『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観ました。
ジュラシック・ワールドの閉鎖から3年。
施設があったイスラ・ヌブラル島では火山活動が始まり、島にいる恐竜に危機が及んでいた。
ジュラシック・ワールドの前身であるジュラシック・パークに関わりのあったマルコム博士を招聘した諮問会議の結果、政府は民間企業のトラブルには手を貸さない事を決定する。
一方、恐竜の救済を図るクレアはロックウッド財団の支援を得る事に成功。財団を経営するミルズの協力の下、11種の恐竜の保護、そして知能が高いヴェロキラトプルのブルーを捜索するため、クレアは再びオーウェンと共にイスラ・ヌブラル島へ向かうが……といったお話。
↑の粗筋の通り、どうしてもジュラシックシリーズの続編群の1行目は、“あれから〇年”になってしまいますね(笑)。
火山の噴火に伴い、イスラ・ヌブラル島は溶岩や噴煙に飲み込まれます。
その規模は島の全域に及ぶほどで、空を飛べる翼竜以外の恐竜は徐々に逃げ場を失っていきます。
流れてくる溶岩に追われ、多くの恐竜は海に飛び込みますが、これは自殺と同等の意味を持っているんじゃないかと。
けど、海に飛び込めずに立ち往生するブラキオサウルス君にはウルッときました…。
と同時に、ブラキオサウルスって泳げるんじゃなかったっけ?と思いますが、淡水と海水の違いがどうとかなんて知らねぇ、中にはカナヅチの個体があったっていいだろう! そんな疑念なんか忘れるくらいに悲しいシーンなんだから…。
そっちよりも、有事の際には割と早く走れる方が驚きだったかな(笑)。
科学技術による命の創造は善か悪か?――これはパークorワールドの境なく、ジュラシックシリーズの根底に流れるテーマです。
本作の恐竜は、過去のDNAを採取しクローンとして現代に甦りました。
これが行きすぎればどうなるのか?と訊かれれば、人間は探求心や好奇心、そして金儲けのためにこの技術を進歩させるはずです。
それを懸念していたのに、本作ではついに人間の道義を逸脱し、行き着くところに到達してしまいました。
今作はシリーズの新章となり得る展開がいくつかありますが、この件に関してはあまり触れなかったのがチト惜しかったですね。まぁ、あんな状況で深刻に悩んでいる暇なんてないのは分かるんですが…。
ジュラシック・ワールドシリーズになって以降、かつて生息していた恐竜の再現に留まらず、ブリーダーのごとく新種を創り出す事が増えました。
これも科学の進歩には違いないけど、暴走でもあるんだよね。後先を考えず、自分の力を誇示したがる技術者の自己顕示欲というか(現実のIT界にも近いものを感じる)。
そんな技術者、密かにジュラシック・パーク時代から研究に従事しているウー博士もそんな一人。
発注あってのものとは言え、割と乗り気でこれをやっちゃってるんだから、実はワールドシリーズにおける密かな戦犯じゃない?
大ボスたる巨悪の存在のおかげで霞んで見えるけど、この人も断罪されていいキャラだと思うんだよ。
シリーズは(今のところ)次作で完結です。
シリーズの大団円より、今作の衝撃のラストからどうなってるかの方が気になりますね。
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Blu-ray版は映像特典満載で、なかなか見終えられない…。
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