さぁ、どうしても眠れない夜は頑張って寝る。夢から醒めた夢でございます。
セミファイナルとなってしまいました、シチュエーションネタ10日間連続更新!
9本目の今回公開するネタは…、『傘』でございます!
今回のネタではこの5人の中から、吉田 勇人と芳賀 啓介と三上 結衣の3人が登場します!
物語は学校の玄関から始まります!
それではどうぞ!
ザァァァァッ
吉田「雨…止まないなぁ…。」
芳賀「おぅ、吉田。帰らないの?」
吉田「あぁ、芳賀。うん、雨宿りしてる。」
芳賀「傘無いの?今日、降水確率80%の予報だったじゃん。」
吉田「でも20%の確率で雨が降らないなら、邪魔になるから持って来なくていいかなと思って。」
芳賀「BETの仕方キモいな、お前!そんな賭け方する奴、将来ラスベガスとか行くなよ?」
吉田「何でだよ?」
芳賀「絶対に出る訳がない目に賭けて1ゲームで散っていきそう。」
吉田「何て事を言うんだよ。」
ザァァァァッ
芳賀「…こんな玄関の所にいないで、教室とかで止むのを待ってればいいのに。」
吉田「うん…。でも、弱まってきたら走って帰ろうと思ってさ。」
芳賀「………。…これ使えよ。」
吉田「…え、でも芳賀の傘だろ。」
芳賀「いいって。吉田の方が家遠いだろ?」
吉田「まぁ、そうだけどさ…。」
芳賀「ほら、持ってけ。」
吉田「でも、芳賀も俺と同じ方向だし、2人で入れば…。」
芳賀「男2人の相合い傘なんて気持ち悪いだろ。貸すから持って行けって。」
吉田「…芳賀はどうするんだよ?」
芳賀「気にすんな。もうちょっと待って止まなかったら走って帰るから。」
吉田「…ありがとう…。」
芳賀「いいよ、風邪引くなよ。」
吉田「明日返すね!マジでありがとう!」
芳賀「じゃあな〜!」
ザァァァァッ
芳賀「しかし、止まないねぇ…。」
ザァァァァッ
芳賀「………。」
ザァァァァッ
芳賀「しょうがねぇ…。走って帰るか…。」
三上「芳賀くん!?」
芳賀「あ、三上さん…。」
三上「どうしたの?今日 降水確率80%なのに傘持って来てないの?」
芳賀「あ、いや、吉田に貸したんだよ。」
三上「嘘!?じゃあ吉田くんは傘持って来てなかったの!?」
芳賀「そうなんだよ。信じらんねぇよな。マジで将来ラスベガスとか行くなって感じだよな。」
三上「…「ラスベガス」…?」
芳賀「荷物が減るっていう小さなメリットしか無いのに20%の方に賭けたんだよ。カジノ向きじゃないだろ?」
三上「…ふふっ!あははっ!芳賀くんって本当に面白いよね!何か他の人には出て来ないような例えとか聞いてていっつも笑っちゃう!」
芳賀「そう…かな…。」
三上「…嫌じゃなかったら…、一緒に帰る?」
芳賀「…えっ。」
ザァァァァッ
-道中-
ザァァァァッ
芳賀「ごめんね、一緒の傘に入れてもらっちゃって。」
三上「ううん。家、どの辺なの?」
芳賀「3丁目。」
三上「嘘!?私も!」
芳賀「本当に?」
三上「…知らなかった、家近いんだね。」
芳賀「本当に…、まさか三上さんの家とこんなに近いって思わなかった…。」
三上「あ、じゃあ角のパン屋さんとかよく行く?」
芳賀「うん、行く行く!あそこのメロンパンが本当に美味いんだよな!」
三上「そう!あのメロンパン最高だよね!あのパン屋さんの話が出来る人が同じクラスにいると思わなかった!」
ザァァァァッ
芳賀「あ、三上さん…、左肩濡れてる…。もっとこっちに…。」
三上「うん…。…あ、でも そしたら芳賀くんが…。」
