アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-タイトル  明日行きたくなる美術展情報をあなたに

星星星(3ツ星)
NEW特別展「ポンペイ」  東京国立博物館(~4/3)
NEWジャポニスム―世界を魅了した浮世絵  千葉市美術館(~3/6)
  ・ユージーン・スタジオ 新しい海  東京都現代美術館(~2/23)
  ・野田弘志 新作展 神仙沼 -保木将夫氏に捧ぐ-  ホキ美術館 (~5/22)

  
星星(2ツ星)
  ・白井晟一入門 第2部  渋谷区立松濤美術館(~1/30)
  ・博物館に初もうで 今年はトーハク150周年!めでタイガー‼  東京国立博物館(~1/30)
  ・【近美コレクション】コレクション・ストーリーズ  北海道立近代美術館(~4/6)
  ・ハリー・ポッターと魔法の歴史  東京ステーションギャラリー(~3/27)
  ・ザ・フィンランドデザイン展  Bunkamuraザ・ミュージアム(~1/30)
  ・第9回菊池ビエンナーレ 現代陶芸の〈今〉  菊池寛実記念 智美術館(~3/21)
  ・柚木沙弥郎 life・LIFE  PLAY! MUSEUM(~1/30)
  ・The SAMURAI ―サムライと美の世界―  岡田美術館(~2/27)
  ・グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生  世田谷美術館(~2/27)
もうすぐ…奥村土牛 ―山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾―  山種美術館(~1/23)
  ・Viva Video! 久保田成子展  東京都現代美術館(~2/23)
  ・佐藤雅晴 尾行-存在の不在/不在の存在  水戸芸術館現代美術センター(~1/30)
  ・すべての ひとに 石が ひつよう 目と、手でふれる世界  ヴァンジ彫刻庭園美術館(~3/29)
もうすぐ…松江泰治 マキエタCC  東京都写真美術館(~1/23)
  ・柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」  東京国立近代美術館(~2/13)
  ・ロニ・ホーン  ポーラ美術館(~3/30)
  ・大林コレクション展  WHAT MUSEUM(~2/13)

星(1ツ星)
NEW東京タロット美術館
NEW北斎で日本史 ―あの人をどう描いたか―  すみだ北斎美術館(~2/27)
  ・文様のちから 技法に託す  根津美術館(~2/13)
もうすぐ…百年前掛け  クリエイションギャラリーG8 他(~1/22)
  ・北条氏展vol.1 伊豆から鎌倉へ  鎌倉歴史文化交流館(~3/26)
  ・とらやと楽しむ寅年  虎屋 赤坂ギャラリー(~4/5)
  ・三鷹市美術ギャラリー収蔵作品展Ⅱ  三鷹市美術ギャラリー(~2/27)
  ・2121年 Futures In-Sight  21_21 DESIGN SIGHT(~1/30)
  ・秀英体111 秀英体ってどんな形?  市谷の杜 本と活字館(~2/27)
  ・深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」  上野の森美術館(~1/30)
もうすぐ…ペコちゃんと横濱  横浜人形の家(~1/23)
もうすぐ…谷崎潤一郎をめぐる人々と着物  弥生美術館(~1/23)
  ・地中海人ピカソ―神話的世界に遊ぶ  ヨックモックミュージアム(~9/25)
  ・クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]  東京都現代美術館(~2/23)

東京オペラシティアートギャラリーにて、

現在開催中の “ミケル・バルセロ展” に行ってきました。

 

 

 

スペインを代表する現代美術家ミケル・バルセロ。

その日本初となる大規模個展です。

 

ミケル・バルセロは、1982年に20代半ばにして、

現代美術の国際展として名高い 「ドクメンタ」 で華々しくデビューして以来、

65歳を迎える今日まで、世界各国で展覧会や大規模なプロジェクトを次々とこなしています。

それほどのアーティストの展覧会が、

なぜ、これまで日本の美術館で開催されなかったのか?!

というか、そもそも知名度がそんなに無いのか。

展覧会を観て、その理由がわかったような気がしました。

 

 

 

作品がデカい!!

 

ほとんどの絵画作品が2mオーバー!

相当に広いスペースがなければ、

ミケル・バルセロ展は開催できませんね。

 

なお、スペインの伝統的なモチーフ、

闘牛を描いたこちらの 《イン・メディア・レス》 という作品の高さは約2.8mもあります。

 

 

 

一気呵成に描いたような筆跡が見られますが、

一体どのやったらこのように描くことができなのか??

もしかしたら、バルセロの身長は3mくらいあるのかもしれません (←んなこたぁない!)。

 

 

さてさて、物理的に作品が大きいからといって、

決して、バルセロのスタイルは大味ではありません。

絵肌に直接グラインダーを当てたワイルドな作品もあれば、

 

 

 

東洋の水墨画を彷彿とさせるような作品や、

 

 

 

バスキアを彷彿とさせるようなコラージュ作品も。

(生前のバスキアと実際に交流があったそうです)

 

 

 

さらには、意図的に弛ませたキャンバスの上から描いた作品もありました。

 

 

 

驚くほどに、バルセロのスタイルは実験的でバリエーションに富んでいます。

ちなみに、あえてでこぼこした表面にバルセロが絵を描くのは、

ラスコーの洞窟壁画など、絵はもともとでこぼこしたところに描かれていたからとのこと。

確かに!その考え方はなかったので、目からウロコでした。

 

 

さて、実験的といえば、こんなシリーズも。

 

 

 

「ブリーチ・ペインティング」 シリーズです。

暗い色に浮かび上がる人々の顔。

実は、白い絵の具で描かれているのではなく、

ブリーチ、つまり漂白剤を使って描かれているのだそうです。

この発想もなかった!

 

 

他にも、インパクトのある絵が多々ありましたが。

いや、むしろインパクトのある絵しかありませんでしたが。

中でも印象に残っているのは、

展覧会のメインビジュアルにも使われているこちらの絵画です。

 

 

 

抽象画とばかり思い込んでいましたが、

タイトルに目をやると、《雉のいるテーブル》 とあります。

なるほど。言われてみれば、エビや魚、

ヤギなどが乱雑に乗ったテーブルに見えてきました。

・・・・・結局のところ、どれが雉かはわかりませんでしたが、

 

 

それと、もう一つ印象に残っているのが、

こちらの 《小波のうねり》 という作品です。

 

 

 

どこぞの衛星写真のよう。

それも、ポツンと一軒家でもありそうな場所の衛星写真のようです。

さて、この絵に近づいて観てみると、

その表面がとんでもないことになっていました。

 

 

 

なんと全面的にトゲトゲしているではないですか。

一体どうやって描いたら、こんな表面になるのでしょう??

何とこの絵は、逆さまに吊ったキャンバスに描いたのだとか。

要は、つららが出来るのと同じ原理です。

ただ、理屈は簡単でも、実行するのは困難。

思い付いたら、目いっぱいやらずにはいられない。

それが、ミケル・バルセロという男です。

 

そんなバルセロですから、

もちろん制作ジャンルは絵画にとどまらず。

 

 

 

ブロンズ彫刻にやきものに、

果てはパフォーマンスに、と多岐に渡っています。

 

ベラスケスやゴヤ、ダリ、ピカソといった、

名だたる巨匠を輩出してきた美術王国スペイン。

その最先端には、バルセロがいました。

星星

 




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