主役じゃなきゃイヤだと駄々をこねる人も多そうだし?

 

シネラマに加え出演者も豪華という大作感が付いて回りますが、いざ作品を観てみれば一大叙事詩とでも言いたげな、序曲や休憩どころかエンディング後には退場曲まで含んでいる(!)んだから、長い時間を映画に身を委ねていたい気分の時に観るにはもってこいです。

逆に、そうではない人にとっては、ただただ苦痛に感じてしまうでしょう。

まずは一枚絵を見せたままの序曲があり、その後にはオープニングクレジットが始まり、ようやく画面内で動くものが映るまで7分以上も掛かるってんだから、ちょっとした苦行です(笑)。

とは言え、本作の尺は165分。この頃は2時間半を超えれば休憩を挟む作品が多かったんだなぁ。パッと思い付くところでは『トラ!トラ!トラ!』とか『ナバロンの要塞』にはインターミッションがあったしね。

このくらいの尺ならノンストップで続く昨今の作品を考えると、時間を惜しむ人が増えたんだなぁと感じます。

 

姉妹が主役という事で、有事の際には猫の手にも足らない華奢な女子の色恋模様を描いた作品と思いがちですが、そこは開拓者一家の一員だけあって、実にアクティブ。

1番目のエピソードでの筏による川下りも、自ら操舵するわ川に落ちたところで泳げるわ、サバイバル力が高く、実に逞しいんだから農家出身も伊達じゃないってものです。

それでいてキチンと乙女な部分も持ち合わせているのもいいですね。イーブの晩年はちょっと切なくなったな。

 

4番目のエピソード、西部に鉄道を敷設させようとする鉄道会社は、先住民であるインディアンと協定を結び、ひたすら作業を進めますが、ライバル会社に負けじとインディアンを裏切ります。

これに怒ったインディアンは作業現場にバッファローの大群を放ちますが、これがド迫力を通り越して、しっかり恐怖です。

あれだけの巨体を持つ何百というバッファローの群れが一方向を駆け抜ける姿は、まさに激流のごとし。人々や施設がその流れに飲み込まれて行く画には、ただただ唖然。

よくあんな画が撮れたなと思うと同時に、本作の見どころの一つです。これぞ古い映画の魅力ってものよ。

 

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Blu-ray版には吹替版はありません。こういう長尺&キャラが多い作品こそ、吹き替え版があって欲しいと思うんですがね。

映像特典としてシネラマの勃興と衰退を語るドキュメントがありますが、本作とはさほど関係ないので、まぁ冷やかしに一度見ておく程度のものです。

新エアブラシに慣れてきた、つまり塗装に関して僅かながらの進歩はしているだろうけど、上手いor下手は抜きに、今は楽しいと感じています。

その反面、筆塗りに関してはサッパリ上達しなくて自己嫌悪気味。

 

って事で、『HG M9Dファルケ Ver.IV』はゆ~っくり進捗しています。

頭部は後ハメ不可に思えたので、顔を塗装→ヘルメットを接着して合わせ目消し→顔をマスキングして塗装という手段で妥協。

どこかしらで分割するのもアリだけど、パーツ同士の隙間ができちゃうのが嫌なんですよね。上手い人はその辺もしっかりチリ合わせをやってるんだろうけど。

顔のパーツは余剰扱いとしてもう1個あるから、後ハメ可能であれば、目の色を変えたバージョンなんてのも作りたかったなー。

 

こんな感じで、作業時間は長い割に全体の進捗度は少ないというね。

ホント、プラモって無限に時間を要する趣味だよな。

 

スミ入れの話が出たついでに。

100均のネイルコーナーに売ってる面相筆セット、意外に良いですね。

プラモ屋にある、片や1本200円以上もする物よりは品質が良くないんでしょうが、キチンと洗えば何回か使えるし、割と雑に使えるスミ入れ用にもってこいです。

溶剤での洗浄をシャンプーに例えるなら、

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↑これでリンスしておけば、使い捨て以上の物になりますよ。

