■ Flight to Tangier


製作年:1953、監督:Charles Marquis Warren、脚本:Charles Marquis Warren


■ 登場人物(キャスト)

スーザン・レイン(ジョーン・フォンテイン)
ギル・ウォーカー(ジャック・パランス)
ニッキー(コリンヌ・カルヴェ)
 


■ あらすじ

◆ はじめに

本作はいくつか謎を残したまま終了する。おそらくそれはミスではなく、そのように意識して製作しているものと思う。また英語版をみているので、私の誤解もあるかも。

スーザン・レイン(ジョーン・フォンテイン)は最後にアメリカ政府のエージェントだと判明するが、しかしちっともエージェントらしくない。これは愛嬌。拳銃を撃つくらいはやってほしかったけど。

舞台のタンジールはジブラルタル海峡を望むモロッコの港町。

おなじくタンジールを舞台にした「(1954)マラガ/Malaga」でモーリン・オハラが演じるジョアンナ・ディンもアメリカ政府のエージェントだったりするが、こちらもエージェントらしくなく、毎回違うワンピースを着てシャナリシャナリと登場してくる。

◆ 飛行機を待っている

空港。何人かが到着する飛行機を待っている。単に待っているだけではない、みんな緊張した表情。

まずスーザン・レイン、別の場所でギル・ウォーカー、さらに別の場所でニッキー。

またさらに別の場所で数人の男性、それから作業着を着た数人の男性。

我々は何事があるのかと疑問に思う。

◆ 飛行機が近づいて来た

管制塔からは飛行機に呼びかけているが、飛行機からは応答がない。何度も呼びかける。応答がないので、その声は次第に緊迫した声になってくる。

近づいてくるのは貨物飛行機。操縦士が一人、その背後の荷物室はがらんとしており、一人がバッグを持って座っている。

操縦士は自動操縦に切り替えて席を立つ。乗客の方に向かっていく。拳銃を取り出して引き金を引く。補足。その結果は表示されない。

この乗客のバッグには300万ドルが入っている。乗客も操縦士も行方不明(→おそらく死亡)。スーザン、ギル、ニッキーも逃げるときには手ぶらなので、この金を持っていない。誰がもっているのか分からないが、この三人が追いかけられる展開。わりとあいまいですな。

◆ 飛行機は墜落した

管制塔からは必死に呼びかけている。

飛行機は着陸態勢に入って降下してくる。しかし滑走路を大幅に過ぎて転倒した。

最初は黒煙が上がり、それが炎に変わり、次に爆発した。飛行機は大破した。

救急車、消防車などがサイレンを鳴らして駆けつけた。

◆ 飛行機に近づく人影

夜、焼け焦げて破壊された飛行機が放置されている。

その飛行機をニッキーが見ている。さらに他にも見ている。

そしてギルが飛行機に忍び込んだ。さらスーザンも入ってきた。

事故現場なので、警察が警戒しており数人の警官がきて、二人に近づいた。

二人はパトカーに乗せられた。その様子を数人の男とニッキーが見ている。

◆ 釈放されたが追跡された

二人は警察で尋問を受けたが釈放された。二人は警察署の外で待っていたニッキーの車に乗り込んだ。

しかし二人は警察に信用されたわけではないようだ。後から警察の車がつけている。

いやいやそれとは別に怪しい一味の車もつけている。

三人は海岸に来た。海岸は崖になっている。洞窟に入った。洞窟は下の方に続いていて崖の下に出た。

警察は崖の上まで来るが下にいる三人に気がつかないで去っていった。

◆ 別荘に来た

三人は歩いて別荘に来た。ギルが知っている別荘である。

ギルはニッキーと話して「俺についてこい」という。しかしニッキーは拒否する。

その後ギルは一人で出て行こうと荷物をまとめた。

二人は出て行かないように頼んだ。しかし結局三人が出て行くことになる。

三人は別荘にあった車に乗って行く。注、もともと乗っていた車は乗り捨てている。

◆ 検問を抜けて荒野にくる

車で走っていくと検問があるのでギルとニッキーは下りる。

スーザンが運転していって検問を通り、その後二人と合流して、また走っていく。

道路を外れて荒野の中を走る。

車を止めた。車の上に木の枝を置いて偽装する。

ここでニッキーはどこかへ立ち去る。

ギルとスーザンは川のそばに座って、個人的なことも含めていろいろとと話す。補足。ここはストーリー上は無意味だが、二人の関係を近づけるためにニッキーを立ち去らせたものと思われる。

そのうちにニッキーが戻って来た。ニッキーがスカートを脱ぐ。下には水着。ニッキーは水に入って泳いだ。

夜になって三人は野宿した。

◆ 一味に発見される

朝になった。三人は知らないが、敵の一味が近づいている。

三人は車に乗ろうとする。その時にニッキーがミスでクラクションを鳴らしてしまった。これが敵に聞こえた。

三人は車に乗るのを諦めて走った。敵も追いかけてくる。

大きな倉庫がある。三人は逃げ込んだ。敵も中に入って追跡する。

倉庫の中は、複雑な構造をしており、二階・三階もある。

逃げ回って三人は外に出た。しばらく遅れて敵も外に出てきた。

◆ 基地の中での攻防

数機の輸送機が置いてある場所に来た。明らかに軍用の飛行機である。

ある飛行機のそばに三人がいる。ギルたち三人を見るとひとりが「こっちに来るな」と手振りで知らせた。

基地の中に敵がいるらしい。三人を追いかけて来た敵と連携しているらしい。

飛行機のそばの三人が敵と銃撃戦。一人が撃たれた。撃たれた一人は犠牲になって敵を食い止めた。

ギルたち三人と残りの二人が基地の中を隠れながら進んでいく。敵との銃撃戦。注、拳銃を持っているのはギルのみ。

しかしニッキーが撃たれて倒れた。

警官隊が来て一味を制圧した。

補足。ここのところははっきり言って分かりにくい。ギルたちは警察から追われていたはず、どこかで転換点があるはずだが。

◆ ラスト

飛行場。ジャックは飛行機に乗った。わりと空いている。

少し前にスーザンがいる。ジャックはスーザンの隣に座った。

飛行機は離陸した。
 


■ 出演作

ジョーン・フォンテイン
(1940)レベッカ/Rebecca
(1941)断崖/Suspicion
(1950)旅愁/September Affair
(1951)生まれながらの悪女/Born to Be Bad
(1961)地球の危機/Voyage to the Bottom of the Sea
(1953)二重結婚者/The Bigamist
(1948)忘れじの面影/Letter from an Unknown Woman
(1944)情炎の海/Frenchman's Creek
(1957)日の当たる島/Island in the Sun
(1953)デカメロン夜話(海賊パガニノ、道徳の賭け、医師の娘)/Decameron Nights
(1948)不時着結婚/u Gotta Stay Happy
<1974)アイヴィー、三股浮気女の殺人計画/Ivy

◆ ジャック・パランス
(1952)突然の恐怖/SUDDEN FEAR
(1955)悪徳/The Big Knife
(1953)シェーン/開拓農家と牧場主+殺し屋の対決/Shane