Not as a Stranger

ルーカスはインターンであったが金がなかった。金を持っている看護師のクリスティーナに近づいた。
二人は結婚しルーカスは医師になって赴任した。クリスティーナは看護師を辞めた。
しかしルーカスは美人の未亡人ハリエットに惹かれた。


映画男優リスト映画女優リスト長生きした俳優、結婚・離婚回数が多い俳優、共演回数が多い男優&女優、子供が多い女優


製作年:1955、監督:Stanley Kramer、脚本:Edna Anhalt、Edward Anhalt、原作:Morton Thompson


はじめに

◆ 登場人物(キャスト)
クリスティーナ・ヘドヴィグソン看護師(オリヴィア・デ・ハヴィランド)
ルーカス・マーシュ医師(ロバート・ミッチャム)
アルフレッド・ブーン医師(フランク・シナトラ)
アーロン医師(Broderick Crawford)

ハリエット・ラング(グロリア・グレアム)
デイヴ・ランクルマン医師(チャールズ・ビクフォード)

◆ 補足・感想

この種の映画にしては、かなりの豪華キャスト。

ロバートとオリヴィアの共演はこれ以外にない。わりと唐突な組み合わせ。

本作はルーカスが精神的に成長する物語である。

ルーカスが何科の医師なのかはっきりしない。いろんなことをしている。ま、それは映画なのでよいだろう。

本作では結婚していながらハリエットに惹かれるのだが「(1950)ゼロへの逃避行/Where Danger Lives」では、やはり医師であるが、看護師の恋人がいながら、他の女性に惹かれてしまう展開となっている。
 


