■ THE SCREAMING WOMAN
精神病歴のあるローラは帰宅途中に森の中で犬に出会った。その犬は何かを掘り返していた。女性が生き埋めにされていたっ!
警察や家族に話して捜索するが何も発見されない。ローラの話は信用されない。
ローラは自分で、その付近の家を訪ねて歩いた。ある家で例の犬を発見した。


製作年:1972、監督:ジャックスマイト、原作:レイ・ブラッドベリ


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ローラ・ウィナント(オリヴィア・デ・ハヴィランド)
 ハワード・ウィナント(チャールズ・ノックス・ロビンソン)息子
 キャロライン・ウィナント(ラレイン・スティーブンス) ハワードの妻
 ジョージ・トレスヴァント(ジョセフ・コットン) ウィナント家に同居
 アモス・ラーキン医師(ウォルター・ピジョン)
 カール・ネスビット(エド・ネルソン)
 ダスティ(?) ネスビットの犬
 


■ あらすじ

◆ ローラは見たっ!

ローラ・ウィナントは当地に住む金持ちの夫人である。夫はすでに亡くなっている。息子夫婦ハワード、キャロラインとジョージ・トレスヴァントと住んでいる。ローラには精神病歴がある。

ローラは一人で馬車に乗って自宅に向かっている。森の中を通る。

かって燻製所(smokehouse)があったところが空き地になっている。そこで犬が何かを掘っていた。

ローラは馬車を下りて近づいた。辺りを見回した。周囲に何かを感じた。「ハロー」とどこからか声がする。ローラは犬が掘っていた場所を見た。

ローラは「Oh! My God!」と叫んで逃げ出した。馬車を置いて必死で森の中を走った。

途中にある家でドアを叩いた。反応がないので、また走って自分の屋敷に駆け戻った。

ハワードとジョージが出て来て、ローラを抱えた。「燻製場跡に女性が生きたまま埋められているっ!助けを求める声がした」。

ハワードはローラを落ち着かせようとした。ローラの話を信用していないようである。「ローラの病気が再発した」と思っている。ローラはさらに興奮した。

◆ カールが来た

先ほどの燻製場跡にカール・ネスビットが来た。犬がいた。ダスティ。

ダスティを抱えて、周辺の地面を箒で掃いてならした。ダスティを連れて帰った。

我々には何かがいるのが見える。

家に帰ってダスティを部屋に入れて閉じ込めた。カールは不安そうな顔。

燻製場跡にハワード、ジョージ、ローラが来た。ハワードは「何も見つからない」とローラに言う。すると余計にローラは興奮する。

二人はローラを連れて帰った。

◆ ローラは警察に連絡した

ローラはベッドにいた。警察に電話する。

警察は「女性が生きたまま埋められている」と聞いた。しかしそれにしては慌ててない様子である。

警察がウィナント家を訪ねてきた。

警官とハワードが現場に行く。警官はスコップで掘るが何も見つからない。しかしある程度はおざなりの掘り方である。

二人は屋敷に戻ってきて、ローラに「何も見つからなかった」と報告した。

◆ ローラは現場に出かけた

次の日、ローラはスコップを持って現場に出かけた。「hello,can you hear me?」と言いながら掘り始めた。

しかしローラは関節炎を患っている。疲れたので助けを呼ぶことにした。

少し離れたところに何軒かの家がある。外で少年と少女二人が遊んでいた。「紛失したイヤリングを掘り出してほしい」と言って助けを求めた。

一ドルの報酬に少女二人も興味を示したが「これは男の仕事よ」と少年に依頼した。少年の名前はデイヴィッド。

デイヴィッドはスコップで掘り始めた。しかし声が聞こえてきたので、作業を中止しした。ローラが「女性が埋められているのよ」と言うとデイヴィッドは逃げて行った。

ローラはいくつかの家を訪ねて行って協力を求めたが、みんな断られた。

◆ ローラはカールの家に行った

カールの家に女性が訪ねてくる。カールが応答した。妻のヘレンがいないと知ると「私たちはランチを食べに行くことになってるのよ」と言った。その女性は帰っていった。

一方、ハワードはローラがいないので警察に来てもらった。二人で探しに行く。

ローラがカールの家に来た。出てきたカールに「女性が埋められているのよ。助けてちょうだい」とストレートに言った。

カールは用心している顔。「ありえない話だ」と断った。今まで断られているのでローラは粘った。