にしても、エアブラシよりも筆塗りの方が扱いは楽だと言われていますが、使用後の後始末に関しては筆の方が大変じゃないですか? not水性系塗料の、能率的な筆の洗い方ってないですかねぇ。

 

ところで、本体のメインカラーにと思ってた色が、色味がチト違くて…。

キャップの色より明るいんですよ。3分くらい攪拌してるのに、いつまで経っても黒味が強くなってこなくって。

塗り終えて、エアブラシのカップ内に塗料が余ってる時はキャップに吹き付けるんですが、クレオスの場合にはこういう差異があまりないように思えます。

まぁ、あんま真っ黒に近くなってしまっても、スミ入れの色に悩むから、もうこれでいいや(笑)。

 

 

『買った、中古『HG M9D ファルケ』

『HG M9D ファルケ』~その1~

『HG M9D ファルケ』~その2~

『HG M9D ファルケ』~その3~

『HG M9D ファルケ』~その4~

『HG M9D ファルケ』~その5~

『HG M9D ファルケ』~その6~

『HG M9D ファルケ』~その7~

『HG M9D ファルケ』~その8~

『プラモnoハナシ』という番組が始まりました。

著名人2名をゲストに迎え、プラモについて対談する番組のようです。

 

昨今ではプラモと言えばガンプラが真っ先に挙げられるし、アシスタントはリンクルプラネットの子だし、何よりスポンサーはバンダイ1社ってんだから、まぁバンプラ=バンダイのプラモをフィーチャーしたいのは分かりますが、あくまでトークテーマに過ぎないのは良かったですね。

ガンプラをヨイショするのが主目的でないのであれば、できればEテレでやって欲しい内容です。これはいい企画(番組)。

 

初回のゲストとして、個人的にモデラーとしても注目している本郷奏多さんを迎えているのが意外でしたが、公式サイトを見る限り、キチンとプラモを作っている印象が既にある=パチラー以上の事をやっている人たちが今後に登場するあたり、これは期待できそう。

何より、ガンプラになんか1ミリも興味なさそうな石坂浩二さんを招聘するなんて意外を通り越して驚きです。

石坂さんにはスケールモデルの話やウンチクを披露して欲しいところですが、あんま他社製商品の話はせず、プラモの思い出や魅力といった当たり障りのない話で終わっちゃうんだろうなぁ(笑)。

 

おそらく1クール番組とは言え、芸能職に就いている人の中からゲスト=ちゃんとプラモを作っている人を探し出すのは大変そうですね。

今のところ予定にはありませんが、パンクブーブー佐藤さんと東雲うみちゃん待ったなしってのは誰もができる予想です(笑)。

 

ところで、本郷くんが言っていましたが、やはり一度は積みプラとの決別を余儀なくされる時が来るものなんだな…。

 

 

☆ 追記 ☆

1クール番組と思っていましたが、ゲストが持ち寄った作品を飾るスペースが第2回を終えた時点で残り4枠とか言ってるんだから、どうやら全4回の可能性が濃厚です。

実に良い企画なので、深夜枠でもいいから続いて欲しいんだけどなぁ。

完成とは呼びにくいけど、『1/220 メッサーラ』です。

何だ、この狂った配色は?と思われそうですが、要は実験台です(笑)。

主に塗装が多いですが、パテやらデカールやら、試し用として使っています。

見る人が見れば分かるけど、合わせ目消しくらいはやってます。

 

筆塗りにしろエアブラシにしろ、塗装は塗料と溶剤を混ぜるところから始まりますが、この配合が一発で決まるってなかなかないじゃないですか。

エアブラシならニードルの開度やらエア圧やらの調整が必要だし、これをせずにぶっつけ本番で吹くのはちょっとした恐怖。

 

