FRIENDS3 第2話 | 夢から醒めた夢

夢から醒めた夢

ありそうで無いコントのような物語『シチュエーションネタ』を中心に更新しています!
是非読んで下さい♪

 

 

 

さぁ、戸田恵梨香の前歯の間にエアコンを挟む。夢から醒めた夢でございます。

 

 

 

 

 

本日は『FRIENDS3』第2話の公開日です!

 

ワッショイ!

 

前回で皆様に色々と考察をして頂きましたが…、核の部分を言い当てた方は誰一人いらっしゃいませんでしたね~。

第1話で気付けなければ、KSKの勝ちは確定です。

 

そんな中、今回の第2話はとうとうゲームが始まりますね!

 

 

なぜ こんな状況になっているのか…、忘れてしまった方はしっかりと復習しましょう。

 

 

『FRIENDS3』第1話はこちら!

FRIENDS3 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

 

…もっと言えば、過去作の最初から読み返すべきですが…、どうせ皆様はそんな事はしないでしょう。

 

だからこそKSKの勝ちが確定している訳です。

 

 

そして、ここからは命懸けのゲームが幕を開けます。

『FRIENDS』シリーズを単体で考えてはいけないという事を書いたのは、全てが『FRIENDS3』に繋がっているからです。

 

それと同様に、今後行われる全てのゲームが…、実はしっかり関連付いているという秘密を教えておきましょう。

 

 

 

それではいいでしょうか?

 

『FRIENDS3』第2話…、どうぞ!

 

 

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吉田「『イチキュウじゃんけん』…?」

 

今藤「何それ…?」

 

桐山「よいしょっと…。この段ボールの中に全部で38本の指がある。ほら。」

 

三上「きゃ~~~~~~っ!」

 

桐山「はははっ!大丈夫だよ!人間の指だから!」

 

芳賀「だから悲鳴を上げたんだろうが!何 笑いながら言ってんだ お前は!」

 

桐山「よく見てよ。これはオモチャ…偽物だよ。」

 

三上「びっくりした…。」

 

桐山「ルールは簡単。この指をお互いに19本ずつ所有し、10回戦のじゃんけんを行う。この時に出す指はオモチャの指の所有本数に連動する。」

 

吉田「…え、どういう事?」

 

桐山「基本的にグーなら指を0本、チョキなら指を2本、パーなら指を5本…ごみ箱に捨てなければならない。…基本的にはね?」

 

柳「なるほどな…。10回戦のうちに指の所有本数を上手く考えながら出し手を決めなければならないって訳か…。」

 

桐山「さすが柳くん。飲み込みがいいね。君の親はカービィかい?」

 

芳賀「そんな訳ねぇだろ!」

 

桐山「じゃんけんに勝てば1ポイントもらえる。ただし、6回戦目と10回戦目はポイントが2倍…つまり2ポイントもらえる。」

 

三上「6回戦目と10回戦目はポイントが2倍…。」

 

桐山「10回戦目が終了した時点で、使い切れずに余った指は、その本数分ポイントからマイナスされる。OK?」

 

柳「あぁ…。でも一つだけ…俺からも条件がある。」

 

桐山「何だい?」

 

柳「指の所有本数はお互い18本ずつにしてくれ。」

 

桐山「え?」

 

今藤「そんなの意味あるの…?」

 

芳賀「何か狙いがあって言ってるのか?」

 

柳「いいや…。このゲームは桐山が考えたルールで、プレイするのも桐山だ。相手のペースに引き込まれ過ぎるのも良くない。そして…」

 

今藤「「そして」…?」

 

柳「最初の指の所有本数が気になる…。」

 

今藤「どういう事…?」

 

柳「お互いに19本ずつって…中途半端過ぎる。素数だし、もっとキリの良い数字があるのにわざわざ19本ずつにするって事は…、桐山にとって必勝パターンがある可能性が高い。」

 

桐山「はっはっは!君はどこまで勘ぐってるんだい?じゃんけんだよ?このゲームに必勝パターンが無いのは君だって分かってるだろう?心配性過ぎるよ?」

 

柳「5人の命を懸けたゲームなんだ…。慎重にいくのは当然だろ…。」

 

桐山「ふふっ。まぁいいよ。じゃあルール変更!お互いに所有する指の本数は18本ずつだ!これでいいかい?」

 