■ あらすじ

◆ ルーカス・マーシュは医師を志した

ルーカスは子供の頃から医師になることを目指していた。

母親はルーカスの希望をかなえてやりたいと考えており、幸い医学部に進むことができた。

だが母親が死亡した。飲んだくれの父親は母親が貯めた学資を使い果たした。

退学処分になるところだったが、アーロン博士の好意により救われた。

◆ インターンとなった

ルーカスはインターンとなった。寮はアルフレッド・ブーンと同室で、二人は親友となった。

ここでルーカスがどのような人物であるかを示しておく必要があるだろう。

彼が医師を志す熱心な若者であるということは疑いがない。

だが彼は自分の医療知識・技術の向上にのみ関心がある。患者の命は、自分の知識・技術の証明という意味での価値があるのみである。

極端な言い方をしたが、これが彼の本質である。

◆ クリスティーナと結婚した

病院にクリスティーナ・ヘドヴィグソンという看護師がいた。ルーカスよりも少し年上である。

ある時、アルフレッドとともに、クリスティーナの友達の家に招かれた。

話しているうちにクリスティーナがそれなりの金を持っていることが判明した。

ルーカスは依然として貧乏であり、このまま医師の道に邁進できるのか不安があった。

ルーカスはクリスティーナに近づいた。もちろんクリスティーナの魅力を考えればルーカスが完全に打算のためにクリスティーナに近づいたというのは言い過ぎであろう。

しかしそのよう気持ちがあったことは否定できない。

二人は結婚した。

◆ ルーカスは念願の医師となった

ルーカスはインターンを終えて、グリーンビルの町の病院の医師になった。クリスティーナは看護師を辞めてルーカスについていった。

ルーカスの「知識・技術のみに関心がある」というキャラクタは院長と衝突を引き起こした。

しかしランクルマン医師はルーカスのことを理解した。

◆ ハリエット・ラングと会う

ルーカスはハリエット・ラングという女性と知り合った。若いが美貌の未亡人である。

映画では、主人公はこのような女性に惹かれることになっているのだが、まさに同様の展開となってしまった。

どちらが誘惑をしたとかは重要なことではない。

アルフレッドは来た時に警告をしたのだが、ルーカスはハリエットと突き進んでいった。

クリスティーナは家を出ていき別居した。

◆ チフスの治療

夜、勤務時間外ではあったが病院に寄った。院長が診ていた患者を見た。

ルーカスは患者がチフスであると直感した。それを言うと院長だけではなく、みんなが反発した。

しかしほおっておくことはできず、みんなと喧嘩して患者の治療をすることにした。

クリスティーナに電話をかけてきてもらった。夜中中の必死の治療が続いた。

朝になって、やっと患者は峠を乗り越えた。

その後は、病院中がチフスの予防注射でてんてこ舞い(天手古舞い)の状態となった。

この騒動が終わって、クリスティーナに今までのことを詫びに行ったのだが、クリスティーナは受け入れなかった。

◆ クリスティーナと修復した

ランクルマン医師が心臓発作で倒れた。ルーカスが手術する。

当然のことであるが、ルーカスは全力を挙げて手術に取り組んだ。

だが手術は失敗して医師は死亡した。

ルーカスは、その失敗を悔いて町を彷徨った。その間に自分がどのような人物であったかを考えた。頭がグルグルと回った。補足。ルーカスの心理状態がセリフなどで示されるわけではないので、見ている人がそれを理解する必要がある。

どこを歩いたのかは分からないが、クリスティーナの家の前まで来た。チャイムを押した。

クリスティーナは今度はルーカスを受け入れた。二人は抱き合った。
 


■ 出演作

◆ グロリア・グレアム
(1946)素晴らしき哉、人生!/It's a Wonderful Life
(1947)十字砲火/Crossfire
(1949)女の秘密/A WOMAN'S SECRET
(1949)渓谷の銃声/Roughshod
(1950)孤独な場所で/In a Lonely Place
(1952)突然の恐怖/SUDDEN FEAR
(1953)復讐は俺に任せろ/The Big Heat
(1959)拳銃の報酬/ODDS AGAINST TOMORROW
(1954)仕組まれた罠:人間の欲望/Human Desire


ロバート・ミッチャム
(1947)過去を逃れて/Out of the Past
(1947)十字砲火/Crossfire)
(1954)帰らざる河/River of No Return
(1957)眼下の敵/The Enemy Below
(1952)天使の顔/Angel Face
(1962)恐怖の岬/Cape Fear
(1949)仮面の報酬/THE BIG STEAL
ケープ・フィアー/CAPE FEAR(1991)
(1946)危険な女/The Locket
(1951)替え玉殺人事件/HIS KIND OF WOMAN
(1946)底流/Undercurrent
(1949)ママの青春/Holiday Affair
(1954)セラーズ先生、こんにちは/She Couldn't Say No
(1950)ゼロへの逃避行/Where Danger Lives
(1955)街中の拳銃に狙われる男/Man with the Gun


オリヴィア・デ・ハヴィランド
(1935)海賊ブラッド/Captain Blood
(1936)進め龍騎兵/The Charge of the Light Brigade
(1937)恋愛合戦/It's Love I'm After
(1938)ロビンフッドの冒険/The Adventures of Robin Hood
(1938)結婚スクラム/Four's a Crowd
(1938)黄金の罠/Gold Is Where You Find It
(1939)無法者の群/Dodge City
(1939)太平洋の翼/海の荒鷲/Wings of the Navy
(1939)女王エリザベス/The Private Lives of Elizabeth and Essex
(1939)風と共に去りぬ/Gone with the Wind
(1940)カンザス騎兵隊/Santa Fe Trail
(1941)いちごブロンド/The Strawberry Blonde
(1941)壮烈第七騎兵隊/They Died with Their Boots On
(1943)カナリア姫/PRINCESS O'ROURKE
(1946)遥かなる我が子/To Each His Own
(1946)暗い鏡/The Dark Mirror
(1948)蛇の穴/The Snake Pit
(1952)謎の佳人レイチェル/My Cousin Rachel
(1958)誇り高き反逆者/The Proud Rebel
(1964)不意打ち/Lady in a Cage
ふるえて眠れ/Hush… Hush, Sweet Charlotte(1964)
(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77
(1943)陽気な女秘書/Goverment Girl
(1949)女相続人/The Heiress