【夕顔197-3】古文単語「己(おの)」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔197-3】古文単語「己(おの)」

国立大学受験のあなたは、

できるだけ、英数に時間をかけてください。

古文は、より効率的に、ね♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の覚え方】

チェックボックス1.現代語から想像して覚える

チェックボックス2.漢字のイメージで覚える

チェックボックス3.ゴロを利用して丸覚えする

の3つのどれかで覚えます。

 

今回は、【漢字&現代語のイメージ】で覚えましょ♪

 

【今回の源氏物語】

過ぐるほどすこし寝入りたまへる枕上いとをかしげなる

いとめでたしたてまつるをば尋ね思ほさ、…」

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【宵(よひ)】…夜に入ってからそれほど時がたたない頃

■【過ぐる】…ガ行上二段動詞「過ぐ」連体形

【ほど】…ころ。時

■【すこし】…少しの間

■【寝入り】…ラ行四段動詞「寝入る」連用形

■【たまへる】…~ていらっしゃる

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

※【る】…存続の助動詞「り」連体形

■【に】…時を表す格助詞

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【枕上(まくらがみ)】…枕もと

■【に】…場所を表す格助詞

■【いと】…たいそう

■【をかしげなる】…ナリ活用形容動詞「をかしげなり」連体形

※【をかしげなり】…美しい様子である

■【女(をんな)】…ここでは、六条御息所の生き霊

■【ゐ】…ワ行上一段動詞「ゐる」連用形

※【ゐる】…座る。いる

■【て】…単純接続の接続助詞

■【己(おの)】…自分。私

■【が】…主格の格助詞

■【いと】…たいそう

■【めでたし】…素晴らしい

■【と】…引用の格助詞

■【見】…マ行上一段動詞「見る」連用形

■【たてまつる】…謙譲の補助動詞(物の怪⇒光源氏)

■【をば】…~を(ここでは逆接的に意訳した)

※【を】…対象の格助詞

※【ば】…強意の副助詞「は」の濁音化

■【尋ね】…ナ行下二段動詞「尋ぬ」連用形

※【尋(たづ)ぬ】…訪ねる。訪れる

■【思ほさ】…サ行四段動詞「思ほす」未然形

※【思【おも)ほす】…「思ふ」の尊敬(物の怪⇒光源氏)

■【で】…打消接続の接続助詞

  アップ

今回は「で」にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「己(おの)」 ☆

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宵過ぐるほど、すこし寝入りたまへるに、御枕上に、いとをかしげなる女ゐて、

己がいとめでたしと見たてまつるをば、尋ね思ほさで、…」

 

問)傍線部の意味として、最も適当なものを1つ選べ。

 

1.きさまは、私のことを以前好きだと言ったではないか

 

2.私は、あなたのことを素晴らしいと思っておりますのに

 

3.自分自身の思いもかけない見苦しいこの様子を

 

4.あなたの素晴らしい愛人を、私は拝見しておりますが

 

5.それぞれが非常に素晴らしい関係でおりました頃は

 

照れ  チュー  びっくり

 

今年の4月から入学する高校1年生の人たちは、

センター試験がなくなって、大学入試共通テストとなります。

 

過渡期…ということで、

この前後の受験生たちは、

どちらの入試にも対応できる国語力をつけておく必要がありますね。

 

 

来年こそは、絶対に受かる!

と思ってる、高校3年生、浪人生のみなさん☆

 

 

単に、これまでのセンター過去問だけでなく、

思考力・判断力重視の問題も、出てくる可能性があります。

 

 

センター古文の【問1】などでよく出る知識問題も、

上のような、知識の融合問題となる可能性が…;;

(;゚;∀;゚;)

 

 

今まで以上に、基本が大切になります。

 

傍線部が出てきたら、

とにかく、一語一確認するクセをつけましょう♪

ニコニコ

 

 

今回のポイントは、

もちろん重要古語の「めでたし」「見たてまつる」も大事ですが、

 

「己」という現代にもある言葉にも着目!

 

読み方によって、微妙にニュアンスの異なる古語です。

びっくり

 

 

【己(おの)

【代名詞】

…自分自身。その物自身。われ。私

 

【己(おのれ)

【代名詞】

①本人。自分自身(反照代名詞)

②私(自称の人称代名詞)

③おまえ(対称の人称代名詞)

【副詞】

…おのずから。ひとりでに

【感動詞】

…やい。こらっ

 

【己(おれ)

【代名詞】

①おまえ。きさま(対称の人称代名詞)

②わたし(自称の人称代名詞)

 

【己(うぬ)

【代名詞】

①おのれ。おれ。自分自身(自称の人称代名詞)

②きさま。てめえ。おまえ(対称の人称代名詞)

 

 ※Weblio古語辞典より

   矢印

「己(おの)」は、「おの」という形で、ふつう用いられます。

ただし、「己が」となってたからと言って、

「私(自分)が」とは限らないので注意が必要です。

チュー

 

 

「己(おのれ)」は、今でも用いる形ですよね。

注意してほしいのは、

 

二人称(対称)で用いられる場合です。

現代と同様、相手を下に見た時の表現です。

 

「おれ」「うぬ」になっても、

相手に呼びかける時は、見下しの気持ちがこもります。

 

 

今回は、

貴人である光源氏が対称となるので、

この「おのれ」「おれ」「うぬ」という見下しの二人称ではないはず。

ヽ(*'0'*)ツ

 

 

1.きさま(△)は、私のことを以前好きだと言ったではないか

 

2.私は、あなたのことを素晴らしい思っておりますのに

 

3.自分自身の思いもかけない見苦しいこの様子(×)

 

4.あなたの(×)素晴らしい愛人を、私は拝見しておりますが

 

5.それぞれ(×)が非常に素晴らしい関係でおりました頃は

 

一語一語、きちんと確認することを心がけましょう!

ウインク

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、

「つちのと」「き」という読み方もあります。

(;゚;∀;゚;)

 

これは、「十干(じっかん)」という数え方の、第番目。

 

甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)

 

「土の弟(と)」で、土性の意があるんですって。

 

…こういうのも、また出てきた時に…ね♪

ウインク

 

 

 

正解…

 

 

【夕顔(第4章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

過ぐるほどすこし寝入りたまへる枕上いとをかしげなる

いとめでたしたてまつるをば尋ね思ほさ、…」


 

過去記事リンク

過ぐ

ほど(程)

すこし(少し)

寝(ぬ)

たまへり

たまふ  たまふ②

る(「り」「る」の識別)

に(助詞)

おほん(御)

いと

をかし

~げなり

女(をんな)

ゐる(居る)

て(接続助詞)

が(格助詞)

めでたし

と(格助詞)

見たてまつる

見る

たてまつる(奉る)

~をば

を(格・接続助詞)

は(係助詞)

たづぬ(尋ぬ)

思ほす

で(接続助詞)

 

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