【帚木162-2】「ゐ」が出てきた時の訳し方☆
勉強がんばってますかあいです。
GWといっても、今日だけみんな学校なのかな^^;
この【イラスト解釈】は、【イラスト訳】を見てから6時間ぐらい空けて読むと、長期記憶につながります。
休憩時間などにお読みくださいね♪
↓今日の源氏物語はコレ↓
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中将いみじく信じて、頬杖をつきて向かひゐたまへり。
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【源氏物語~これまでのあらすじ】
桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。女の身分が3つに分けられ、左馬頭が具体的な女性論を、たとえ話を出して説明していき、さらに女性体験談を語ろうとしています。
今日は、「ゐ」の使われ方について☆
ではいってみよ~~っと♪
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「ゐ」というのは、古文でよく出てきます。
今でも、「居座る」「居直る」などと用いる、あの「居」のことで、
基本形は、「ゐる(居る)」という、ワ行上一段活用動詞です。
【ゐる(居る)】
①座る、座っている
②じっと静止している、とどまる
③ある場所につく、住む
④位に就く、その地位にある
⑤活動、怒りが静まる
(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)
これが基本の形なのですが、
よく使われるのは、今回のように、
「ゐ~」となった連語としての使われ方をする、
補助動詞としての「ゐ」の意味です。
【ゐ(居)~】
…ずっと~している、~し続ける
頬杖をつきて向かひゐたまへり。
センター古文では、このような「ゐ~」の訳出までは、
細かい部分だし、選択肢にも入れにくいので、
特にさらりと流す程度で問題はないのですが、
京大や広島大学、早稲田や立命など、
逐語訳を重視する大学では、「ゐ」の訳出がないと減点対象ともなりかねませんので、気をつけてくださいね♪
(o^-')b
ちなみに…
中将とは、頭中将(とうのちゅうじょう) のこと。
光源氏の義兄であり、親友である、左大臣の嫡男で、
身分のかなり高い青年でしたよね。
(*^m^*)
しかし、源氏物語「帚木」では、
頭中将には尊敬語が用いられていませんでした。
(※詳しくはこちら→ )
でも、ここは、どう考えても中将(頭中将)が主語であり、
「たまへり」は尊敬語ですよねー!
(`・д´・ ;)
このように、私たちが用いる敬語もそうですが、
どうしても例外というものが出てきます。
源氏物語の作者、紫式部は、
光源氏と頭中将が絡む場面では、
あえて頭中将に敬語を用いないようにしていたのでしょうが、
やはり、身分の高い頭中将☆
今回のように、頭中将オンリーのしぐさや動作を描写する時は、
敬意を表してたのかなー^^;
いずれにせよ、
あなたは、源氏物語だからどうこうというだけではなく、
問題文となるその場面において、
どのような敬語の用いられ方をしているのか、
きちんと押さえていく必要がありそうですね♪
(o^-')b
あいでした