柳「あぁ、問題ない。だが、もう1点だけ…。」

 

桐山「何さ?」

 

柳「そのゲーム…、プレイするのは俺じゃなきゃダメか?」

 

吉田「え、何?どういう事?」

 

柳「この勝負…、プレイするのは俺じゃない方がいい…。芳賀が適任だろ。」

 

芳賀「え、俺!?いや、絶対に柳がやった方がいいって!」

 

吉田「そうだよ。こいつ苗字「芳賀」だよ?」

 

芳賀「苗字関係ねぇだろ!」

 

吉田「濁点を打つ場所を間違えたら「バカ」だよ?」

 

芳賀「もっと関係ねぇよ!何で濁点打つ場所間違えるんだよ!」

 

桐山「僕は君を指名するよ?柳くん。」

 

柳「………。分かった…。」

 

桐山「それじゃあ、『イチキュウじゃんけん』改め…、『イチハチじゃんけん』スタートだ!」

 

 

★1回戦目★

 

桐山「実際に手でじゃんけんをするのではなく、所有する指をテーブルに置いて出し手を公開する。いいね?」

 

柳「あぁ。」

 

桐山「じゃあ、1回戦目…。じゃんけんぽん!」

 

【柳:パー 桐山:グー】

 

今藤「やったぁ!1ポイント取ったよ柳!」

 

柳「…あぁ…。」

 

桐山「初手は様子見でグーを出すのがセオリー…。君は見事に裏を取ったんだね。さすがだよ柳くん。」

 

柳「…。」

 

桐山「で?指は何本捨てる?」

 

柳「…え?出した指の本数を捨てるんだろ?」

 

桐山「あ、言ってなかったね!確かに原則はそうなんだけど、このゲームは指を使った場合、何本捨ててもいいんだよ!例えばパーを出した場合、5本捨ててもいいし、4本だけ捨ててもいい。何本捨ててもいい。1本でも2本でも3本でも…そして逆に…捨てなくてもいい。」

 

吉田「え、それってつまり…」

 

柳「「捨てなくてもいい」…?それじゃあ指の所有本数を制限する意味が無いだろ。」

 

桐山「大丈夫だよ。10回戦目終了後に指の本数が残っていた場合、その分ポイントから引かれちゃうんだから。」

 

柳「…とりあえず…、5本全部捨てる。」

 

桐山「くっくっくっ…。」

 

柳「…何がおかしい?」

 

桐山「今この瞬間…、僕の勝ちは確定した。」

 

今藤「はぁ!?」

 

芳賀「早過ぎるだろ!まだ1回戦目だぞ!?」

 

柳「…。」

 

【柳:1ポイント・残り13本】

【桐山:0ポイント・残り18本】

 

★2回戦目★

 

三上「ねぇ、啓介…。桐山さんの「勝ちが確定した」って本当なのかな…。」

 

芳賀「分からないけど…、現状少なからずポイントをリードしているのは柳だし、指の所有本数を初手で一気に減らした。指を捨てなくてもいいルールがあるから、出したい手を好きなように出せるけど…。」

 

桐山「じゃあ、いくよ?じゃんけんぽん!」

 

【柳:グー 桐山:グー】

 

吉田「お互いにグーか…。」

 

芳賀「柳は指の所有本数も大きく減らしているから、桐山が指を使うまでは様子見だろうな。」

 

【柳:1ポイント・残り13本】

【桐山:0ポイント・残り18本】

 

★3回戦目★

 

桐山「よし、いこうか。じゃんけんぽん!」

 

【柳:グー 桐山:グー】

 

芳賀「ここもグー…。」

 

今藤「イケメンはまだ1回も指を使っていない…。」

 

芳賀「「桐山」って呼べよ!敵だぞ!?」

 

【柳:1ポイント・残り13本】

【桐山:0ポイント・残り18本】

 

★4回戦目★

 

桐山「いくよ?じゃんけんぽん!」

 

【柳:グー 桐山:グー】

 

芳賀「膠着状態か…。」

 

柳「桐山は多分…、ポイントが2倍になる6回戦目に賭けている可能性が高い。」

 

芳賀「その時に勝負を仕掛けてくるって事か?」

 

柳「恐らく…。つまり、5回戦は桐山にとって”捨て”の回のはずだ。」

 

