今年2026年は、弘法大師こと空海の生誕1250年目となる節目の年。
弘法大師坐像 江戸時代 17世紀 和歌山・金剛峯寺蔵 通期展示
それを記念して、この夏、東京国立博物館では、
特別展“空海と真言の名宝”が開催されています。
国宝 空海ほか筆《三十帖冊子 第二十二帖》 平安時代 9世紀 京都・仁和寺蔵
後期展示8/11(火)-9/6(日)展示重要文化財《聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像(二間観音)》 鎌倉時代 13世紀 京都・教王護国寺[東寺]蔵
通期展示 画像提供:便利堂国宝《信貴山縁起絵巻 飛倉巻》(部分) 平安時代 12世紀 奈良・朝護孫子寺蔵
前期展示7/14(火)-8/9(日)展示 画像提供:奈良国立博物館
重要文化財《聖観音菩薩坐像》 奈良時代 8世紀 香川・願興寺蔵
重要文化財《十一面観音菩薩立像》 鎌倉時代 13世紀 奈良・長谷寺蔵
それらの中には、大報恩寺の国宝《地蔵菩薩立像》や、
国宝《地蔵菩薩立像》 鎌倉時代 貞応3年(1224) 京都・大報恩寺蔵
快慶による《金剛薩埵坐像》や《不動明王坐像》も。
(どちらも重要文化財!)
第4章 展示風景
珍しいタイプとしては、奈良・寳山寺が所蔵する《倶利迦羅龍剣》も出品されていました。
まるでロールプレイングゲームに出てきそうな。
選ばれし人間にしか抜くことのできない“伝説の武器”感が溢れています。
仏像とはまた違った神々しさがありました。
さらに本展のハイライトといえるのが、秘仏コーナーです。
実は、本展の冒頭に展示されていた《弘法大師坐像》も、
後七日御修法の《聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像》も秘仏。
それとは別に、本展のクライマックスには、
大阪・大門寺の秘仏《如意輪観音菩薩坐像》や、
重要文化財《如意輪観音菩薩坐像》 平安時代 11世紀 大阪・大門寺蔵
和歌山・金剛三昧院の秘仏《千手観音菩薩立像》、
重要文化財《千手観音菩薩立像》 鎌倉時代 13世紀 和歌山・金剛三昧院蔵
さらには、33年に一度しか開帳されない秘仏中の秘仏、
三重・観菩提寺の《十一面観音菩薩立像》も展示されています。
重要文化財《十一面観音菩薩立像》 平安時代 9~10世紀 三重・観菩提寺蔵
本展に出展される秘仏は9件11体(一部前後期展示替あり)。
仏像を目玉にした寺宝展は、数多く開催されてきましたが、
これほどまでに秘仏が出展された寺宝展は、過去になかったような。
秘仏コーナーなる奇跡的な展示空間を味わうだけも本展を訪れる価値あり!
よくぞ秘仏コーナーを実現させたものです。



さてさて、そんな秘仏コーナーで思わず二度見したのが、
京都の泉涌寺に伝わる秘仏の《厨子入十一面観音菩薩立像》の・・・・・
《厨子入十一面観音菩薩立像》江戸時代 19世紀、
(左手前)《香木片 銘「蘭奢待」》 奈良時代 8世紀 ともに京都・泉涌寺蔵
隣にさりげなく展示されていた香木片です。
その包みには「蘭奢待」の文字が書かれていました。
え?何で蘭奢待の木片がここに??
実は、こちらの秘仏は、孝明天皇の妹で、
徳川14代将軍・家茂の御台所となった和宮に由来すると考えられているそう。
明治10年、時の明治天皇は、正倉院宝物をご覧になった際に、
蘭奢待を6cmほど切り、一部を焚いて、残りを東京に持ち帰りました。
この年、和宮は病気を患い、療養に入っています。
明治天皇は叔母である和宮を心配し、見舞いの品を贈りました。
その中に、この蘭奢待の木片が入っていたのかもしれません。
信じるか信じないかはあなた次第です。
ちなみに。
本展のラストには、写真撮影可能な仏像が展示されています。
1つは、山梨・放光寺が所蔵する重要文化財《愛染明王坐像》。
重要文化財《愛染明王坐像》 平安時代 12世紀 山梨・放光寺蔵
愛染明王自体はわりとポピュラーな存在ですが、
弓矢を天に向けて構える姿の彫像は、大変珍しいのだそう。
確かに、見たことのないタイプの愛染明王です。
それから、五軀がそろう現存最古の五智如来像として知られる、
京都・安祥寺の国宝《五智如来坐像》も撮影可能となっています。
国宝《五智如来坐像》 平安時代 9世紀 京都・安祥寺蔵
こちらの《五智如来坐像》は現在、京都国立博物館に寄託されており、
同館でよく目にしていましたが、本展で初めてその後姿を拝むことができました。
どっしりとした頼もしい背中×5。
正面から拝観するもイイですが、
後姿から拝観するのもオススメです。
┃会期:2026年7月14日(火)~9月6日(日) ※会期中一部展示替えあり
┃会場:東京国立博物館 平成館
┃https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kukai2026/




