芳賀「何言ってんの、俺は傘に入れてもらってる側の人間なんだから。俺のせいで三上さんが濡れなきゃいけないのは おかしいでしょ。」
三上「…。」
芳賀「…え、どうしたの?」
三上「芳賀くんって優しいよね…。」
芳賀「…そうかな…。そんなん初めて言われたけど…。」
三上「優しいよ…。自分が濡れる事になるのに、吉田くんに傘を貸してあげたり…。」
芳賀「まぁ…、そりゃ友達が困ってたらさ…。」
三上「今日の事だけじゃないよ。普段からよく周りに気が付いて誰よりも早く行動する姿…、ずっと見てたから…。」
芳賀「…え、それって…。」
三上「私ね、芳賀くんの事…」
芳賀「あ、待って。」
三上「…え…。」
芳賀「俺に言わせて欲しい。」
三上「…うん…。」
芳賀「俺も三上さんの誰にでも分け隔てなく接する姿をずっと見てました。裏表がなくて、俺なんかよりもずっとずっと優しい三上さんの事が…好きです。」
ザァァァァッ
三上「………。」
芳賀「………。」
三上「………片想いかと思ってた…。笑」
ザァァァァッ……ポツポツ…ポツ………
芳賀「雨…止んだね。」
三上「うん…。」
芳賀「傘…入れてくれてありがとう。」
三上「出ないで。」
芳賀「…え…。」
三上「…このまま帰ろう?」
-翌日-
吉田「おはよう〜!いや〜、昨日はありがとうな、芳賀!傘返すよ!」
芳賀「おぅ、吉田!その傘、吉田にやるよ!あとラスベガスも行っていいぞ!」
吉田「…え?」
芳賀「俺の方こそ昨日はありがとうな!おかげで最高に幸せだよ!」
吉田「…え、何?言ってる事が全く分かんないんだけど…。」
芳賀「お前のおかげで三上さんと付き合う事になったよ!」
吉田「は!?三上さんと!?お前が!?」
芳賀「そうなんだよ。」
吉田「…え、何で?」
芳賀「いや、あの後さ。吉田が帰ってから俺も雨が止むまで学校で待ってたんだけど、三上さんに声を掛けられてさ、「吉田に傘を貸したから傘が無い」っていう話をしたら、三上さんの傘に入れてもらいながら一緒に帰る事になって。」
吉田「………。」
芳賀「んで、話してると俺と三上さんの家が意外に近い事が分かって。そこからパン屋の話とかで盛り上がって。で、三上さんに告白されそうになったから、そこはちゃんと制止して男である俺から告白したんだよ。」
吉田「…お前も…三上さんの事が好きだったの…?」
芳賀「え、「お前も」って?…え、まさか吉田も!?」
吉田「こいつ最低野郎だな!」
芳賀「何がだよ!?」
吉田「お前が俺に傘を貸さなかったら、俺が三上さんと一緒に帰れてたって事じゃねぇか!」
芳賀「そうとは限らねぇだろ!お前の家遠いんだし!まず三上さんは俺の事が好きだったんだから、お前が一緒に帰った所で付き合うって事にはなってねぇだろ!」
吉田「そんなの分からないだろ!」
芳賀「そもそも「俺が吉田に傘を貸した」っていう優しさが1枚あって、そこに三上さんも優しくしてくれたんだから!お前みたいな雨が降らない確率20%に全額BETしたサイコギャンブラー野郎と一緒に帰ってくれる訳ねぇだろうよ!」
吉田「誰が「サイコギャンブラー野郎」なんだよ!」
芳賀「お前やっぱラスベガスとか行くなよ?」
吉田「昨日から何でお前にラスベガス行きの制限をかけられなきゃいけないんだよ!」
芳賀「ラスベガスに足を踏み入れた瞬間に撃ち殺されろ。」
吉田「北朝鮮じゃないんだから!っていうか、お前「相合い傘とかキモい」って言ってたじゃん!」
芳賀「男同士はな?男同士の相合い傘は「キモい」んだよ。でも、男女での相合い傘は「エモい」んだよ。」