【柳:1ポイント・残り13本】

【桐山:0ポイント・残り18本】

 

★5回戦目★

 

桐山「なかなかゲームが動かないね~。それじゃ、いくよ?じゃんけんぽん!」

 

【柳:パー 桐山:チョキ】

 

柳「!?」

 

桐山「何を驚いてるの?僕だってそろそろ指を捨て始めないと、指を残したままゲームが終わっちゃうとまずいからね。」

 

柳「…。」

 

今藤「とうとうイケメンが指を使った…!」

 

芳賀「だから「桐山」な!お前の呼び方は普通に褒めちゃってんだよ!」

 

桐山「さてと…、僕はチョキを出したし、指2本捨てよ~っと。柳くんはどうする?」

 

柳「…5本全部捨てる…。」

 

桐山「くっくっくっ…。やっぱり…僕の勝ちだ…!」

 

柳「…。」

 

三上「桐山さん…、何を言ってるんだろ…。現状有利なのは修斗くんなのに…。」

 

【柳:1ポイント・残り8本】

【桐山:1ポイント・残り16本】

 

★6回戦目★

 

桐山「今回は6回戦目だからポイントが2倍だよ?出す手は決まったかい?」

 

柳「…あぁ…。」

 

桐山「それじゃ、いこう。じゃんけんぽん!」

 

【柳:チョキ 桐山:グー】

 

桐山「あはっ☆ 2ポイント獲得~!」

 

吉田「やばい!ポイントが逆転されちゃったよ…。」

 

三上「修斗くん…。」

 

柳「…。」

 

桐山「柳くん、捨てる指の本数はどうする?」

 

柳「…2本とも捨てる…。」

 

【柳:1ポイント・残り6本】

【桐山:3ポイント・残り16本】

 

★7回戦目★

 

桐山「この状況でのこのポイント差は辛いね~。大丈夫?柳くん。」

 

柳「あぁ。この7回戦目は必ず俺が1ポイント取るからな。」

 

桐山「へぇ~。すごい自信じゃん。じゃあ…証明してもらおうか。じゃんけんぽん!」

 

【柳:チョキ 桐山:グー】

 

今藤「えぇっ!?」

 

桐山「あっはっはっは!君は「必ず1ポイント取る」なんて言っていたのに、このザマかい?興が冷めるからハッタリは勘弁してくれよ柳くん!」

 

三上「これはさすがに負けるポイント差だよね…?」

 

芳賀「いや…、でもこれって…!」

 

桐山「柳くんは1ポイント、僕は4ポイントだよ?7回戦目終了時点でこのポイント差はまずいよね?じわじわと実感が湧いてきたかい?君は負けるんだよ柳くん。」

 

柳「いいや…。」

 

桐山「?」

 

柳「今この瞬間、俺の勝ちが確定した。」

 

桐山「何言ってるのさ?このポイント差的に僕の圧倒的有利は…」

 

柳「ポイントじゃないよ桐山。」

 

桐山「…「ポイントじゃない」…?」

 

柳「お前は指を残し過ぎたんだよ。この7回戦目が…お前が指を使い切るための最後のチャンスだったんだ。」

 

桐山「…。」

 

柳「残りのゲームは3試合。お前が残している指は16本。残りの3試合全てでパーを出しても指は1本余る。お前は指を使い切るために全試合パーを出す事が必須になるが、俺は当然全ての試合でチョキを出す。すると…どうなると思う?」

 

桐山「ポイントは5対4で…逆転され…、更に残した1本の指…。5対3で負ける…?」

 

柳「分かったか?このゲーム…お前の負けはもう確定したんだ。」

 

桐山「くっ…くそ…。何で…僕は指を使うペースを…くそぉぉぉ~っ!」

 

武田「おい、桐山ぁ!何 速攻で負けてくれちゃってんだよ!」

 

米沢「こんな前哨戦で負けとったらシャレにならんで?」

 

田畑「俺達まだ何も復讐出来ていないよぉ~!」

 

桐山「みんな…ごめん…。僕が…僕がバカだった…!」

 

樫元「桐山さん…。無駄な演技はよそう。あなたの勝ちは未だ揺らいでいないのだから…。」

 

柳「!?」

 

三上「!?」

 