家に中に入るとダスティが現れた。ローラはかなりのことを理解した。そしてローラの表情の変化を見て、カールもローラのことを理解した。

◆ ローラは注射をされた

チャイムがなった。ハワードと警察官が現れた。ここでローラは「女性が埋められている」と騒ぎ出した。

しかしハワードと警官はローラを押さえた。ローラには精神病歴があったからである。

二人はカールに謝って、騒ぐローラを車に乗せた。残ったカールは酒を飲んで宙を見た。女性が訪ねてきた。実はキャロライン。二人は抱き合った。

ローラは屋敷に戻された。アモス・ラーキン医師が来て注射をした。またローラは騒いだが、そのうちに薬の影響で寝てしまった。

◆ 再びローラは現場へ

ローラは目が覚めた。ハワードが来たので、まだ寝ているふりをする。

キャロリンが帰ってきた。ハワードと口論する。

ローラはライトとシャベルを持ってこっそりと出ていた。

ローラはシャベルで現場を掘った。後ろにカールが近づいてきた。カールが棒を振り上げた。

その瞬間に埋められていた女性が上体を起こしてローラを引っ張った。カールが振り下ろした棒が空を切った。

ハワードと警官が来た。カールが逮捕されて、埋められていた女性が救急車に乗せられた。

キャロリンが来た。ハワードは「お前は起訴される」と言う。

ローラは笑顔に戻って屋敷に帰った。
 


■ 補足

日本語版はない。1972年の映画にしては画面が不鮮明。

冒頭、本作とは無関係な不気味な映像が連続して表示される。なかなか笑える。ゾンビ、骸骨、コウモリなど。

最後にハワードがキャロリンに「お前も起訴される」と言うが、キャロリンはどんな罪状なのかは不明。

ジョージ・トレスヴァントの位置づけが不明。ウィナント家に同居しているが何者か不明。ローラの恋人?

ジョゼフとオリヴィアは「(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77」で共演している。昔の恋人という位置づけ。その他の共演はたぶんない。
 


■ 出演作

オリヴィア・デ・ハヴィランド
海賊ブラッド/Captain Blood(1935)
進め龍騎兵/The Charge of the Light Brigade(1936)
恋愛合戦/It's Love I'm After(1937)
(1938)ロビンフッドの冒険/The Adventures of Robin Hood
結婚スクラム/Four's a Crowd(1938)
(1938)黄金の罠/Gold Is Where You Find It
(1939)無法者の群/Dodge City
(1939)太平洋の翼/海の荒鷲/Wings of the Navy
女王エリザベス/The Private Lives of Elizabeth and Essex(1939)
風と共に去りぬ/Gone with the Wind(1939)
(1940)カンザス騎兵隊/Santa Fe Trail
いちごブロンド/The Strawberry Blonde(1941)
壮烈第七騎兵隊/They Died with Their Boots On(1941)
カナリヤ姫/Princess O'Rourke(1943)
遥かなる我が子/To Each His Own(1946)
(1946)暗い鏡/The Dark Mirror
蛇の穴/The Snake Pit(1948)
女相続人/The Heiress(1949)
(1952)謎の佳人レイチェル/My Cousin Rachel
(1958)誇り高き反逆者/The Proud Rebel
(1964)不意打ち/Lady in a Cage
ふるえて眠れ/Hush… Hush, Sweet Charlotte(1964)
(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77

ジョゼフ・コットン
(1941)市民ケーン/Citizen Kane
(1944)ガス燈/Gaslight
(1944)戀の十日間/恋の十日間/I'LL BE SEEING YOU
(1949)第三の男/The Third Man
(1950)旅愁/September Affair
(1953)ナイアガラ/Niagara
(1964)ふるえて眠れ/Hush... Hush, Sweet Charlotte
(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77