■ Walk Softly, Stranger
クリスは故郷に戻った。昔自分が住んでいた家に住むことになった。仕事も紹介してもらった。
さらにイレーヌと再会した。仕事をすることになった会社の社長の娘。
イレーヌはスキーの事故があって車イス状態になっていた。次第に二人は愛し合うようになった。
クリスは昔の関係で賭博場の強盗をした。成功したが、その時の相棒が文無しになってクリスを頼ってきた。
賭博場主のボーエンが復讐に現れて、クリスは捕らえられた。車の事故が発生し、ボーエンもクリスも警察に捕らえられた。
刑務所にイレーヌが面会に来て「出所するまで待つ」と手を握った。


製作年:1950、監督:Robert Stevenson、脚本:Frank Fenton、原作:Manny Seff、Paul Yawitz


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 クリス・ヘイル(ジョゼフ・コットン) 偽名:スティーヴ
 ホワイティ・レイク(ポール・ステュアート) 相棒

 イレーヌ・コレリー(アリダ・ヴァリ) 恋人
 A. J.コレリー(?) 経営者、父親
 モーガン(John McIntire) 工場の上司
 レイ・ヒーリー(Jack Paar) 工場の同僚

 グウェン(ジェフ・ドネル) デートをすっぽかされた女性
 ブレントマン夫人(スプリング・バイイントン) 家主
 ボーエン(Howard Petrie) 賭博場主
 


■ あらすじ

◆ 故郷に戻って来た

クリス・ヘイルは悪いことをしながら大人になった。故郷のオハイオ州アシュトンに戻って来た。

懐かしくなって自分が住んでいた家に向かった。今は未亡人となったブレントマン夫人が住んでいた。

クリスは夫人に気持ちよく迎えられ家の中を見て回った。食事を提供された。

クリスは無職で、行くところもないことを知った夫人は「ここに住んだらどお」と提案した。

おまけに向かいのモーガンに就職口を頼んでくれた。

◆ イレーヌは車いすに乗っていた

クリスは子供の頃、新聞配達をしていた屋敷に行った。玄関からではなく、庭を通って裏口から入った。それは新聞配達の時と同じやり方である。

そこには目当ての女性がいた。イレーヌ・コレリー。親しくしたわけではないが顔は知っていた。イレーヌはモーガンから紹介してもらった会社の社長の娘である。

イレーヌは車イスに乗っていた。スキーの時の事故である。車イス状態であるためか、イレーヌは暗い顔をしていた。

クリスはストレートに話しかけたが、イレーヌは心を開いた様子は見せなかった。

ともあれクリスはイレーヌに惹かれた。

◆ 働き始めた

クリスは会社に行ってモーガンを訪ねた。工場で製品を製造する仕事である。仕事についてモーガンの指示を受けていると「社長室に来てくれ」との指示があった。

大きな会社なので、普通の社員は社長に会うことはできない。

「モーガンの部署に配属された」と聞いた社長は「営業などの管理部門で働け」と言う。

クリスは辞退するが、社長は再度強く勧めた。そして理由を明かした。娘のイレーヌが「クリスを優遇してほしい」と話したそうである。

社長は「娘のためなら何でもする」と言う。そして「あんなに嬉しそうなイレーヌは見たことがない」と打ち明かした。クリスと会った時には、そのような表情まったくは見せなかったのだが。

しかしクリスは辞退してモーガンの部署で働き始めた。

その後もクリスはたびたびイレーヌを訪ねて話した。少しずつではあるが、イレーヌは少しずつ明るくなっていった。イレーヌのスキー事故のことさえも話した。

◆ 強盗をした

土日を利用して約束していた仕事=強盗を行った。

クリスは飛行機で飛んで行った。相棒のホワイティ・レイクと合流。

二人でボーエンが経営する賭博場に行った。すでに閉店していてボーエンは売り上げを数えていた。

拳銃をつけつけて20万ドルを奪い、ボーエンを引き連れてボーエンの車を走らせた。適当なところでボーエンを下ろした。

二人は分け前を半分にして、クリスはホワイティに「これが最後の仕事だ。隠れて生活しろ」と命令した。

飛行機でアシュトンに戻った。

◆ デートの誘いを断った

同僚のレイ・ヒーリーからダブルデートの誘いを受けた。クリスの相手はグウェン。

いったんは同意したが、直前になってデートを断ってイレーヌに会いに行った。

イレーヌに話をすると彼女はクリスを批判した。そして二人は、デート場所のナイトクラブに行った。そこはイレーヌのような女性が来る場所ではなかった。

グウェンは二人を睨みつけた。

イレーヌはクリスにグゥエンと踊るように言った。イレーヌは二人が踊っているのを黙って見ていた。

◆ ホワイティが来た

突然イレーヌはフロリダに旅立った。それによってクリスはイレーヌを愛していることが分かった。イレーヌはクリスマス前に戻って来た。

クリスマスから新年までのどんちゃん騒ぎの間に二人は、より親しくなった。

さて新年となった。ホワイティが訪ねてきた。ホワイティは分け前で賭博場を開き、失敗して文無しとなっていた。

何も知らないブレントマン夫人はホワイティのことを快く受け入れた。「別の部屋を」と言ったがクリスが断り、ホワイティにはクリスの部屋から絶対に出ないように言いつけた。

ブレントマン夫人はアーリントン墓地に埋葬されている息子に会うために出かけた。

ホワイティはクリスが働いている昼間に、部屋の中をかき回して、クリスの分け前の金を探した。

帰宅したクリスはホワイティを激しく叱った。

◆ ボーエンが現れた

帰宅すると中が荒らされていてホワイティがいない。近くの道路にいた少年に聞くと「四人組に連れていかれた」とのこと。

クリスはボーエンの仕業と直感した。

そしてクリスもつけられた。クリスは車をビルの前で乗り捨てて、ビルに入り、すぐに裏口から出てボーエン一味を巻いた。

そしてイレーヌに電話をして車を回してもらった。しかし気がついたボーエン一味が追いかけて来た。

結局クリス一味に捕らえられて車に乗せられた。

ボーエンに拳銃を突き付けられていたがスキを見て反撃した。車は運転を誤り崖下に転落した。

ボーエン一味とクリスは警察に捕らえられた。

◆ イレーヌが会いに来た

クリスは逮捕されて服役者用病院に入れられた。ある程度回復したので刑務所に移送される。注、明示はされていないが、すでに判決は出ている。

そこにイレーヌが面会に来た。イレーヌは今までの態度とは違って、率直にクリスに愛する愛情を表現した。

イレーヌは「出所するまで、ずっと待つ」と言い残して去っていった。
 


■ 出演作

ジョゼフ・コットン
(1941)市民ケーン/Citizen Kane
(1944)ガス燈/Gaslight
(1944)戀の十日間/恋の十日間/I'LL BE SEEING YOU
(1949)第三の男/The Third Man
(1950)旅愁/September Affair
(1953)ナイアガラ/Niagara
(1964)ふるえて眠れ/Hush... Hush, Sweet Charlotte
(1977)エアポート'77/バミューダからの脱出/Airport '77
(1953)殺人の青写真/Blue Print For Murder
(1950)追いつめられた男/Walk Softly, Stranger