今藤「!?」

 

吉田「………。」

 

芳賀「どう見ても柳の勝ちだろ…?」

 

桐山「ははっ…。僕がせっかく相手の5人をぬか喜びさせようと思って演技していたのに、水を差さないでよ樫元さん。」

 

樫元「すまない…。しかし、完璧なあなたのあんな姿は見てられなかった…。」

 

桐山「それはどうも。…じゃ、僕の勝ちが確定しているゲームの続きをやろうか。」

 

芳賀「待て待て待て!いや…え!?お前の負けだって!」

 

桐山「柳くんをはじめ、君達は何を勘違いしているんだい?勝つのは僕だよ?」

 

吉田「それって指…」

 

今藤「…さては、言ってないルールがあるんでしょ!」

 

桐山「え?」

 

今藤「このゲームはイケメンであるあなたが考えたルール…!説明していない逆転可能なルールがあるんでしょ!」

 

芳賀「だから「イケメン」関係ねぇだろって!」

 

今藤「あ、ウチ面食いお化けだから。」

 

芳賀「何だよ「面食いお化け」って!」

 

今藤「あるんだね、「面食いお化け」なんて言葉。」

 

芳賀「ねぇよ!お前が勝手に言ってるだけだから!」

 

桐山「説明していないルールなんてある訳無いじゃん。そんな卑怯な方法で勝ったって何も面白くないし。」

 

今藤「じゃあ…、どうやってこの状況で勝とうとしてるの…?」

 

桐山「すぐに分かるよ。さぁ、柳くんはチョキを出したよね?指は何本捨てる?」

 

柳「…1本キープして1本捨てる…。」

 

桐山「まぁ、あと3試合あるからね。万が一に備えてパーも出せるように指を5本残した…。うん、良い判断だと思うよ。」

 

【柳:1ポイント・残り5本】

【桐山:4ポイント・残り16本】

 

★8回戦目★

 

芳賀「8回戦目…。桐山はパーを出すしかない…。」

 

今藤「でもパーを出し続けたところで、柳のチョキに封じられて負けるに決まってる…。」

 

芳賀「桐山がパー以外を出したら、それはそれで単純に指の過剰在庫で負け…。」

 

吉田「あ、さっきから遮られて言えなかったんだけどさ。桐山の指…」

 

今藤「ちょっとうるさい!黙ってて!」

 

吉田「…。」

 

桐山「負けが決まっていながらじゃんけんを続ける気分はどうだい、柳くん?」

 

柳「その言葉…そのままお前に返すよ、桐山。」

 

桐山「じゃあ、いくよ?じゃんけんぽん!」

 

【柳:チョキ 桐山:グー】

 

柳「!?」

 

芳賀「はぁ!?」

 

柳「どういう事だ…?ゲームを放棄したか…?」

 

桐山「放棄なんてしてないよ?僕はポイントを優先しただけ。」

 

柳「残り2試合でお前がどんな手を出そうが、残した指の減点で負けになるんだぞ?」

 

桐山「しつこいなぁ。確実に僕が勝つんだって何度も言ってるじゃん。…あ、指は何本捨てる?」

 

柳「2本ともキープだ。」

 

桐山「いいのかい?僕が2試合ともパーを出さないといけないのに、柳くんは指を5本残して…ゲーム終了時に余っていたら減点なんだよ?」

 

柳「お前が言うなよ桐山。どうしてそんなに余裕そうなんだよ?」

 

桐山「次のゲームで分かるよ。」

 

【柳:1ポイント・残り5本】

【桐山:5ポイント・残り16本】

 

★9回戦目★

 

芳賀「なぁ、柳…。桐山は何であんなに余裕そうなんだ?」

 

柳「分からない…。俺に訊くな このババサレムーチョが。」

 

芳賀「誰が「ババサレムーチョ」だ!どこの国のオカマなんだよ!」

 

柳「ところで芳賀…、普通ならここでチョキを出すのが常套だと思うんだが…、桐山はずっと意味の分からない手を出し続けている。」

 

芳賀「そうだな…。」

 

柳「今までの桐山のグーに対抗してパーを出したいところだが、桐山が裏をかいてチョキを出してくる事も予想出来る。そこで俺はグーを出そうと思うんだが…、お前はどう思う?」

 

