The Affairs of Susan

リチャードはスーザンと結婚する予定。しかしバーティに出席すると、三人の男性がスーザンの前に現れた。リチャードは三人の話を聞いた。
三人が話すスーザンのイメージが非常に違っていた。しかしそれよりも三人ともまだスーザンに好意を抱いているようであった。
スーザンは誰にするか、改めて選択を迫られた。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1945、監督:William A. Seiter、脚本:Thomas Monroe、Laszlo Gorog、Richard Flournoy、原作:Thomas Monroe、Laszlo Gorog


■ はじめに

今回は我らのジョーン・フォンテインが四人の男性を手玉にとる。パチパチパチ。

登場人物(キャスト)
 スーザン・ダレル(ジョーン・フォンテイン)
 ジェミーおじさん(Francis Pierlot) スーザンのおじ
 トゥルーディ(?) スーザンの犬、わりと大きい

 リチャード・エイケン(ウォルター・アベル) 現在の婚約者
 ロジャー・バートン(ジョージ・ブレント) 最初の相手
 マイク・ウォード(ドン・デフォー) 二番目の相手
 ビル・アントニー(デニス・オキーフ) 三番目の相手

 モナ・ケント(リタ・ジョンソン) 女優
 ナンシー(メアリー・フィールド) スーザンの(ニューヨーク時の)メイド

ポイントの一つはスーザンのキャラクタがそれぞれの前でまったく違うこと。これを理解できないと本作を理解したことにならない。

スーザンはトゥルーディをホテルやレストランなどどこにでも連れて行っている。

最後に一緒になる相手はロジャー(ジョージ・ブレント)ではなくビル(デニス・オキーフ)にしてほしかった。
 


■ あらすじ

◆ 三人の写真

リチャード・エイケンはスーザン・ダレルと婚約をした。二人は飛行機でニューヨークに戻ってきて、スーザンの家を訪れた。大きな犬がいた。

スーザンが他の部屋に行っている間に部屋の中を見渡すと三人の男性の写真が飾ってあった。スーザンは「もう関係ないのよ」と言った。

その後二人でバーティに行った。すると写真の三人が来ていた。ロジャー・バートン、マイク・ウォード、ビル・アントニー。

スーザンが昔付き合っていた男性である。いや昔とは言ってもそれほどの昔ではないらしい。

リチャードは三人から話を聞くことになった。

◆ ロジャー・バートン

◇ ジャンヌ・ダルクの役

ロジャーは舞台劇のプロデューサー。次の「ジャンヌ・ダルク/Joan of Arc」の計画をしている。

ロジャーは海岸の別荘に来た。そこに女優のモナ・ケントが現れてジャンヌ役を要求した。

ロジャーはモナを避けて手漕ぎボートで海に乗り出した。ある島に辿り着いた。

◇ スーザン・ダレル

その島にはスーザン・ダレルという女性と彼女のオジのジェミーがロビンソン・クルーソー生活をしていた。

スーザンは素朴だがストレートな女性であった。別の表現をすれば遠慮がない女性、デリカシーがない女性。

しばらく一緒にいてスーザンがジャンヌ役にピッタリであると考えた。ためしに原稿を読ませるとなかなかである。

スーザンは躊躇したが、強引に頼み込んだ。二人が相思相愛になったのは言うまでもない。ちなみに最初のキスはスーザンが強引に迫った。

◇ 初演

初演の直前、楽屋のスーザンの前にモナが現れた。モナはスーザンを騙してブランデーを飲ませてスーザンをヘベレケにした。

ロジャーは酔いを醒まさせようとしたが、スーザンはヘベレケ状態で役を演じた。

ヘベレケが良かったのかは定かではないが批評家からは絶賛された。だがしかし観客の入りは悪かった。

二人は別れた。

◆ マイク・ウォード

◇ ロジャーと会う

モンタナ州の裕福な材木商のマイク・ウォードはニューヨークにきた。

酒場のカウンタで飲んでいた時にロジャー・バートンと会った。

ロジャーはマイクがポケットに札束を持ち歩いているのを見た。

マイクを事務所に招いて、次の劇に投資をしてほしいと持ちかけた。

◇ スーザンが来た

スーザンが入ってきた。ちなみにトゥルーディも一緒。

スーザンは今はニューヨークにある立派なアパートに住んでいる。

ロジャーと出会った時とは違って、洒落た服装をしていた。仕草や話し方も洗練されている。

マイクはスーザンを昼食に誘った。いやスーザンが誘ったのかも?

