■ Where Danger Lives
医師のジェフ・キャメロンは恋人がいるにも拘わらず、救急患者として運び込まれたマルゴに惹かれて交際をし始めた。
しかしマルゴは結婚していた。夫とトラブルになりジェフは棒で殴られて、頭がおかしくなった。激しい頭痛が続いた。
夫も死亡して二人はメキシコに向かって車を走らせた。警察に追い詰められた。しかしマルゴは夫を殺したのは自分であることを白状した。
製作年:1950、監督:John Farrow、脚本:Charles Bennett、原作:Leo Rosen
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ジェフ・キャメロン(ロバート・ミッチャム) 医師
ジュリー・ドーン(モーリン・オサリヴァン) 看護師、ジェフの恋人
マルゴ・ラニングトン(フェイス・ドマーグ)
フレデリック・ラニングトン(クロード・レインズ)
■ あらすじ
◆ 救急患者
ジェフ・キャメロンは病院勤務の医師。同じ病院に勤務している看護師のジュリー・ドーンは恋人である。いずれは開業医になるつもりである。
勤務を終えて帰ろうとしていると救急患者が運ばれてきた。白衣に着替えて病室に向かう。ジュリーとはデートの予定だったが、ジュリーも患者に対応することになる。
病室の外に男性が待っていた。関係を聞いたが「ただの友人」と言う。
女性の患者である。手術をした。目を覚ました。興奮するので落ち着かせる。マルゴと名乗った。「あなたが助けたのね」と言う。
病室を出ると、同行していた男性は消えていた。
◆ 患者の屋敷を訪問した
次の朝、出勤すると「昨日の患者は退院した」とのこと。しかし病院に知らせていた名前も住所も架空のものであった。
ジェフに電報が届いた。「今夜七時にシー・クリフ112に来て、マルゴ」。例の患者らしい。
またジュリーとのデートを断って指定の場所を訪ねた。立派な屋敷である。
中に入ると、昨日の女性がいた。マルゴ・ラニングトン。
ソファに座って話した。「自殺未遂は報告しないといけない。消えた彼は?」「彼はただの友達」。それ以上に聞こうとすると怒る。
その他に母親を亡くした話などをした。友人はいないそうである。何度も感謝の言葉を口にした。
◆ マルゴは結婚していた
その後ジュリーがいるにもかかわらず、ジェフはマルゴと会うようになった。
二人で飲みに行きダンスをする。
マルゴは「知り合って間もないけど、永遠に感じるわ、愛してるわジェフ」と言う。
ある日マルゴは「一人で帰る」と言って帰った。しかしジェフも後を追いかけた。
ドアを開けるとマルゴは「なぜ来たの?」と入れたくない様子である。
そこに男性が現れた。フレデリック・ラニングトン。中で三人で話した。マルゴは「帰ってちょうだい」とまだ言っている。
ジェフは「彼女が好きです」と言うと、男性は「気持ちは確かか?」と聞く。
ジェフは「娘さんと結婚したい」と言うと、男性は「いや私の妻だ」と驚くべき発言。マルゴは「怖くて言えなかったの」。
◆ マルゴの夫は死亡した
ジェフは帰ろうとした。しかしマルゴは「行かないで。夫は愛してない」と引き留めた。
さらにマルゴは「ここから出て行くのを許してもらった」と言う。フレデリックは「その前にマルゴの正体を知るべき」と意味不明の発言。
ジェフは玄関から出て行った。しかしマルゴの激しい叫び声。中に入るとマルゴが倒れており「イヤリングを引きちぎられた」。
ジェフとフレデリックは争った。フレデリックが倒れ、ジェフはマルゴを助け起こした。しかしフレデリックがジェフを背後から棒で頭を殴った。
ジェフは激しい頭痛で倒れた。医者なので自分がかなりの傷を負ったことが分かった。とりあえず洗面所で頭に水をかけた。
戻るとマルゴは「夫が死んだわ」と言う。脈を診てみると確かに死亡している。
ジェフが警察に電話をしようとするとマルゴが阻止した。ここで電話がかかってきた。飛行機の予約の確認である。
マルゴは「飛行機に乗るのよ」と言う。ジェフは頭痛が激しくよく考えられない。
◆ 二人はメキシコに向かった
二人は飛行場に到着した。ジェフはフラフラ。ジェフに呼び出しの放送が流れた。無視した。
警官がカウンタに来ている。その他にもいる。
二人は飛行機には乗らずに、マルゴの車で走った。相変わらずジェフは激しい頭痛で考えることができない。
二人はメキシコを目指した。ジェフに運転を代わったが相変わらずの頭痛である。
前に検問が見えたので横道のそれた。停車して車のミラーで自分の目を見た。明らかな異常。
ラジオをかけるとマルゴの夫の死亡の事件を伝えている。また二人はメキシコに向かって走り出した。もう二人のブレーキがきかない。
◆ 車を買い替える
すでに手配されているので、中古車販売店で車を買い替えることにする。
ジェフが交渉した。最初は450ドルを提示されるが、店主は殺人事件との関連を感づいてタダに値切った。マルゴの車はボロの軽トラックになった。
さらに田舎道をメキシコに向かって走る。しかしジェフは頭が痛く、また眠い。マルゴに運転を代わった。