芳賀「う~ん…。確かに桐山の出し手は読めなさ過ぎるからな…。柳が考えた作戦でいっていいよ。今までだって…お前についてきて全部上手くいってたんだからな。」

 

柳「はふぁ…!」

 

芳賀「「芳賀」な!大事な場面でフワフワした噛み方しやがって!」

 

桐山「それじゃ、いくよ?じゃんけんぽん!」

 

【柳:グー 桐山:パー】

 

桐山「よし!1ポイント獲得!」

 

柳「ポイントなんかどうでもいいだろ。お前は今 指を5本捨てたとしても11本残るんだぞ?10回戦目でパーを出しても残り6本。お前に勝ち目はないんだよ。」

 

桐山「…え、僕が今回捨てる指は5本じゃないよ?」

 

柳「…は?」

 

桐山「僕はこの9回戦目で…指を14本捨てる。」

 

柳「!?」

 

今藤「!?」

 

三上「!?」

 

吉田「…。」

 

芳賀「いやいやいや!それはダメだろ!」

 

桐山「え?何でさ?」

 

芳賀「捨てていいのは5本までだろ!てめぇ普段のじゃんけんでパーに14本の指使うのか!バケモノかお前!」

 

桐山「いやいや…、ゲームが始まってからではあったけど、ちゃんと説明したじゃん。「指を使った試合では、指を何本捨ててもいい。」って。」

 

今藤「それは指を出した範囲内ででしょ!「パーだったら5本でも4本でも…」とか言ってたじゃん!」

 

桐山「それは例え話だよ。その例を聞いて「指を出した本数の範囲内で」って勝手に推測したのは君達だ。僕はそんな事 一言も言ってないからね。」

 

柳「無効だ…。こんなゲーム…。勘違いさせるようなルール説明なんてフェアじゃないだろ…。」

 

桐山「そうかなぁ?君達4人が勝手に勘違いしただけで、1人は最初から本当のルールに気付いてたはずだよ?」

 

柳「俺達の中で1人…?」

 

桐山「そうだよね…吉田くん?」

 

今藤「え、マジ!?」

 

吉田「うん。だって普通に桐山言ってたじゃん。「指は何本捨ててもいい。」って。」

 

芳賀「いや、言ってたけど!あの紛らわしい「パーを出した時は5本でも4本でも…」って例文で騙されなかったのかよ!」

 

吉田「え、そんな事言ってたっけ?「指は何本捨ててもいい。」ってルールを聞いた瞬間に「え、じゃあ所有本数ってほとんど意味無くね?」って事だけに集中しちゃって、途中の話聞いてなかった。」

 

芳賀「何だお前!…え、じゃあ それをもっと早く言えよ!何で言わなかったの!?」

 

吉田「いや、何度も言おうとしたけど、その度に遮られて、終いには今藤に「黙ってて!」って言われたから…。」

 

今藤「ちょっ…何!?ウチのせいだって言いたいの!?」

 

吉田「そういう訳じゃないけど…。だから柳が勝ちを確信して勝利宣言してた時も「負けるのはこっちなんだけどな~。」って思ってた。」

 

芳賀「お前、そこまでハッキリ分かってたんなら言えよ!どんな手を使ってでも言えよ!」

 

吉田「でも、今藤に「黙ってて!」って言われた後だったから…。」

 

芳賀「知らねぇよ!何でそんなに今藤に忠実なんだよ!」

 

柳「…桐山…。お前が意味深に笑い出したのは、常に俺が捨てる指を「〇本全部」と言った時だったよな?」

 

桐山「その通りだよ。「〇本全部」って言う柳くんの上限値の解釈を聞いて、僕は勝利を確信したんだ。」

 

柳「………。」

 

桐山「…って事で、ゲーム終了でいいかな?」

 

芳賀「はぁ?ふざけんなよ!あと1回残ってるだろ!」

 

桐山「君さぁ…、今がどんな状況か分かってる?」

 

芳賀「…え?」

 

【柳:1ポイント・残り5本】

【桐山:6ポイント・残り2本】

 

桐山「ありとあらゆるパターンで考えてみても残り1ゲームでの柳くんの逆転はあり得ないんだよ。」

 

柳「…。」

 

芳賀「…柳…?」

 

柳「すまない…。みんな…。」

 