そんな時、試し塗り用にテキトーなキットを使うのってアリだと思うんですよ。旧キットにはもってこいの出番というか(笑)。

特に、色では判別できないトップコート=クリアーとかフラットクリアーの試し吹きにちょうどいいんですよね。

 

どんだけ積んであっても、100を超えればおそらく一生作らないであろうキットも一つくらいはあるだろうから、こういう使い方をする方が有意義なんじゃないかなと。

改造用に使うんだ!と昭和の旧キットを取っておいている人もいるでしょうが、10年どころか5年以上も積んだままにしている、または1年以内にそんな改造品を完成させていない人は、おそらくこの先も手を付ける事はないだろうから、こういう用途として消化するのもいいんじゃないかな。

 

…という事で、塗装までこなすモデラーに向けた話でした。

世の中にはプラモの箱を積んでいるだけで平静を保てる人もいるらしいので、そんな方々はスルーして下さい。

『ハリー・ポッター20周年記念 リターン・トゥ・ホグワーツ』を観ました。

 

『ハリー・ポッター』シリーズに出演したキャストの元に届いた、『ハリー・ポッター』20周年を祝う招待状。

彼らは9と3/4番線からの列車に乗り、再建されたホグワーツ魔法学校に向かう……といった内容。

 

ハリポタ映画が始まってから約20年、かつ完結してから約10年。ハリポタに携わったキャスト&スタッフが撮影当時を振り返る企画です。

単に出演者の座談会やらインタビューやらをすればいいだけの話なのに、CG等の特撮もふんだんに使っているだけでなく、未だに残っている撮影時のセットで収録しているあたりに、こだわりを感じます。

ダニエル・ラドクリフさんを始めとするホグワーツの生徒たちを演じた俳優だけでなく、ゲイリー・オールドマンさんやレイフ・ファインズさんを始めとする大ベテラン勢にも登場してもらっているんだから、ずいぶん豪華な同窓会です。

 

「ハリーたちもずいぶん成長したな…」と感慨にふけるのは40を超えた人たちでしょうかね。

もちろん映画としての面白さもありますが、40オーバーでハリポタにハマる人の中には、演じている俳優たちの成長を我が子のように見守る感覚で楽しんでいる人もいるんだろうなぁ。

 

ホグワーツの生徒を演じた俳優たちも、今では30代前半くらいが多いのかな? ハリポタという拠り所を失って10年も過ぎ、だいぶ客観的に当時を振り返っているのがいいですね。

ロンを演じたルパート・グリントさんなんて妻子ができただけでなく結石にもなったってんだから、大人になったどころかオッサンの仲間入りですよ(笑)。

本作に出演している俳優は総じて上手に歳をとっている感がありますが、エマ・ワトソンさんはその他を圧倒的に超越しています。この人の美貌は映画女優に向いているもんねぇ。シリーズを途中で降板しようとした時期もあったと言及していましたが、そんな未来が来なくて良かったよ…。

 

近年、”あの映画がウン十年ぶりの続編として復活!”なんて同窓会的な作品がちょいちょいありますが、わざわざ映画を作らずとも、本作よろしくキャストが当時を振り返る企画の方が良かったんじゃない?というものも稀にありますよね。某レザレクションズとかさー(笑)。

ちなみに日本ではスーパー戦隊&仮面ライダーが、ウン10thアニバーサリー作品として続編が作られる風潮をやや定着化させているんですよね。本来なら頼もしい事なんだけど、最近はオモチャ屋の言いなりになってる傾向が強すぎてなぁ…。

 

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Blu-ray版は映像特典としてメイキングを収録。メイキングというより予告編程度のものでしたが(3分もないし)。

何故か吹替版も収録していますが、だったら日本語吹替を担当した声優たちによる回顧録とかあっても良かったかな。

 

そーいや、本作が日本で初公開されたのはネット配信だったんだよね。

配信サービスにはお金を使いたくない俺ッチとしては、こうしてディスク化してくれた事に感謝です。