【若紫65-3】古文単語「こぼれかかる」☆
オリジナル問題の解答がおかしかったようで、
手直しさせていただきました。
ソニックさん、ご指摘ありがとうございます!!
こんにちは。このブログは
源氏物語イラスト訳「古文単語」のカテゴリです。
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、イメージを広げる古語☆
【今回の源氏物語】
幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。
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今回出てきた古文単語
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■【幼心地(をさなごこち)】…子供心
■【に】…対象の格助詞
■【も】…強意の係助詞
■【さすがに】…そうはいってもやはり
■【うちまもり】…ラ行四段動詞「うちまもる」連用形
※【うちまもる】…じっと見つめる
■【て】…単純接続の接続助詞
■【伏目(ふしめ)】…伏せた目
■【に】…変化の結果の格助詞
■【なり】…ラ行四段動詞「なる」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【うつぶし】…サ行四段動詞「うつぶす」連用形
※【うつぶす】…うつむく
■【たる】…完了の助動詞「たり」連体形
■【に】…対象の格助詞
■【こぼれかかり】…ラ行四段動詞「こぼれかかる」連用形
※【こぼれかかる】…髪の毛がさらさらと落ちて掛かる
■【たる】…存続の助動詞「たり」連体形
■【つやつやと】…光沢があって美しい様子(副詞)
■【めでたう】…ク活用形容詞「めでたし」連用形ウ音便
※【めでたし】…すばらしい
■【見ゆ】…見える(ヤ行下二段動詞)
◇ 今回は「に」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「こぼれかかる」 ☆
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幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。
問)次の傍線部の説明として最も適当なものを1つ選べ。
1.頬に垂れかかっている髪の毛
2.額に張り付いている髪の毛
3.顔に暗い影を落としている髪
4.尼として削ぎ落とした髪の毛
5.涙がこぼれ落ちて濡れた髪
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
【こぼれかかる(零れ掛る)】
【自動詞:ラ行四段活用】
①髪の毛がさらさらと落ちてかかる。垂れかかる
②涙などがあふれてあとをとどめる。あふれ出る
*小学館『全訳古語例解辞典』より
「こぼれかかる⇒髪」となってるので
明らかに①の意味ですよね~!
「こぼれかかる」という表現は
現代語でも十分にわかるはず。
もし、イメージが涌きにくいようなら
この機会に、このイラスト訳で
イメージと共に覚えてしまいましょ♪
【答え】…1
幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。
● 過去記事リンク
■も
■さすがに
■まもる
■めでたし
■見ゆ
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