今藤「…。」

 

吉田「…。」

 

柳「俺の負けだ…。」

 

三上「修斗くんの…負け…。」

 

今藤「初めて見た…。柳が負ける瞬間を…。」

 

桐山「期待外れだったよ柳くん…。こんなにポイント差がつくなんてさ…。しかもコールドゲームとは…。」

 

柳「…。」

 

桐山「このゲームにおいて、何が勝敗を分けたか教えてあげようか?…君が凡愚で…、僕が天才だった…。ただ、それだけの事さ。」

 

柳「…。」

 

桐山「君は…つまらない。」

 

柳「…。」

 

桐山「さぁ、これにて『イチハチじゃんけん』は終了!君達の負けは決定した事だし、本当のゲーム会場に移動するよ~!このバスに乗って~!」

 

三上「…どこに行くんですか…?」

 

桐山「米沢社長の別荘だよ。」

 

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~米沢社長の別荘~

 

米沢「ここが俺の別荘や。仮にも芸能プロダクションの元社長やからな。これくらいの金は余裕で持っとんねん。」

 

三上「わぁ…!」

 

今藤「綺麗…!」

 

吉田「釣りが出来そうな池もあるよ!」

 

芳賀「はしゃいでんじゃねぇよ!多分ここがゲーム会場なんだから!」

 

柳「みんな…、さっきのゲーム…本当にすまなかった。」

 

今藤「柳…。」

 

三上「修斗くんのせいじゃないよ!桐山さんが考えたルールだもん…。こっちには不利だったんだよ…。誰がやっても負けてたと思う…。」

 

吉田「俺がやったら勝ってたかもね。」

 

芳賀「うるせぇな!黙ってろよ!」

 

吉田「だって、使った指をキープも出来て何本でも捨てていいじゃんけんなんて、よく考えたらそれはもはやタダのじゃんけ…」

 

芳賀「黙ってろって言ってんだよ!「タダのじゃんけん」とかって言うな!あんなに大差で負けたんだから!」

 

柳「………。」

 

芳賀「いや、ごめんって!でも、桐山も桐山だよ!あんな紛らわしいルールの説明して、あんな元気いっぱいなスコア出しやがってさ!まぁ考えれば考えるほど…あれはタダのじゃんけん10本勝負だったけど…。」

 

三上「ちょっと!やめてよ修斗くんを傷付けるの!」

 

芳賀「あ、ごめん…。」

 

柳「お空を飛びたい…。」

 

芳賀「何かすげぇ事言ってるけど!?「お空」とか言ってるけど!?マジでごめんって!」

 

今藤「社会人になってから柳がどんな小さい事でも負けるの見た事無かったし…、精神的ダメージは大きいかもね…。」

 

三上「修斗くん…これ!」

 

柳「…限定100個のキーホルダー…?」

 

三上「うん!5人とも同じ物を持ってるんでしょ?責任も修斗くん1人が持つ必要ない!5等分しようよ?」

 

柳「三上…。」

 

三上「修斗くんは昨年…記者会見の前に勇気の出る言葉を掛けてくれたから…。修斗くんは自信たっぷりでいて欲しい!ウチはそんな修斗くんが………あ、何でもない!」

 

芳賀「…え、今 告白しようとした!?4年ぶりに告白しようとした?え、随分積極的になったなぁ、結衣!」

 

三上「うるさい!違うってば!」

 

吉田「結衣ちゃんが柳に告白だと…!?俺が今まで生きてきた理由が水泡と化してしまう…!おい、柳!俺とじゃんけんしろ!俺が勝ったら結衣ちゃんと交際する事は許さんぞ!」

 

芳賀「何でじゃんけんで決めようとしてんだよ!2人の好きにさせてやれよ!」

 

吉田「柳はじゃんけんに10回中1回しか勝てなかった男だから、確実に俺が勝てる!」

 

芳賀「そういう事かよ!何でまた傷をえぐるような事言うんだよ!」

 

柳「いや…、三上のおかげでもう大丈夫だ…。」

 

芳賀「…え、マジ!?」

 

柳「このゲーム本番は…必ず勝つ…!」

 

今藤「おぉ、柳らしさが戻った!」

 

桐山「よし、ゲームの準備が整ったようだからそろそろ始めようか。」

 

柳「次こそお前を潰す…。」

 

