UESHIMA MUSEUM | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

今もっとも注目を集めているアートコレクターの一人、事業家で投資家の植島幹九郎さん。

2016年にNYでゲルハルト・リヒターの個展を見たのを機に、

アート作品を蒐集し始めたそうで、そのコレクション点数は現時点で670点に及ぶとか。

そんな植島さんの現代美術コレクション、

「UESHIMA COLLECTION」を紹介するミュージアムが、

今年6月に、上島さんの母校である渋谷教育学園の敷地内にオープンしました。

 

 

 

その名も、UESHIMA MUSEUM。

「同時代性」を切り口にした現代アートのミュージアムです。

 

 

 

もともと学校として使われていた建物を、全面的にリノベーションしたそうで。

その面影は全く感じられませんでしたが、
例えば、地下1階のフロアは、元体育館だそうです。

 

 

 

なお、展示作品は半年から9か月のスパンで入れ替える予定とのこと。

開館を飾る今現在の展示作品の中には、

現代美術界の大御所、宮島達男さんの作品や、

 

 

 

来年に東京オペラシティアートギャラリーで、

大規模な個展が控える話題のペインター、今津景さん、

 

 

 

そして、植島さんがコレクターになるきっかけとなったリヒターの作品もありました。

 

 

 

なお、フロアは地下1階から地上6階までの7フロアあります。

ただし、エグゼクティブ・スイートと名付けられた6階フロアは一般非公開。

さらに、3階4階フロアは、土曜日のみの公開となっています。

中でも、ハイライトともいうべきは、間取りが複雑に構成された2階フロア。

 

 

 

それぞれの小さな空間が、作家ごとの個別ギャラリーのようになっており。

村上隆さんの作品だけで構成された空間もあれば、

 

 

 

名和晃平さんの作品だけで構成された空間も。

 

 

 

さらには、森美術館で個展が絶賛開催中の、

国際的ブラックアーティスト、シアスター・ゲイツの空間もありました。

 

 

 

個人的に一番印象に残っているのは、

渡り廊下だった空間をリノベしたという池田亮司さんの部屋です。

 

 

 

廊下の細長い空間が、

池田亮司の映像作品に、絶妙なほどにマッチ。

彼の作品はこれまで幾度となく、

美術館の広い展示室で目にしてきましたが、

むしろこれくらい狭い空間の方が没入感があってよいかも。

目から鱗の発見でした。

 

それともう一つ印象的だったのが、

オラファー・エリアソン作品の展示部屋。

外部の光を完全にシャットダウンした空間に、

オラファーの《Eye see you》が設置されています。

しかも、両サイドが鏡面になっており、

作品が無限に連なっているように見える仕掛けに。

 

 

 

その効果もあって、空間全体がオレンジの光一色に包まれていました。

それも、強烈な光であるため、空間だけでなく、自分自身もオレンジ色に。

肌の色も服の色ももれなくオレンジ色に染まります。

この強烈な体験は、一見の価値あり。

星

 

 

ちなみに。

UESHIMA MUSEUMに入館するには、事前の予約が必須です。

予約すると送られてくるQRコードが、

各展示室に入るためのパスになっていました。

 

 

 

パッと読み取ってくれる時もあるのですが、

なかなか読み取ってくれない場合も何度かあり。。。

そのたびに、軽くイラっとしました。

というか、展示室の出入り口を、いちいちロックする必要あります??

 

 

 

 

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