吉田「上手い事言ってんじゃねぇよ!」
芳賀「上手いと思ってんじゃねぇよ!」
吉田「っていうか、女性の告白を遮って男から告白するのなんか全然新鮮じゃないからな!普通にベタだからな!」
芳賀「いや、それで問題はその後でさ!お互いが両想いだってのが分かった瞬間、あれだけ降っていた雨が急に止んだんだよ!」
吉田「あ、昨日急に雨が止んだ瞬間あったよな。ちょうど俺が家の前に着いた時に止んだから覚えてるわ。」
芳賀「その時、もう傘に入ってる必要が無くなったから出ようとしたら、三上さんが「このまま帰ろう」って言って、もう雨も降っていないのに2人で相合い傘のまま帰ったんだよ。…メッチャ良くない?」
吉田「メッチャいいな!俺が家に着いた瞬間、そんなドラマチックな事してたのかよ!」
芳賀「俺、三上さんの事 告白する前より好きになったよ。」
吉田「だろうね!…っていうか、やっぱりこの傘、芳賀に返すよ!」
芳賀「何でだよ、いいって。」
吉田「お前からこの傘を受け取ったせいで、三上さんとお前が付き合ったんだろ!そんな嫌な思い出の傘持っていたくないって!」
芳賀「じゃあ、返してもらうわ。俺と三上さんを結び付けた"優しさの結晶"を。」
吉田「お前はいいよな!どのルートを辿ってもポジティブに捉えられて!」
芳賀「何か今が一番幸せかも。」
吉田「芳賀、お互い10m離れて全力で走ってぶつかろうぜ?」
芳賀「何でだよ!」
吉田「何かもうお前と入れ替わりたい。」
芳賀「そんなんで入れ替わる訳ねぇだろ!あんなもんはフィクションの話なんだから!」
吉田「お前はいいよな、付き合ってるんだから三上さんの耳とか舐め放題だもんな!」
芳賀「そんな事しねぇわ!お前のカップル像どうなってんだよ!」
吉田「くっそ〜…、こうなったら降水確率100%でも傘を持って来ないようにするしかないか…。」
芳賀「何で傘から仲良くなろうとしてんだよ!っていうか、もう俺の彼女なんだから近付こうとするなよ!」
吉田「ちくしょう…、それなら金か!?金があれば振り向いてもらえるか!?よ〜し、ラスベガスに行ってカジノで大儲けしてやる…!」
芳賀「ラスベガス行くなって言ったろ!」
…はい、いかがでしたか?
今回のネタは、シチュエーションネタにH.S.S.Y.Yという5人組を導入した当初によく活躍してくれた3人でお送りしました!
マジで「創成期を支えた3人」と言っても過言ではない、思い入れの強い3人です!
今回は笑いどころの少ないエモさを最優先したコントを書いてみました!
芳賀と三上の甘酸っぱい恋模様、良いでしょう?
雨が止んだのに、距離感が離れるのが嫌だから相合い傘のまま帰った所はエモさ爆発ですね!
そして、この芳賀と三上がエモい事をしていた瞬間を吉田が覚えているという可哀想な事実。笑
吉田は自分が家に着いた瞬間に雨が止んだ事を覚えていました。
その時に、そんなドラマチックな事をしていたのを翌日に聞かされるのがまた可哀想ですよ。笑
最近で言えば、『夏祭り』『ラブレター』に分類されるようなコントでしたが、個人的には結構好きで。
我ながら、”はがゆい”のコンビは好きなんですよ。
面白さでいけば他のペアには負けちゃうんだけど、相性は良いと思っています!
さてさて、明日はラストネタです!
是非読んで下さい!
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タフォーーー!!!