桐山「え?ははっ!無理無理!今回のゲームに僕は参加しないから。」

 

柳「何?」

 

桐山「これからやるゲームは5対5の団体戦。こっちのチームは田畑くんがリーダーとして仕切るよ。」

 

田畑「お手柔らかに頼むよぉ~。まぁ、勝つのは俺だけどねぇ~!」

 

芳賀「急に勝てる気しかしなくなってきた!何だろう この田畑の貫禄の無さ!」

 

田畑「俺をナメちゃいけないよぉ~?」

 

柳「…桐山が参加しないんなら、今のメンバーじゃ5対5のゲームは成立しないんじゃないのか?」

 

米沢「あ、俺も武田も樫元も今回のゲームには参加せぇへんで?このゲームは田畑の復讐やから。」

 

吉田「え?じゃあ、田畑とどの4人がゲームに参加するの!?」

 

田畑「ふふふ…。僕がこのゲームで仕留めてあげるよぉ~!みんな、来ていいよぉ~!」

 

今藤「…え、何この4人…!?」

 

釣本「釣りのプロ、釣本です。」

 

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芳賀「苗字が釣り専門だ!名前で勝ってる!」

 

速水「100m走のベストラップが9秒98、速水です。」

 

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芳賀「オリンピック選手レベルじゃねぇか!こんな所にいるべき人間じゃねぇだろ!」

 

作田「3年連続でミシュランガイドで星を獲得しています、作田です。」

 

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芳賀「超1流シェフじゃねぇか!何でそんなすげぇ奴ばっかり集まって来てるんだよ!」

 

太田「大食いのデブ、太田です。」

 

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芳賀「お前だけ大した事ねぇな!んで、自分で「デブ」ってどんな自覚してんだよ!」

 

田畑「芳賀くん…。嬉しそうにツッコんでいられるのも今のうちだよぉ~?」

 

芳賀「誰が嬉しそうにツッコんでるんだよ!常に全力だわ!」

 

田畑「このゲームで君達の爆死は確実だよぉ~?」

 

吉田「何で爆死確実なんだ!」

 

桐山「ふふっ。君達はまだ自分達が置かれている状況が理解出来ていないようだね。さっきの『イチハチじゃんけん』はあくまで前哨戦。今回のゲーム本番で、君達は確実に負ける。」

 

柳「…。」

 

桐山「じゃあ…ゲームを発表するよ?」

 

芳賀「どんなゲームなんだ…。」

 

桐山「今回やるゲームは…『自給自足ゲーム』!」

 

 

 

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…はい、第2話はここまで!

 

 

柳…、負けてしまいましたね…。

恐ろしい男です、桐山は…。

 

今回の決め手となったルールは怖いもので、しっかり聞いていれば…読者様の目線でいけばしっかり読んでいれば騙される言い回しなんですね。

 

桐山「あ、言ってなかったね!確かに原則はそうなんだけど、このゲームは指を使った場合、何本捨ててもいいんだよ!例えばパーを出した場合、5本捨ててもいいし、4本だけ捨ててもいい。何本捨ててもいい。1本でも2本でも3本でも…そして逆に…捨てなくてもいい。」

 

これはルール説明が終了して、ゲームが始まってから初めて明かされたルール。

この言葉を読んでしっかりと理解した人は爽快に騙されたはず。

 

逆に、吉田のように桐山の策略を見抜けてしまった人は、たった一つのキーワードに引っ掛かって思考を止めてしまった吉田レベルの人間だという事。

 

…あなたは…、どちらでしたか?

策略を持ったせいで…、桐山に負けましたか?

それとも何も考えなかったおかげで…、桐山に勝てましたか?

 

そして何より…、第1話を読み終えた時点で誰からもツッコミがありませんでしたが…、KSKが予告編動画で紹介していたゲームは最初から『イチハチじゃんけん』でした。

 

しかし、第1話で発表されたゲームは『イチキュウじゃんけん』…。

 

皆様…、予告編動画はご覧になっていないのでしょうか…。

 

そこが残念でしたね。

 

 

そして、次回 第3話からは本当の命を懸けたゲーム『自給自足ゲーム』が始まります!

 

一体どのようなゲームなのか…。

 

…それ以前に、新キャラが登場しましたね。

 

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田畑の仲間として参戦する各々に特技を持った4人!