◆ 衝突事故が起こった。
またジェフが運転している。しかし交差点で衝突事故を起こした。相手は気を失っている。
マルゴは「ほっといていきましょう」と言ったが、ジェフは車を下りて、相手を確かめた。他の人々も寄ってくる。
事故の原因は相手側の居眠り運転である。被害者の知人の家に行った。ラジオからニュースが流れている。
知人は二人の状況を察知した。二人は42ドルを払って何もなかったことにしてもらった。
再びメキシコへ向かう。
◆ 二人は結婚する
町に入った。メキシコのノガレスまで50キロ。
新聞を買いにいく。しかし怪しい奴が見ている。
祭りのイヴェントがある。怪しい奴に言いがかりをつけられた。
マルゴはとっさに「私たちは結婚するの」と言って逃れようとしたが、逆に「ここで結婚できるぞ」と言われた。
二人は結婚式をした。しかしそこにあった新聞にはマルゴの手配写真があった。
二人は早々に切り上げて走り去り、別の町に着いた。安ホテルに入った。
◆ マルゴは精神病の治療中
ホテルの部屋に入った。「私たちは結婚した。私を抱きしめて」「引き返せない、国境を越えなければ」と切羽詰まったように話す。
ジェフは「ラジオを聞いてくれ」と言って、洗面所に入った。相変わらずの頭痛。
マルゴはラジオを聞いた。ラジオは捜査状況とともにマルゴに精神病歴があることを流した。マルゴはラジオを叩き壊した。
ジェフはラジオを壊したことを非難した。マルゴは自分のバッグの中の拳銃を確認した。
ジェフが「ジュリー」と言ったのを聞いてマルゴは怒った。
外ではパトカーのサイレンが鳴っている。
◆ 演劇団に紛れ込む
二人は金がなくなった。ジェフは時計を売ろうと提案するが、マルゴは「自分のブレスレットの方が高く売れる」と言う。
ブレスレット1000ドルで売れた。しかし店主は二人が手配されていることに気がついた。「劇場に入って隠れていろ」と指示した。当地に来ている演劇団がメキシコに行く予定である。
劇場の中で待っていると前のアパートの部屋に行くように指示された。「三台目の車に乗れ」と言われる。
二人は部屋に入って車を待った。
◆ 三台目の車が来た
マルゴは「メキシコに行けば多額の金がある」と言う。フレデリックに黙って、金をメキシコの口座に移動していたらしい。その話の中でフレデリック殺害はマルゴの仕業であることを白状した。
三台目の車がきた。ジェフは「俺は行かない」と言う。マルゴは「私を愛してないの?」と言う。「愛してない。君には吐き気がする」と応酬した。
マルゴは一人で行こうとするがジェフは阻止しようとする。しかしマルゴは振り切って出て行った。
ジェフは、もう動かなくなっている体を引きずって追いかけた。
マルゴは車に乗り込んだ。しかしヨタヨタしながら追いかけて来たジェフを見て、車から下りて拳銃を構えた。
警官隊がマルゴを見て拳銃を発射した。マルゴは倒れた。
◆ ジュリーが来た
ジェフは病院に運び込まれた。昏睡状態を彷徨った。
ジェフは意識を回復した。自分が病気からも回復したことが分かった。
医師が来て話そうとしたがジェフが医師だと分かり「外に人が来ている」と言って出て行った。
ジュリーが入ってきた。
■ 出演作
◆ ロバート・ミッチャム
(1947)過去を逃れて/Out of the Past
(1947)十字砲火/Crossfire)
(1954)帰らざる河/River of No Return
(1957)眼下の敵/The Enemy Below
(1952)天使の顔/Angel Face
(1962)恐怖の岬/Cape Fear
(1949)仮面の報酬/THE BIG STEAL
ケープ・フィアー/CAPE FEAR(1991)
(1946)危険な女/The Locket
(1951)替え玉殺人事件/HIS KIND OF WOMAN
(1946)底流/Undercurrent
(1949)ママの青春/Holiday Affair
(1954)セラーズ先生、こんにちは/She Couldn't Say No
(1950)ゼロへの逃避行/Where Danger Lives
◆ クロード・レインズ
(1933)透明人間/The Invisible Man
(1938)黄金の罠/Gold Is Where You Find It
(1938)ロビンフッドの冒険/The Adventures of Robin Hood
(1940)シー・ホーク/The Sea Hawk
(1942)カサブランカ/Casablanca
(1946)シーザーとクレオパトラ/Caesar and Cleopatra
(1946)汚名/Notorious
(1964)偉大な生涯の物語/The Greatest Story Ever Told
(1942)夜霧の港/Moontide
(1946)地獄から来た天使/肩の上の天使/Angel on My Shoulder
(1956)陰謀のリスボン/Lisbon
(1950)ゼロへの逃避行/Where Danger Lives