たちまちマイクがスーザンに夢中になったのはもちろんである。

◇ ロジャーの妨害

マイクはスーザンに猛烈アタックを始めた。

しかしなぜかロジャーが二人の間に割り込んで邪魔をした。いやいや今でもロジャーはスーザンが好きなようである。

おまけにスーザンがどっちつかずの態度であった。

マイクが「彼女と結婚する」と言うと、二人の殴り合いが発生した。

などなどがあって、二人は別れた。

◆ ビル・アンソニー

◇ スーザンと会う

スーザンは公園のベンチに座っていた。小説家のビル・アンソニーは同じベンチの端に座った。

今回のスーザンはメガネをかけてキチンとしたスーツを着ている。知性はあるが、ちょっと堅い感じ。

つまり小説家とはわりとぴったり。ビルがスーザンに惹かれたの当然である。

ビルは「結婚してる?」と聞いた。

◇ まずまずは順調

ビルは贈り物を持ってスーザンを訪問した。今回はトゥルーディも歓迎している。

またしてもロジャーが登場した。若干の火花が飛び散る。いやいやマイクも登場する。

ビルが自分のアパートでスーザンのために料理を作っていたところ、ロジャーが入ってきて、コンロの火が燃え上がらせる事件も発生した。

だがスーザンとビルは話が合った。デートを繰り返した。

◇ 判事に結婚式を断られた

二人は酒場で飲んでいた時に結婚に合意した。

さっそくタクシーに乗った。判事のところに向かった。しかしビルは酔っぱらっていた。

二人は「結婚式を」と言ったが、酔っぱらったビルを見て判事は式を拒否した。

ビルは後悔した。

◆ ロジャーと結婚した

さてみんなの話が終わった。

リチャードはスーザンにプロポーズした。しかしマイクとビルもプロポーズ。

さてさてさて、スーザンはどうするのか?

スーザンは三人のプロポーズを断った。

そしてロジャーに申し込んだ。ロジャーにはもちろん異存はない。
 


■ 出演作

◆ ジョージ・ブレント
(1946)らせん階段/The Spiral Staircase
(1939)太平洋の翼/海の荒鷲/Wings of the Navy
(1942)賭博の女王/Silver Queen
(1949)花嫁売ります/Bride for Sale
(1938)黄金の罠/Gold Is Where You Find It
(1942)トゥインベッド、コメディ/Twin Beds
(1946)離愁:永遠の明日/Tomorrow Is Forever
(1951)FBIの女/FBI Girl
(1942)三人姉妹/The Gay Sisters

デニス・オキーフ
(1948)脱獄の掟/RAW DEAL
(1947)Tメン/T-Men
(1950)メキシコの鷲と鷹/The Eagle and the Hawk
(1950)ローラー・コースターの女/Woman On The Run
(1947)退職した女/Dishonored Lady
(1957)ドラゴン砦の決戦/Dragoon Wells Massacre
(1955)ラスヴェガス事件/Las Vegas Shakedown
(1941)検事補と女性記者/Mr. District Attorney
(1951)六人の脱獄囚/Passage West
(1945)百万ドルの浪費/Brewster's Millions

ジョーン・フォンテイン
(1940)レベッカ/Rebecca
(1941)断崖/Suspicion
(1944)ジェーン・エア/Jane Eyre
(1950)旅愁/September Affair
(1951)生まれながらの悪女/Born to Be Bad
(1961)地球の危機/Voyage to the Bottom of the Sea
(1953)二重結婚者/The Bigamist
(1948)忘れじの面影/Letter from an Unknown Woman
(1944)情炎の海/Frenchman's Creek
(1957)日の当たる島/Island in the Sun
(1953)デカメロン夜話(海賊パガニノ、道徳の賭け、医師の娘)/Decameron Nights
(1948)不時着結婚/u Gotta Stay Happy
<1974)アイヴィー、三股浮気女の殺人計画/Ivy
(1953)熱砂の大脱走/Flight to Tangier
(1942)純愛の誓い/ This Above All
(1957)出征するまで/Until They Sail
(1952)黒騎士:アイヴァンホー:サクソンとノルマンの対立/Ivanhoe
(1938)金持ち息子との押し付け結婚を嫌ったシーラは牛乳配達とラヴラヴに