 

彼らがH.S.S.Y.Yをどのように苦しめるのか!

 

乞うご期待ですね!

 

 

 

…さてさて…、『イチハチじゃんけん』に負け、後が無くなったH.S.S.Y.Yの5人…。

ここから遂に本戦が始まりますね…。

次回が気になって気になってぶっ倒れそうな方もいるのではないでしょうか…。

 

…という事で、『FRIENDS3』第3話の予告編をどうぞ!

 

 

 

 

今藤「『自給自足ゲーム』…?」

 

桐山「ディーラーさん。説明してあげて。」

 

ディーラー「かしこまりました。皆様には5対5に分かれて2時間の間 釣りを行って頂きます。」

 

三上「ゲームの勝敗はどうやって決めるんですか…?」

 

ディーラー「今回のゲームは至ってシンプルです。釣った魚1匹につき1ポイント、食べた魚1匹につき2ポイント。ゲーム終了時に合計ポイントの高いチームの勝利となります。」

 

三上「魚を食べた方が釣るよりもポイントが高い…?」

 

吉田「え、ちょっと待って?それぞれスコアはどうやって管理するの?釣り場の池と調理場だったらスコアや状況を共有出来なくない?電光掲示板とか…、一目でスコアを確認出来るものは無いの?」

 

桐山「あのさ~…。さっきの『イチハチじゃんけん』もそうだけど、この『自給自足ゲーム』も僕が暇潰しに適当に考えたゲームなんだよ?このゲーム用の電光掲示板なんてある訳ないでしょ。それ以前に…、君達は暗算も出来ないのかい?」

 

-本当に命を懸けた戦いが始まる『自給自足ゲーム』!あなたに…、この結末が予想出来るか!?-

 

桐山「…これでルール説明は以上だよ?何か質問はある?」

 

柳「そのディーラーは中立なのか?」

 

桐山「もちろん。平等じゃないディーラーが仕切るゲームなんて…、見ている僕がつまらない。」

 

柳「…という事は、田畑のチームの人間が仮に不正を働いたとして、このディーラーはそれを知らないフリをする事は無い…って事でいいんだな?」

 

桐山「もちろんだよ?」

 

-またも展開されるルール説明段階での心理戦!このゲーム…、どう展開されていく…!?-

 

今藤「釣る人が2人、運び人が1人、調理と食べる人が2人…。」

 

吉田「じゃあ、俺が調理場で食べる役をやるよ!俺、結衣ちゃんの手料理なら何tでも食べられるよ!」

 

三上「それは…聞かれたくない事です…」

 

柳「どのみち無理だ…。釣りのプロが相手にいる以上、魚の数で勝てる訳が無い…。」

 

芳賀「…え、何言ってんの?」

 

桐山「ちなみに、さっきは負けても即爆破行きじゃなかったけど、今回は負けた瞬間にやまみ小学校へ移動して爆死してもらうからね?」

 

-遂に始まる命懸けのゲームの第1ゲーム!あなたが取る行動は…この10人の中の誰に1番近い…!?-

 

芳賀「料理人と食べる奴のスタンスが違い過ぎるだろ!こだわった魚料理を振舞おうとしている奴と生魚を爆食いしようとしている奴!」

 

芳賀「俺だって頑張ってるよ!何その「お前とは違う」みたいな言い方!」

 

芳賀「誰が実写版ディディーコングなんだよ!!似てねぇだろ!」

 

芳賀「そんな訳ねぇだろ!物理的に無理だわ!」

 

芳賀「だからって逃がす事ねぇだろうが!俺 今 脳内大パニックなんですけど!?」

 

-芳賀のツッコミも健在!-

 

釣本「よし!また釣れました!」

 

速水「うん、すごいね。君達は本当に1匹も釣れていないみたいだけど…、大丈夫?」

 

作田「…それにしても、やっぱり釣りって難しいんだなぁ…。」

 

太田「俺は反対っス!」

 

柳「”2つの交渉”をするんだよ。」

 

今藤「”2つの交渉”…?」

 

-H.S.S.Y.Yチーム VS 田畑チームの『自給自足ゲーム』開幕!勝敗はどちらの手に…!?-

 

 

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…次回も楽しみですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

タフォーーー!!!